【Forensic Accounting】法廷会計② ~誰が犯罪を犯すのか~
こんにちは、荒木です。
私のいる地域は、めったに雨が降らないはずなのに、ここ最近雨ばっかりで参っています。地球温暖化の影響なのでしょうか….
さて、今回は誰が犯罪を犯し、なぜ犯罪を行うのかについて話していきたいと思います。Forensic Accounting を行っていくと、いくつかのモデルに犯罪ケースを当てはめることが出てきます。そのモデルケースを見ていくと、なぜ犯罪が起きるのかが見えるようになります。その話をしていければなと思っています。
Who commit Fraud?
ではまずは、なぜ大半の人は犯罪を犯さないのか、についてみていきましょう。様々な理由が考えられますが、一番大きいのは「罰を恐れているから」らしいです。
ただ、教授から聞いた話ですが、教授が経験してきた中で、犯罪を犯した人の中に罰を恐れている人は少なかったらしいです。むしろ「家族や友人に犯罪をしたことがばれる」のが一番恐ろしいことだったらしいです。
つまり、恥ずかしいことをしたことがばれる = 犯罪を恐れる
らしいです。
では犯罪を犯すのは誰か。
・Owners / Employees (Occupational Fraud and Abuse) - 会社/組織の資産や資源を不正使用など
・Mangaers - 職権乱用 など
・Organizational Crime - 不公正な価格設定、不公正な商慣行、脱税など
組織的な犯罪まで来たらもうどうしようもないですけどね…..
例:WorldCom
・Organized Crime - マネーロンダリング、郵便・電信詐欺、共謀、ゆすりなど…. (*マネーロンダリングとは、架空の名義の口座を複数開き、お金を送金させて、お金の出金元をわかりにくくすることです)
RICO(Racketeering influence and corrupt organizations act)は、犯罪行為に関与する組織を取り締まる法律のことです。
例えば、
違法資金を他の事業に投資することへの禁止
違法行為による事業買収の禁止
違法行為に由来する資金による事業活動への禁止 などです。
覚えておいてほしい名前
Edwin H Sutherland - White collar crime を提唱した人
他にも、犯罪がどのように行われるかの理論を提唱し提唱しています。
例えば、
犯罪行動は、他の人とのコミュニケーションの過程で起き
犯罪行為は他者の援助なしには起こりえず
犯罪行為は通常、親密な個人集団の中で起こる
Donald R. Cressey - Fraud Triangle を提唱した人
Fraud Triangle とは、Pressure, Opportunity, Rationalization の3つで構成しているものである。
Pressure とは
Pressure とは、具体的には Financial Pressureのことであり、お金に関連した圧力を感じた時に犯罪を起こすということです。
例えば、今どうしても資金が必要で、しかし銀行などからある事情があり借り入れできないとき、最終的に会社の資金を盗むということになる可能性があるかもしれません。
「お金が必要」というプレッシャーにより、会社の資金を盗む 立派なFraud です。
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