○高木政調会長 定例記者会見 2024年3月6日(水)15時 @衆院第7控室

【冒頭発言】

≪復旧・復興≫

まず来週、11日で東日本大震災発災から13年を迎える。公明党はこれまで、未曾有の大災害、東京電力福島第1原発事故から被災地および被災者の皆さまの「人間の復興」を成し遂げるため、総力を挙げて取り組んできた。また、被災地の復興のあり方や具体的な取り組みを着実に進めるよう、与党としても政府に提言を重ねてきた。本日タ方に東日本大震災復興加速化本部として、自民、公明それぞれの本部として合同で「復興加速化のための第12次提言」を政府に申し入れる運びだ。

今回の第12次提言では、現地視察や意見交換など、これまで積み上げてきた復興に向けた公明党の取り組みを踏まえ、昨年創設された特定帰還居住区域制度に基づく住民の帰還、本格的な除去土壌の再生利用の推進、また福島イノベーション・コースト構想の中核である福島国際研究教育機構(F-REI)の充実・強化など、喫緊の諸課題について国が責任を持って取り組むことを政府に求めていく予定だ。今後も現場第一主義に徹し、震災の経験と教訓を「風化」させることのないよう、被災者・被災地に寄り添いながら「心の復興」を果たすまで全力で取り組んでいく決意だ。

ちなみに、公明党の復興加速化本部の本部長は赤羽幹事長代行で、赤羽氏が2012年、政権を奪還してから経産副大臣としてまた内閣府副大臣として、原子力災害の現地対策本部長を2年務めた。その後、私が2014年、現地対策本部長として3年。都度5年間、公明党が現地対策本部長を務めてきた。その2人が、私が事務局長を務めていて、本部長、事務局長として、この問題しっかり取り組んできたし、これからも取り組んでいきたい。

他方で、能登半島地震から2カ月が経過した。被災地では、倒壊家屋の解体や災害廃棄物処理が大きな課題となっている。特に、家屋被害が深刻な奥能登では公費解体の開始時期のめどが立っていないところがある。公費解体、災害廃棄物処理が円滑に進まなければ、被災者が自宅の建て直しなどの生活再建の次のステップに移れないだけでなく、被災地のインフラの復旧や今後の復興まちづくりにも大きな影響を及ぼすため、一刻も早い対応が必要だと考えている。

政府には、解体の申請の簡素化、円滑な手続きと解体作業に向けた、さらなるマンパワ一の確保、抜本的な強化をお願いしたい。また、具体的な見通しを示し、不安を抱える被災者に安心を届けていただくことを強く求めていきたい。本格的な復旧・復興への過去の災害の教訓を最大限生かすとともに、能登半島地震の特殊性に鑑みた対策が必要であり、公明党は引き続き、被災地に入り込んで現地の声を届けていきたい。

【質疑応答】

≪防衛装備移転≫

Q、きのう、首相が第三国輸出の必要性などについて国会で答弁したが、今回の動きをどう見るか。自公協議の当事者として政府にさらに求める対応があれば。

高木)先週、党の拡大外交安全保障調査会を行った際、政府からヒアリングした内容を首相は話しになられた。その時、私から、政府のヒアリング、さらに国民が理解しやすいような説明をお願いしたいと指摘した。きのうの首相答弁では、山口代表もきのうの会見でおっしゃっていた通り、分かりやすく説明しようとする姿勢で答えられていたと思う。先週行われた政調会長協議で、国会での首相が政府としての考え方を国民に表明してもらいたいことについて、しっかりと答えていただいたと思う。今後、なぜ次期戦闘機なのか、なぜ国際共同開発なのか、なぜ第三国移転なのかという、三つの項目について、首相が丁寧に説明されたと思う。これで国民の理解、深まっていくであろうと感じている。

一方で、まだ課題としては、政調会長協議で1回目の時、渡海会長と私の間で確認したのは中身の問題が一つ。二つはプロセス、手続きなどということで課題があると。後者の方の課題について、プロセス、いわゆる歯止めについて、どうするかということが課題として残っていると考えている。

私の感想だが、後は党内で議論をしっかりと、党内でご理解をいただかないといけない。あす公明党の拡大安保調査会を開催して、首相の答弁、政府の説明について、党内議論をさらに深めていきたいと思う。

Q、日本維新の会が自民党と国対委員長会談を開いて、防衛装備品の第三国移転、セキュリティー・クリアランス制度について政策協議を行うよう申し入れた。この動きについて、また自公の政調会長協議への影響をどのように考えるか。

高木)その後、(自民の)御法川国対委員長代理、また維新の遠藤国対委員長から連絡があった。私の方からは、自民と維新の国対の協議ということで、このセキュリティー・クリアランスは閣法として今国会に提出されている。その後、委員会などの審議が始まるので、国対間で協議をするというのは、これまでも各種法案でやってきたことでもあるので、それはそれ。一方、今回の防衛装備移転の問題については、具体的には運用指針を見直すかどうか。もしこれを認めるということになれば、運用指針を書き換えなければいけないという、これは政府の仕事。4大臣会合、または9大臣会合ということでやると思うが、それについて、政府を支えている与党として、自公でそれがどうあるべきかという協議だ。その問題について、政府の決定に野党が通常関わることはないと思うということをお二人に伝えた。その点はご理解いただいている。おそらく防衛装備移転の協議は行われないのではと思う。

Q、本日、月内にも合意という報道があったが、今後の描いているスケジュール観については。

高木)まだ合意に至っていない。予断を許さない。まずはあす、党内の安保調査会をやって、総理答弁のことについて、どういうふうに評価するのか、党としてどうしていくのかという議論が始まる。その後、週末金曜日辺りだと思うが、政調会長の協議が開かれると思う。その時に、先ほど質問にもあった、次の課題、プロセスの課題ということも議論になるだろうということを考えると、いつ合意ということははっきり申し上げることはできない。

Q、プロセス、手続きの面と歯止めの部分、こうした課題についてもきのうの首相答弁のように、国会で首相の答弁を求めていく形になるのか、現状の考えは。

高木)最終的には国民の理解をということで、山口代表がおっしゃっている。自民、公明の政策責任者の協議で合意したとしても、国民が理解しなければいけないので、やはり、何らかの形で首相なり、国会の場で発言をする必要があると、今の時点では私は考えている。

Q、歯止めと言った場合には、例えば、与党審査とか、国会の同意が必要になるとか、輸出先の国を限るとかいろいろな歯止めの考え方がある。どういったものが考えられるか。

高木)今ご指摘いただいたが、いろいろあると思う。それを政府、そして自民党がどう捉えていくのか、そういうことも含めて話すので、この時点では、これが歯止めですよと。いろいろな歯止めがあると思うので、それは控えたいと思う。

≪盛山文科相の旧統一教会を巡る問題≫

Q、盛山文科相について。教団側の政策協定に当たる推薦確認書について、署名入りの推薦確認書の写真を朝日新聞が今朝報じた。本人は、これまで記憶にないと曖昧な答えを繰り返しているが、大臣へどういう対応を求めたいと考えるか、与党の立場としての考えは。

高木)ご指摘いただいた問題に関しては、大臣としてというよりも政治家としてしっかり説明を尽くしていただきたいと思う。

以上


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