SWⅠ白と黒とが別つ時

雪によって閉ざされた山奥にて双子の赤ん坊が産まれる。髪色が白と黒へと分かれてる以外に違いが見られない。アース・ブラウンの瞳を有してるためにアルビノの心配はなさそう。寝てばかりの白、活発な黒と実に対照的。真白と真黒と名付けられて両親によって大切に育てられる。しかし、物を投げたり、壊したりする真黒へと次第に手を焼くように為る。困り果てる両親の元にやって来た旅人が孤児院へと預ける事を提案し、泊めてくれたお礼代わりに連れて行く事まで買って出る。信じて託した両親が真白へと愛情を注ぐ。心優しく良く手伝う娘に育った。ただ何故か植えた種が芽を出さない。ある嵐の夜、落雷によって山小屋が燃え上がる。逃げ出すだけでやっととしても、雨によって何れは消えると思われる。両親によって守られたから寝間着姿の真白は無傷。歩けるとしても、出血が止まらなければやがて…。血の匂いを嗅ぎ付けたらしく、狼の群れが現れた。両親が目の前で無惨にも食い殺され、囲まれた真白も同じ運命を辿るのかと思われた刹那、凍り付いた。死を覚悟した途端に何でも凍り付かせられる魔法に目覚めた。もう少し早く使えれば両親の事を守れたのかも…。深い悲しみを抱えたまま山を下った真白は生きるために自ずと冒険者へと為ってた。カーキ・ブラウンの短パンを黒いサスペンダーにて吊り下げてる出で立ち。帽子とソックスがクリーム色、シャツが白いためにモンブランのような見た目と化してる。雹を扱う事からスノー・ホワイトと呼ばれる名の知れ渡った冒険者として一目を置かれてる。腰にナイフを差してるとしても、調理用であり、武器として用いる事は稀…。


草を撥ね除ける速さ。旅人へと跳び掛かる狼。噛み付かれて倒れ込む姿を横目に逃げ回る。現れた存在をどのように捉えるのかによって今後の行く末が変わる。

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