とある女性の生きる道-4-

小学校。

どぶ板でできた道を歩き、森の横を歩き、正門をくぐると、たくさんの大きな木々に囲まれた広い校庭と大きな校舎。

左前には坂道があって、そこを登るともう一つの校舎と、それとは別の校舎。

それぞれが渡り廊下でつながっていて、校内が迷路のようだった。


低学年の頃の記憶は、良くも悪くもほとんどない。

覚えているのは、一緒に遊んでいた、近くに住んでいた友達が、引っ越してしまったことくらい。

5、6年生の時のことは、いろいろ覚えているのだけれど。


ひとつ、何年生の時のことか忘れたけれど覚えていることがある。


掃除の時間に、渡り廊下を掃除していた。

他の人は掃除をせずに遊んだりしゃべったりしていて。

私が泣きながら「ちゃんと掃除してよ!!」と叫んだことがあった。

この頃から、真面目、というのだろうか、決まりはきちんと守る、守っていて当たり前と思う人間だった。

今にして思えば、これが原因で、仲間外れとか、近寄られなくなってもおかしくないよな。周りの人に恵まれていた。よかった。








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