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タイムカプセル

先週、夫の実家に1人で行ってきた。前回の転勤で夫が家に戻ってきたときに使わない物を預かってもらっていたのでそれらを引き取るためだ。前回の単身赴任の出発は約13年前だっただろうか。今住んでいる家を建てて2年くらいで、娘がまだ幼稚園に通っていた。突然の内示に家族3人でものすごいショックを受けたのを覚えている。食器の箱を開けたら懐かしい記憶が蘇ってきた。パパのところに行ったら使うんだと言って娘が小岩井農場で購入したスコップスプーンとフォーク、それからぐーぐーがんも(?)の茶碗を箱に詰めたのだった。ぐーぐーがんもの茶碗は私の姉が子供の頃使っていたもので、私の実家でご飯を食べるときに娘がお気に入りで使っていた。実家の母が断捨離すると言って食器の整理をしていた時に、偶然私が娘と遊びに行って、小さかった娘が必死におばあちゃんこれ捨てないで!!とお願いした茶碗だ。当時、パパが大好きだった娘は自分の宝物をパパに持たせたのだった・・・けど、もうそんなことなど家族全員ですっかり忘れていた(笑)そうだった。そんなこともあった。当時は家を建てたばかりだったし、若かったし、お金もなかったし…。とりあえず、使わないものを持って行って、帰ってくるときに捨てるよ…と夫が言ったので、私もそれならば…と適当な食器を持たせたのだ。使える食器はあったかな?と見たら、まるでおままごとのセットの箱を開けた気分になった。全てお見せしたいけど、まぁ…やめておこう。食器と書かれた段ボール箱はタイムカプセルだった。しばらく懐かしい気持ちを楽しんだ。

前の投稿記事で、私も夫の引越しについて行きたいと書いた。でも、このタイムカプセルで思い出した。夫は今現在もそうなのだけど、転勤になったときや仕事で変化があった時、自分のことしか考えなくなるので、私のことはもちろんのこと娘が生まれてからも家庭のことは考えることができなかった。結婚してみないと分からないことはたくさんあって、ふたりで悩んで考えて家を建てたことを忘れていた。

いろんな夫婦のカタチがある。私はこの家にいて、時々夫の様子を見に行くくらいがちょうどいい。そうだった・・・夫は仕事人間だった。夫は荷造りを今回一個もしなかった。いや、することが出来なかった。それくらい忙しい人になってしまった。私は私のための時間を過ごそう。…それなのに私の時間はいつも家族のために使って消えていく。

荷造りは完了した。昔は実母や義母を頼ったが、今回は私がひとりで終わらせた。自分で自分を褒めてあげよう。がんばりました、私。




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