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#17 the diary | 友情

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いつだって、始まりは単純だ。それでも。私は前を向かなければいけない。たとえ、その道のりが困難だとしても。たとえ、その道のりしか、道が無いとしても。

私の青春時代。他者と比べて、どうだったのか。分からない。世の中、分からないことだらけ。私は成長出来ているのだろうか。非難されてばかりの人生。とても、恵まれた人生とは言えない。そんな私にとって、野球は救いである。野球をしていると、嫌なことを忘れることが出来る。野球をしていると、喜びを感じることが出来る。高校野球はハードである。万人におすすめできる競技では無い。危険も存在する。それでも。高校球児は、その一瞬に魂を込める。一球入魂。その言葉を胸に、私は今日も過酷な練習に励む。

たとえ我が道が困難に満ち溢れていようとも。たとえ我が人生が苦難に満ち溢れていても。生きてさえいれば。それだけで良い。今はそれだけで良いのである。多くの出逢いを、多くの経験を経て、人は成長していく。失敗を恐れてはいけない。失敗の数だけ成功がある。そう信じてみよう。物事はいつだってシンプル。自身を信じること。それしか道は無い。限りある人生。時間は平等。どう使うかは私次第。ゆえに。私は研鑽を積むのである。

人は涙するかもしれない。私は、他者から見て、過酷な人生を歩んでいるのかもしれない。それでも。生きているのであれば。最善を尽くしてみよう。それでも駄目なら。親を恨めば良い。環境を呪えば良い。その時は呪霊となろう。案外、そんな人生も悪くないのかもしれない。

この坂道を、私はあと何回登れば良いのだろう。私はあと何回、坂道ダッシュをする前に一発ギャグを披露しなければならないのだろう。野球はチームスポーツ。ゆえに。衝突など日常茶飯事。それでも。苦しみの先に栄光があるのだと信じて。私たちは走り続ける。バットを振り続ける。

物事は連続している。アボリジニーアートがそうであるように。私たちは絶えず、点を打ち続ける。きっと、いつか、その点が線となることを信じて。

他者からは理解されないのかもしれない。それでも。私たちは絶えず、努力するのである。私たちは、何かしらの代償を支払いながら、生きている。何かを掴むためには、何かを犠牲にしなければいけない。恋人。時間。青春。何を代償として支払うのか。その選択は個々によって異なる。しかしながら。私たちは走り続ける。それは愚かな行為なのかもしれない。それは馬鹿げた夢なのかもしれない。それでも。積み重ねことが正義だと信じて、私たちは進み続ける。