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藤井風 スタジアムLiveレポ

2022年10月15日、16日大阪パナソニックスタジアムで行われた藤井風スタジアムLiveレポです。



発表があった時、巨大なスポーツスタジアムとYouTube出身で小さな画面の中でピアノを弾く彼の姿がどうしてもリンクしなかった。

一年前の日産スタジアムは幸か不幸か無観客。ピアノだけの演出で彼のパブリックイメージにぴったりだったから余計に派手なパナスタでのLiveが想像できずにいた。

けれど、夏の日差しのような晴天の万博公園駅に降り立った瞬間その道すがらさえ藤井風一色。
はためくノボリ。
インドをイメージしたKaze kitchen。
会場へ急ぐファンの熱量が伝わってくると実感がやっと湧いてきた。

スタンドA前列の席から、アリーナを見渡すとソワソワとしたファンの姿がよく見えた。ここに来るまでにどれだけの想いがあったのだろう。
入手困難なチケットをやっと手に入れた喜び。
当たり前のようにこの場所に座っている訳じゃない。そんな事をぼんやり考えているとステージ前でスモークが焚かれ始める。

照明が落ち「何なんw」からスタート。
Live後半に持ってくるとばかり思っていたから、心の準備が出来ずにいたのに…いいね!オープニングがこの曲って新鮮だ。

畳みかけるように「damn」で一気に会場のボルテージを上げてくる。「何なんw」からのself loveをテーマに歌い上げる迫力あるオープニング。心をグッと鷲掴みにしてくる憎い演出に身体中が痺れた。

白いオールインワンにベージュの袈裟の衣装が照明映えして美しい。スタイリングされた長めの髪と整えられた髭。MCになると途端にスローテンポになる心地よい話し声。クシャっとした目尻。リズムに乗る揺れる体。全てがみんなが待ち焦がれた藤井風だった。


「LOVE ALL SERVE ALL」の曲を中心にステージが進み、衣装チェンジ。光沢のある赤のガウンを身に纏い「死ぬのがいいわ」のイントロをSAXで吹きながら階段を降りてくる。

私は個人的に、このシーンが一番好きだ。
「死ぬのがいいわ」はセトリから外さないだろうと思っていたが、まさかのSAX…腰が抜けるほどセクシーだった。カメラが細くて長い指を抜く度ため息なのか、なんなのか分からない声が出そうになる。

ピアノの時も感じたが、圧倒的に楽器を通しての表現力が上がった気がする。(素人がすみません)
恋でもしてるかのような、まろやかで優しくて包みこむような包容力に男の色気を感じた瞬間だった。

「燃えよ」「きらり」「まつり」の怒涛のアゲ曲が続き花火もしっかり楽しめた。「旅路」で締めるのは彼がずーっとずーっと変わらずにそこにいてくれる証拠。ありがとう。

いつも感じていたのは、彼の音楽、言葉に何か違うものがうっすら見えていた事。尊敬する父親の面影だったり、頼りにしているマネージャーの影響だったり。

でもスタジアムLiveにはそんな影は1ミリもなかった。彼が考え、こだわり、伝え、私達は受け止めた。ただそれだけだった。いつもシンプルでさりげない愛を奉仕してくれる。お祭りの後は少し寂しいけれど、このせつない感情も秋にぴったりだと思っているよ。また会いにいくね。 
          ♡LOVE ALL SERVE ALL♡
               
                                               end


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