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#マーケティング 記事まとめ

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#マーケティングのタグがついた記事を中心に 、マーケティングに関する理論や実践についての記事をまとめていきます。
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#COMEMO

8回の転職を通じて分かったこと、思い知ったこと

今回のCOMEMOのお題はこちら。 あまり人に自慢できることはないが、転職経験であれば人後に落ちない。 フルタイムとしては都合8回転職し、現在9社目のPreferred Networks社でお世話になっている。 なんなら副業として色々な企業・官公庁の支援もしており、このテーマについて駄文を記す資格くらいはあるのではないか、と考えてNOTEを立ち上げた。 ・・・ものの、何を書こうかとしばし考えたのだが、なまじ8回も転職していると色々エピソードがありすぎる。 そこで、経験その

自宅の1階に酒屋を誘致したら、電通を辞めることになった。

今日、40歳になった。 そして1ヶ月後、17年間勤めた電通を退社することになった。 きっかけは3年前、自宅を建てる際に 「独身で3階建ては持て余すから、1階はテナントとして貸し出そう。でもせっかくだから、自分から入ってもらいたいお店にアプローチしよう」 と、「ある会社」に企画書を送ったことだ。 企画書の送付先は「株式会社 いまでや」 当時、首都圏で4店舗の酒屋を運営していた会社だ。 縁もゆかりもない会社だったが、運良く構想は実現した。 企画書送付から1年後、自宅の1

マーケティングにアイデアを詰め込むことのスリルや尊さを教えてくれた2つの漫画

今回のCOMEMOのお題はこちら。 子供の頃、SFが好きで、色々な作家の小説を手当たり次第に読んでいた。中でも筒井康隆さんの作品がとても好きで、彼の名前が背表紙にある本は全て読んでいた。 その中に筒井さんが編んだアンソロジー「70年代ベストSF集成」があった。目次を繰ると名だたるSF作家の作品に混じって漫画が選ばれていた。それはとても意外で、以来文字で描かれた小説と、絵とテキストとコマ割りによる漫画を分け隔てなく愛するようになった。 周りの大人が、漫画を下に見るようなこ

耳から入ってくる情報をやさしいと思った。ラジオとパワポの話。

僕はハガキ職人をやっていた。 勉強するのが嫌で、でも机に向かっていないと怒られるから。 机に向かって、耳はイヤフォンで塞いで、ラジオを聴きながら、ハガキを書いていた。 20年以上前のことだ。 10年後、僕はパワポ職人になっていた。 PCに向かって、仕事をしているフリをして、パワポで遊んでいた。 くだらないことをパワポでまとめてはTwitterで発信していた。 それがきっかけになって、もう3年も日経COMEMOでキーオピニオンリーダーをやっているのだから、人生はなか

人はニュースが好きだから、マーケティングを「New News作り」と考えてみる

日経COMEMOの今回のお題はこちら。 このお題を見て、いささか題意とはズレるかもしれないが、なぜ人はニュースに触れるのか、ということを考えた。 まず初めに思うことは、キャッチアップである。 世の中で何が起きているか知らずにいると、仕事のコミュニティの中での話仕事の機会を逃したりしかねない。 それほど深刻でなくても、友人間での話題に乗ることができず、アンテナ感度が低い人物、というレッテルを貼られるのもよろしくない。 かくして人は、世事の動きを逃さぬためにニュースを求める、

自分の平均年収と社会貢献、どっちが大事ですか?

仕事で若者研究をしている。 最近は「Z世代」が流行り言葉になっていることもあり、講演に呼ばれることも多い。 講演会は講義75分、質疑応答15分が基本。何度もやっていると質疑応答にも慣れてきて、よくある質問のパターンも見えてくる。 そんなよくある質問の1つに「Z世代は社会貢献意識が高いって言われますが、本当ですか?」というものがある。 確かに、年代別に比較すると若者ほど社会貢献に関する関心度は高い。 しかしこれらのデータ、その根底について考えておかないと本質を大きく読

もう「バズ」はいいんじゃないでしょうか

結局のところ、バズは何も生まない「無限の彼方へさあ行くぞ!」。いや、そっちじゃなくて。「バズる」のバズです。いや、私だって「バズりたい」という色気がないわけではないです。このnoteだって、バズってくれればそれに越したことはありません。ツイッターやnoteのアイコンを叩いて、「うわ、ありえねー!」とのけぞるほどの通知を見るのは、何というか快感です。承認欲求が満たされます。 ただ、それだけなんです。いっときの快感を覚え、承認欲求が満たされる。ただそれだけ。これまで何度か、ツイ

正直、ペルソナを設定する意味が未だにわからない。

マーケティングの仕事をして、もう17年経つ。 しかし今だに自分のことを「マーケティングができる人」と思うことができない。そのくらいマーケティングは難しいし、奥が深いし、「正直、やってみないとわからない」ことも多い。 そんなマーケティングの仕事で、ずっと引っかかっていることがある。 それが「ペルソナ」だ。 マーケティングの世界では頻出ワードであるこの「ペルソナ」。 簡単にいえば「商品やサービスのユーザー像」のこと。 似たような表現で「ターゲット」もあるが、このターゲッ

「何をするか」と「誰とするか」はどっちが大事?その比重の違いと、価値観についてのパワーポイント。

「私とあの子どっちが大事なのよ!」 マンガで聞いたようなセリフだが、実際に言われたことがある人はどのくらいいるのだろうか。 ふと気になって、Twitterで聞いてみた。 「僕のことをフォローしている人」という一般性のカケラもないデータだが、どうやら3割程度の人が冒頭のセリフを言ったか、言われたことがあるらしい。 意外と多い。 どうやらこの状況は、マンガの中だけの話ではないようだ。 (幸か不幸か)僕はこのセリフを言ったことも、言われたこともないが、本音を言えば「言い

プレゼンとは、そもそも無理ゲーである。

今回の日経COMEMOとnoteの共同お題企画は #大切にしている教え とのこと。 そこで今日は僕が先輩から教わった「プレゼンの話」をしようと思う。 僕はいわゆる企画職で、17年間1つの広告会社に勤めている。 名詞の肩書きはコロコロ変わったが、「プランナー」と名乗っていた時期が最も長い気がする。 ただ初期配属はいわゆる営業で、プランナーには途中から転向した。 プランナーになるといくつかの研修を受けるのだが、その中の1つで聞いた話が、僕にとってプレゼンテーションの土台に

人生も、マーケティングも、迷ったときは「変化が大きい方」を選ぶ

20年ほど前の話である。 ある日リクルーティング企業のコンサルタントからメールが届いた。ある企業のあるポジションに応募しないか、という誘いだった。 その当時、筆者は新卒の頃から行きたかった会社に3度目のチャレンジでようやく入り、成果も出だした頃だった。いわゆる部下はいなかったが、プロジェクトリーダーとしての日々は忙しくも楽しく、今考えても充実していた。 一方で ・将来的にはこんな仕事がしたい(具体的にはいずれ流通のマーケティング部門の責任者になり、そのチェーンのお客様

「昭和の営業スタイル」と「令和のタイパ意識」は、意外と相性がいい。

隣の席でOB訪問が行われていた。 都内の居酒屋で、仕事論を熱く語るスーツの男性。向かいには、あどけなさが残る大学生らしき男の子。 今の大学生と言えば、いわゆる「Z世代」のど真ん中。 スーツの男性は、おそらく僕と同世代。30代後半の昭和生まれと言ったところだろうか。 ここでは仮に社会人をAさん、学生をBくんとして話を進める。 Aさんは営業職で、自らの成功体験を語っていた。 「取引先のキーマンがよく行く喫煙所を調べて、毎日そこで待ち伏せをしていた。ある日、狙い通りその

分析資料と、分析っぽい資料の違いについて。

僕は広告会社で働いているが、職種としてはコンサルに近い。 お客さん(クライアント)のブランドづくりや、事業開発のお手伝いをしている。 そんなコンサルという仕事には「フレームワーク」が欠かせない。 フレームワークは汎用性が高く、どの企業、どのブランドにも当てはまるようにできている。 それを活用することで、 ・課題を可視化できたり ・課題を整理できたり ・進むべき道が見えてきたりする。 その中でも、分析のフレームワークにはたくさんの種類がある。 ・PEST分析 ・S

ブランディングには、「変わること」と「変わらないこと」がある

30年経ったブランディングの現在“ブランディング”という言葉が国内のマーケティング領域でも多く聞かれ始めるようになったのは、バブル真っ只中の1990年代前半。海外のラグジュアリー・ファッションブランドが銀座を始めとした国内主要都市に次々と進出、消費者の買い物嗜好は商品の物的価値から情緒的価値へと大きく変化していきました。学術界でも、デビット・アーカー著の『ブランド・エクイティ戦略』が翻訳版が発売され、マーケティング研究者の必読書になり、ブランドをテーマとした論文の発表数が急増