息を吐くのと同時に「疲れた」と言う配偶者。
それはもう、言っているのではなく〝漏れている〟に近い

どうしようもないくらいに「疲れた」
ため息と一緒に「はぁぁ疲れた」

朝起きて「疲れた」
ご飯食べて「疲れた」

うんざりする
本当うんざりする
私に対して言ってるわけじゃない(言っていたら死ぬほどウザイ)から私は無視する。無視というか何も言わない

疲れたという配偶者にいちいち「今日もお疲れ様♪暑かったし疲れたよね。今日は、ゆっくり休んでね♪」なんて言えるほど私には優しさも余裕もない

私も疲れているから
多分お前より疲れてるから
朝はお前より早く起きてるし
夜はお前よりも寝るのが遅い
良いよなお前は、弁当も作らなくて良いし洗濯物も気にしなくて良いし
何も言わなくてもご飯は出てくるし
自分の好きなタイミングで寝れるもんな
明日の米の事とか何も考えなくて良いもんな

お前は

仕事だけしてれば良いんだもんな

そんでデカい声で疲れたって言っても、怒られないもんな
嫌な顔もされないもんな

あたしが同じことしたら溜息つくくせに
嫌な空気出すくせに




っていう事は、きっと向こうも思っていると思う
お前は良いよねって
休みの日はゆっくりできるもんなって
俺なんて休みも休みじゃないからなって

分かる。

分かってる
だから別に何も言わない
思ってるだけで
別に手伝ってくれとは思ってないし

本当
最近思う
同居人だなって
好きとか嫌いとかいう感情が無い
もう分からない
そういうの
毎日に必死で
自分の休める時間を確保するのに必死で
子供たちが困らないように、先回りして行動するのに必死で
配偶者の汚い痰吐きの音を無の心で聞き流すのに必死で
なるべく家の中では笑顔で過ごすようにするのに必死で

自分が今とても幸せなんだと思う事に必死で

映える生活なんか送ってないけど
自分の事を嫌いにならないように必死で
自分の事を諦めないようにするのに必死で

そしたらもう、なにがなんだか分からなくなってきてしまって

なにがなにをなんで
全部、ごちゃごちゃしてきちゃって
他人のせいにしたくて
逃げたくて
本当は
こんな自分になりたくなかったなんて思いたくない

誰かのためになにかをしたいと思えるのが
愛という事だって中島美嘉が言ってた(雪の華)
私は愛に満ち溢れている人間だ
そう思ってる
でも、信じられない程に非道な人間だという事も感じている

今はもう、隠し事もなにもかもないんだけど
それって良い事なんだよね?
今とても普通だよ
なんにも無いんだもん
みんなこうなんだね
普通ってこうなんだね
配偶者が息を吐くように「疲れた」というように
私は息を吐くように嘘をついていた
嘘に嘘を重ねて
嘘を無理やり曲げて本当にしたり
もう、嘘をつくことに何の抵抗もなくなって
どうでも良くて
嘘=空想だったから
空想の世界が楽しくて
でもキモかったな~

今はキモくない
全然





私の人生、いつまで続くんだろう
10年後、私は何してるんだろう
幸せだったら良いな~

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