今日は何の日(2020/3/29)

1. マリモ記念日

1952年(昭和27年)3月29日、阿寒湖のマリモが天然記念物に指定されました。これを記念し、3月29日はマリモ記念日(マリモの日)とされています。

2. マリモとは

マリモ(毬藻)といえば、阿寒湖に生息している藻の丸いかたまりを思い浮かべる方が多いかと思いますが、丸いかたまりの一つ一つがマリモの一個体なのではありません。マリモはもともとは細い繊維状の藻で、球状の「マリモ」は生物学的にはマリモの「集合体」です。

3. 丸いマリモ

細い繊維状のマリモは日本やヨーロッパなど、北半球の緯度が高い地域に広く分布しているようですが、そのうち丸い形のマリモが生息しているのは、40か所ほどのようです。さらに、丸い形のマリモが群生しているのは、日本の北海道の阿寒湖と、アイスランドのミーヴァトン湖だけでしたが、ミーヴァトン湖では2010年代に入り、工場の排水が原因でマリモが壊滅してしまい、2014年にはマリモの数はわずか2個になってしまったそうです。そのため、現在でも丸い形のマリモの群生が観測できる場所は阿寒湖だけです。

丸いマリモは、阿寒湖の中でも特に北側のチュウルイ湾付近に生息しています。それ以外の場所では、湖底に漂っていたり、岩の表面に付着していたりする場合がほとんどで、世界のマリモを見ても丸くない場合がほとんどです。

丸いマリモは以下のようにしてできます。
チュウルイ湾のあたりはいつも風が強き、この強い風によってマリモはつねに波に揺られた状態になります。すると、はじめはユラユラと動いていたマリモが、回転をはじめます。しかも、波に流されて遠くへ行ってしまうことなく、その場でクルクルと回り続けるのです。これによって全体的に光を浴びることができるので、満べんなく光合成ができ、下側になった部分が腐ることなく丸く成長できるのだそうです。

4. 参考文献



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