とある女性の生きる道-21-
高校時代、一生忘れられない人と出会う。
CDレンタル屋の店員の男性。
たぶんはじめから、何か他の店員とは違うところを感じていたように思う。
はじめてその人と話した時にレンタルしたCDも覚えている。
CDを借りにお店に行くたび、その人との会話も増え、いつしかお店以外の場所で会うようになっていった。
その人は私より9歳年上だった。
学生の自分と比べて、立派な大人。
私の話をよく聞いてくれて、その人と過ごす時間はとても幸せなものだった。
いろいろな場所に遊びに行ったり、いろいろなこともした。
でも、付き合うとか、そういうものではない。
友達以上恋人未満、とでも言おうか。
形のない、曖昧な関係だった。
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