HELP EVER ARENA TOUR 2021


ブレイクしてLive雑感です。

もうすぐ「Fujii Kaze alone at home Tour 2022」も始まるので。イメトレ用にどうぞ。

2021年。秋。
Free Liveで、世界配信を終えたばかりの絶妙なタイミングで発表されたHEATツアー。
最終会場の代々木第一体育館初日レポです♡



HEAT @Yoyogi Daiichi Gymnasium
              1day



開演から、数分遅れで流れてきたリッゾのカバー「Good As Hell」
ブワっと鳥肌が立つ。

少しずつ上がるボリュームに、身体が自然に揺れ出す。ソワソワと立ち上がり、つま先に力が入る。
まだ早い?もう早く来て。我慢できない。

R&Bのリズムで揺れた身体を、落ちつかせるようにゆっくりと、SAXの音色が流れ…

「風よ」のメロディはどこか懐かしい、エモーショナルな雰囲気。一気に会場の空気を変える。

スクリーンに映し出される姿。
胸元から、長い指がSAXを扱い、徐々に上へと動くカメラワーク。

リードを咥える口元のアップから、焦らすようにゆっくり顔全体へと切り変わる…(カメラマンさん、後で別室まで。ご褒美あげますw)

ライティングが映えるように、オリーブグリーンの上下衣装。髪は少し伸びてワイルドさがあるが、メディアを通して見るよりずっと幼さの残る顔のアンバランスさがグッとくる。

何度も、YouTubeで観ているはずなのに。
動画や写真といったフィルターを、通さずに見る彼の生々しい姿に、何とも言えない気持ち。

曲が進むにつれて、Heat upする会場。
こんな風に踊りなさいな、楽しみなさいな。
そんな押し付けがましさ、一切なし。

老若男女、、自分なりのスタイルでユラユラと。
大きな水槽の中の魚みたいに、みな気持ち良さそうに泳ぐ。光の渦が会場中を照らし、彼の音楽に導かれる。

【へでもねーよ】の強烈で過激なリリックが突き刺さる。

「バカじゃねーよ」の一言が痛い。
将来の見えない不安。
小さな町で自分の意志を貫く事の厳しさ。
揶揄する人達の余計なお世話を、笑って蹴飛ばすだけの強さはまだない。

「バカじゃねーよ。こっちは真剣だよ」
何度も言い聞かせてきたのかもしれない。
他人に向けて、自分に向けて。イライラする神経質な感情をこんな歌詞で表すなんて新感覚。
強くて繊細…大好きな曲だ。

【優しさ】で初めてピアノに指が触れる甘美な瞬間

深い深呼吸をマイクが拾うと、会場中が吐息の艶かしさと、緊張感で包まれる。
甘い時間が始まるのは、いつもこんな静寂の中だ。
注意深く逃さないように、慈しむように最初の音を聴く。

誰かが「藤井風はピアノとsexしている」と書いたけど。本当にその通りだと思います。
刺さるわ。天才か。

「コロナ禍で、思うように音楽活動ができなくて。今日はみんなを元気づけようと僕達は来ました。でも逆にこちらが元気をもらいました。」

このマフさんの言葉。泣けた。
そして真剣にそれを聞く彼の後ろ姿が、とても優しかった。

多くは語らないけれど、たくさんの感謝を、愛を音楽を通して世に還元する事が自分の使命だと分かっているんだろうな。

たくさん、歌って、踊って。
やりたい事は悔いのないよう全部やってから、次のステージに行きたかったんだろう。
じゃないと、中途半端な自分を晒す事になるから。

次のツアーでは、もっと魅力的で、野心家で、洗練された、見た事のない顔を観せるのだろう。

なんの為に歌うの。
それは、あなたの為に。
そんなメッセージをさりげなく伝える人だから。


【あんまり書くとネタバレになるので、この辺で。
Blu-ray楽しみです♪】


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