とある女性の生きる道-16-

高校は、受験して私立に通った。

電車を乗り継ぎ、駅から坂を上り下りして学校に向かう。

なかなか大変な道のりだった。

クラスにはいろいろな地域から通う、いろいろな子たちがいた。

ミニスカート、ルーズソックス、少しお化粧。

いつもイケメン男子と話しているような、派手に目立つ子達のグループもあった。

私は、真逆の地味なタイプである。

しかもその頃、過去最高の体重を保持していたため、その子達との違いと、少しの視線を感じていた。

交わらないように、自然と距離を置いていた。

私は私で仲良しの友達が数人でき、楽しい学校生活を送ることができた。

しかし、後悔がある。
同じ最寄り駅から通う子のことだ。

その子も私と同じようなタイプのように見えたのだが、その子は目立つ子達のターゲットになってしまったようだった。

たまに最寄り駅からの帰り道で見かけることがあり、話しかけてみようと思うこともあったのだが、人見知りで何を話してよいか悩み、話しかけられないまま、高校生活が終わってしまった。

元気にしているといいなと思う。


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