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「創作大賞2023」受賞作品を発表!応募総数は約3万4千件

noteは10月27日(金)に「創作大賞2023」の受賞作品を発表しました。創作大賞はインターネットでの創作すべてを対象にした、日本最大級の投稿コンテストです。第2回となる今回は16のメディアが協賛し小説やマンガ、エッセイなどさまざまなジャンルで作品を募集。2023年4月25日〜7月17日の約3ヶ月間で、昨年の約2倍となる33,981作品の応募が寄せられました。

審査員による選考の結果、各協賛メディアによる編集部賞12作品と入選23作品などの受賞が決定しました。受賞作品は賞に応じた副賞が授与され、協賛各社と書籍化・映像化などを目指します。

創作大賞2023受賞作品一覧

協賛メディア・noteからの総評

朝日新聞出版

せやま南天さんの「クリームイエローの海と春キャベツのある家」に編集部賞を授賞しました。また入選作「ハイライト」(山羊的木村さん)、メディアワークス文庫賞に決定した「パパと私」(伊藤亜和さん)も高く評価しました。それぞれ、まったく作風は異なる書き手の方たちなのですが、この人が書く別の作品も読んでみたいと思わせる個性を持っていらっしゃったと思います。エッセイ部門の投稿作に関して、俯瞰的、客観的な視点で再検証して自分に起きた出来事を捉え直して書かれているかどうかが、評価の大きな分かれ目になりました。事実の面白さに引きずられ過ぎない書き方を模索していただきたいと感じる作品がやや多かった印象です。

オレンジページ

(株)オレンジページからは、オレンジページ賞1作品、入賞として2作品を選出させていただきました。選考対象として拝見した作品は、いずれもいい意味で自由奔放。まさに「note」というステージだからこそ、出会えた作品が多かったと振り返ります。編集者が介入しないメリットを感じたとともに、「この作品と組んで、こういう展開も見てみたい!」という編集者魂も湧いてきました。今後も今回の入賞作品を超える創作に期待します。

富士見L文庫

今回の選考では恐縮ながら受賞該当作なしとさせていただきました。
審査した作品の全体的な傾向について。良い点は、扱おうとしているアイディアに多様性を感じられたこと。そのため目を見張る導入や、先々に期待感を感じさせるものが多かったように思います。 他方で課題を感じた点は、物語展開の起承転結です。物語の面白さがどこへ向かっているのかを折に触れて意識されると、描かれるアイディアや登場人物が書籍一冊分以上の力を伴って生きてくるのではないでしょうか。
今後、小説分野の施策に力を入れてnoteが書き手と読み手を増やしていけば、今回我々が審査基準とした既成の小説というハードルに留まらない、noteなりの小説が生まれてくるように感じました。新たなストーリーテラーの沃野となることを期待しています。

メディアワークス文庫

今回初参加となりますが、noteという自由な場所ならではの発想や表現に触れることのできた楽しい選考となりました。新しい作品との出会いに期待し、多くの部門に関わらせていただきました。普段は小説を多く手掛けていますが、今回クリエイターの皆様の生き様やユニークな眼差しを直に感じられたエッセイ部門がとりわけ面白く心に響き、感じるままに編集部賞を選出させていただきました。

幻冬舎

読むのは楽しく、選ぶのは苦しい、そんな選考過程でした。貴重な経験や困難に立ち向かった体験談、日常のちょっとしたドタバタ劇……。PCの前でクスッと笑いながら、時に涙しそうになりながら、全ての作品を拝読しました。その中で、筆致や展開力など文章作品としてレベルが高いと感じたものを「幻冬舎賞」として選ばせて頂きました。今回、ご自身の経験を文章作品にされた、全てのクリエイターの方を尊敬します。素晴らしい作品をありがとうございました。

幻冬舎コミックス

全体的にクオリティが高く、読み応えのある作品が多かった。出来事や自分の趣味嗜好をしっかり読者に伝えたいという意識を感じた。ただコミックエッセイという性質上どうしても体験や心情を伝えようとするあまり、作者の意気込みが優先されてしまい、読み手へのテンポ的な配慮がない作品も見受けられた。題材はどんなものでも巻き込んだ者勝ち、読者へどう伝わるかを意識して少し力を抜いてもいいのではないだろうか。今回、幻冬舎コミックスが選出した入賞作品は、題材のインパクトと共に伝えることと読み手への程よいテンポ感を評価した。

Palcy

Palcyからは編集部賞1作品、入選として1作品を選出しました。審査した作品はどれも「どうしたら漫画としておもしろいキャラや展開になるか」が試行錯誤されており、コミカライズを想像しながら楽しく拝読しました。特に作者の経歴・興味を活かした斬新な切り口の作品が多く、幅広い層が書き手となっているnote主催のコンテストだからこその強みを感じました。漫画原作部門にご応募くださった皆様、素敵な作品をありがとうございました!

光文社文芸編集部

ミステリー部門の候補作は、それぞれキャラクターの魅力を押し出そうという意欲を感じるものが多く、楽しく読めました。しかし、解決のためのロジックなどミステリーとしてのオチは全体に弱く、驚きのある作品は少なかったです。受賞作となった「私の死体を探してください。」は、各話の終わりに次への引きがあり、読者を楽しませようという姿勢が際立っていました。文章のテンポもよく、ストレスなく物語世界に入れるのも高評価でした。

JUMP j BOOKS

うまくお題イラストを生かせておらず「自分が元々書きたかった物語に、お題の場面を無理に付け加えた」ように見えてしまう作品も散見された。一方で受賞作は、物語を通して主人公の心情の揺れ動きを丁寧に描き、自制が決壊した瞬間=ドラマのクライマックスを、お題イラストの場面と重ねて強い印象を残すことに成功していた。今後、創作大賞やJブックス主催の新人賞で同様に「お題」を課された際も、正面から向き合うことを忘れないで欲しい。

マンガMee

魂のこもった応募作に編集部一同刺激を受けました。大賞に選出した作品はその中でも連載に欠かせない応援したくなる主人公と、続きが読みたくなる展開が備わっており、受賞の決め手になりました。マンガMeeは幅広いジャンルの原作に魅力的な作画を組み合わせた作品を多数連載中です。これからも今回のように新しい才能と出会える場に積極的に参加し面白い作品を届けたく思います。この度は貴重な機会をありがとうございました。

新潮文庫nex

今回読ませていただいた候補作は、どんでん返しが仕込まれたミステリ、ゲーム性の高いエンタメ作品、斬新な設定で読ませる恋愛小説、などなどジャンルの幅が広く、それぞれに読者の存在を意識して書かれたクオリティの高い作品ばかりだったので、楽しみながら選考することができました。noteへの投稿という小説発表の可能性を実感しました。

文藝春秋コミック編集部

文春コミック編集部は、原作、コミックエッセイと、2部門の作品を読ませていただきました。創作大賞に応募された作品は、応募するハードルの低さもあってか、良い意味で思いついたことをそのまま形にしたような粗削りな作品も多かったですが、その勢いが好ましかったです。今回は原作部門で編集部賞を選出しましたが、コミックの形で皆さまに読んでいただけるよう、編集部でも力を注いでいきたいと思います。

別冊文藝春秋

〈お仕事小説部門〉と〈ミステリー小説部門〉の作品を拝読。読み始めるなり最後まで目が離せなかったものから、しみじみと味わい深い筆が心地よく、この方とさらなる高みを目指したいと思わされたものまで、実に楽しい選考でした。最終的に四作をセレクト、特別審査員・新川帆立さんと議論を重ね、「ナースの卯月に視えるもの」を〈別冊文藝春秋賞〉に、「庭を造る」と「殺人小説の書き方」を〈入選〉に推薦しました。

ポプラ文庫ピュアフル

冒頭の一文に心掴まれたり、世界観の作り方に唸らされたり、熱量あるタイトルに惹かれたり……。「恋愛」というテーマながら意外にも幅広い小説が集まっており、新鮮な気持ちで読ませていただきました。どれも読みやすく今っぽさがある一方で、書籍化の可能性を考えるとやや物足りなさを感じ、特に読者のイメージがあまり膨らまなかったことから今回は該当作なしという結果となりました。また次回に期待しております!

ポプラ社文芸編集部

当社において未開拓の「ミステリー小説」部門で参加させて頂きました。結果として多彩なミステリ作品が集まり、たいへん有意義な選考となりました。とくに若い世代に向けた野心的な仕掛けを施した作品が多く、読み進める手が止まらなくなることも一度や二度ではありませんでした。ただ、総合的・客観的な判断として受賞に至る作品を選出できなかったことを申し訳なく思います。次回は受賞作を出せることを楽しみにしております。

テレビ東京

今回、テレビ東京賞としては小説を選出しましたが、小説以外の様々な部門の作品を読んでみて、面白い作品が集まるnoteという媒体の将来性を改めて感じました。 テーマやジャンル、バカバカしさも含めてテレ東でドラマ化したら「きっと面白くなる!」と思ったエッセイなども幾つかありましたが、どう考えても強烈すぎて映像化できない(笑) 「どんな人生を送ってるんですか!」と一人一人に会って握手したくなる気持ちが湧き上がりました。

note

第2回となる今回の創作大賞では、前回特に応募が多かった小説、エッセイ、コミックエッセイと、noteの過去のコンテストで盛り上がった漫画原作を、部門を分けて募集しました。結果、協賛メディアの求める作品像を意識しながらも、クリエイターの個性が光る多様な作品が各部門に集まりました。その中でも特に突出した作品が、無事に協賛各社によって見出されたことを嬉しく思います。

オールカテゴリ部門には、自分の趣味を突き詰めた作品、仕事で得た知見をまとめた作品、動画や音楽などテキスト以外の創作物など、幅広いジャンルの作品が寄せられ、noteというプラットフォームの多様性をあらためて実感しました。次回以降も、この多様なクリエイターが集まるnoteという場所を生かした創作大賞を開催できるよう、運営一同努めてまいります。

最後になりますが、作品を投稿してくださったクリエイターのみなさま、作品の感想をお寄せくださったみなさま、協賛メディアのみなさま、特別審査員のおふたりに、心より感謝申し上げます。

創作大賞

今回、第2回となる創作大賞は、だれもが作品を発表できるインターネット時代に即した才能発掘の場として設立。さまざまなメディアの協賛を得て、noteが開催しています。今年は、特に多くの応募が寄せられ、受賞作として全40作品を選出することができました。

日本のコンテンツ産業は世界に誇る強みですが、2018年以降は世界市場の拡大に伴い、日本市場が占める割合は減少傾向にあります(※)。一方、インターネットで話題になったクリエイターの作品が大きなヒットを生むケースが増えており、クリエイターが作品を最初に発表する場も変化しています。

メディアとクリエイター、双方と多数のネットワークを持つnoteではクリエイターや作品を定期的にメディアへご紹介してきました。noteでの投稿をきっかけにした書籍は200冊以上出版され、舞台化やTVドラマ化、映画化とさらに多くのチャネルへ展開していった作品もあります。

このような才能との出会いの場であるnoteが主催する創作大賞は、企業や業界の垣根を超えた幅広いジャンルのメディアのみなさんとの連携によって、新たな才能を発掘してデビューへの道すじをつくります。noteの街で生まれた作品を多くの人に届け、コンテンツ産業の発展にますます貢献していきます。

※出所:経済産業省「コンテンツの世界市場・日本市場の概観」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/contents/downloadfiles/report/202002_contentsmarket.pdf

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