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○自公党首会談後、山口代表ぶら下がり 2024年3月12日(火)13時~@首相官邸

Q、岸田首相と、どのような話をしたか。
山口)昨日、福島での東日本大震災の行事に参加をしたという報告をいただいた。13年がたったので、直接、災害を経験していない若い世代も育ってきている。そういう方々に継承していくことが大事だという関係者の声が聞かれたということを報告いただいた。確かに、この教訓を残して、再び災害に遭わないような対策を講じていくことが重要だということは私自身も先般の視察で実感したところだ。政府・与党、しっかり復興、心の復興を遂げるまで寄り添い続けて、成し遂げたいと改めて決意をした。
 防衛装備品について、先週、国会での質疑がいろいろあったことを踏まえて、政調会長間での議論をしていることに加えて、より厳格なプロセスをとっていくために、閣議決定も含めて、政府の方針を検討していきたいと、このような話、説明があった。そのことについては、それも含めて、あす参院予算委員会の集中審議が予定されているので、わが党から質問に立つ予定もあるから、ぜひとも首相自身の言葉で、国会の審議を通じて、国民の理解をいただくように説明をいただきたいということを私の方から申し上げた。
 首相から、あす賃上げについての春闘の集中回答日になっているので、それに合わせて、政労使の会議を持ちたいと。集中回答の結果なども踏まえながら、賃上げの流れを一層加速する。特に、大企業だけではなくて、中小企業などにも、この流れが波及していくような取り組みをしていきたいという話があった。わが党としては、この政労使の会議、中央ばかりではなくて、地方においても開催した上で、流れを確実にしていくということは重要だと考えているということを申し上げた。
 予算は今、参院で審議中であるけれども、特に日切れの法案があるので、年度内に予算および日切れの法案を確実に成立を期していきたいということをお互いに確認し合った。

≪防衛装備移転≫
Q、きょうの首相の説明をどう受け止めているか。
山口)これまで、当初、一昨年末に国際共同開発を決めた時には、完成品の第三国輸出というのは前提になかったわけだ。輸出しないという前提で決めたわけだ。そのことは審議を通じて、首相の答弁の中で、政府自身も認めているところだ。しかし、その後の交渉過程で、第三国輸出の必要性を感じたと。それはなぜかということも、首相から答弁をいただいているわけであるけれども、こうした大きな方針が変わるということについては、国民の理解を得るために、厳格なプロセス、意思決定のプロセスを検討すべきであり、最終的には閣議決定という形で、なそうとすることは妥当な方向だと私は思っている。それも国民の理解をいただくためには、国会できちんと議論をする。そして、そのことが国民に伝わっていく。そうしたプロセスということが世論調査などにも反映されていくと思うし、ぜひそれを、その方向でやってもらいたいと思う。
もう一つ、公明党側から指摘していたのは、ワーキングチームで、これまで議論をしてきた。しかし今回は、日米同盟の下でのワーキングチームという面だけではなくて、非同盟国との間での国際共同開発の初めてのケースということになる。そこで、この方針の変更ということが議論されるのであれば、もっと開かれた形で、与党全体の議論、そして最終的には、政府と与党の確実な意思決定、こういう道筋をたどっていくことが、国民の理解を促す前提になると、このようにも思う。閣議決定をするということになれば、そうした手続きが与党の政調を中心に、最終的には、政府・与党連絡会議、あるいは与党の政策責任者会議などを通じて、意思決定がつくられていくことになるので、それが保証される、そうした手続きが保証される、国民に情報を提供した上で、議論がなされていく。また、そうした過程で、国会での議論の機会も得やすくなるという点で、非常に重要な意味があるのではないかと思っている。

Q、首相から閣議決定プロセスなどについてスケジュールの話はあったか。
山口)首相からは「検討します」ということなので、詳細なご説明はなかったが、そうした方向性、検討の方向性ということを示していただいたということは重要なことだと思うので、我々の受け止めに基づいて、国会での審議を通じて、首相ご自身が国民に説明をするということが重要だと思うので、その観点から質問をしていきたいと思う。

Q、先週のNHKの世論調査では、防衛装備移転について「(輸出する国などを)限定して認めるべき」が54%という結果になったことへの受け止めを。また、首相から閣議決定の話もあったが、自公間での距離感はどうなったか。
山口)当初はワーキングチームで、この完成品の第三国輸出を認める意見が大勢を占めたというような理解で、政府として意思決定をしようという動きもあったわけだが、しかし「国民の理解は十分得られていない」という問題提起をして、さまざまな論点についてわが党からも政府や自民党にも訴えてきたわけだ。今、NHKの世論調査を引用されたが、2月の調査だと、この次期戦闘機の完成品第3国輸出、「反対」が51%だった。しかし今回は、それが31%程度になり、また「限定をして認めても良い」という回答が54%程度になったということだから、この間のさまざまな議論や首相の答弁などが、そうした世論調査に影響していると思われる。
こうした議論はやはり、国民に十分に情報が届かない中で、政府内だけで意思決定をする、政府・与党の中だけで意思決定をするということではなくて、もっと与党でも広く議論し、また国会での議論も経ることによって、やはり国民の理解が、その一定の理解を前提にした判断になっていくということを感じている。
NHK以外の世論調査でもそうした傾向というものは、はっきりと見て取れると感じているので、これからもこの国会での詰めの議論、特に「限定して容認をする」という回答が他の選択肢のと比べると一番多くなるということ。どう限定をするかということが重要だと思う。先週の政調会長間の議論の中で政府から三つ、限定の方法というものが示された。両党持ち帰っているので、党内で議論を深めた上で、この限定の仕方、妥当性についてさらに議論を深めていきたいと思っている。
加えて今日、その議論、ある意味で重要な意思決定は、「閣議決定も含めて、政府として検討する」という方針が示されたので、ここも、この議論のプロセスを保障するとともに重要な意思決定は、閣議で決めるということになれば、より厳格な取り組み、政府の取り組みというものが国民の皆さんに伝わっていくのではないかと思う。詳しくはやはり国会の議論を通じて国民に伝えていくことが重要だと考えている。

Q、閣議決定の対象は、次期戦闘機を輸出するということを決定することか、それとも
広く防衛装備品を第三国輸出する際なのか、どちらか。
山口)検討の方向性を、首相からお示しいただいたが、まだ検討していくという方針であるからしっかり検討していただき、より国民に伝わりやすい答弁を首相ご自身の口から、国会でやっていただきたい。そう思っているし、そのように私も首相に申し上げたので、明日以降の国会の議論を期待したいと思う。

≪政治資金問題≫
Q、参院の政倫審についてのあり方について。
山口)まず衆院でやったが、参院はやっぱり参院の国会議員を中心にこれを進めていくということになる。参院ではこれまで開催した経験がない。初めてのケースになる。衆院と違ったルールもあるので、その初めての独自のルールで政倫審を開催すると先例的な意味を持つので、きちんとやっていく必要があると思う。政倫審は説明責任を果たす機会を作るということであるから、ぜひそうした目的に沿うようなあり方、例えばフルオープンでやるとか、時間も一定の時間をしっかり確保すると。そういう取り組みが重要だと思っている。最終的には、この取り組みが政治の信頼を取り戻していくという結果に結びついていくことが重要であるので、今日も岸田首相とそういった話をしたが、やはりこの政倫審などの場は国民の信頼を取り戻していくということが重要だと、自民党としてもできる限りの努力をしていく、という話があった。ぜひそうしていただきたいと思う。

Q、出席される方について求めることは。
山口)そこは野党の要求とまた自民党の方の考え方というのがあるから、やっぱり現場でよく話し合って、「参院のルールに基づいてやる」ということが重要だと思う。

≪次期衆院選≫
Q、週末のテレビ番組で石井幹事長が、次期衆院選について自民党総裁選後の秋の可能性が高いと発言した。一方で自民党内では早期解散を求める声もあるが、代表の受け止めを。
山口)私はかねがね申し上げているように、解散は首相の専権事項だから、「いつやったらいい」とか、「いつやるべきではない」ということを申し上げるのは控えてきた。今、政治不信が極めて強い状況で、内閣支持率も下がる一方という局面だから、これを反転して、やはり国民の信頼を取り戻す、そういう流れを作り出さない限り解散をすべきではないと思っているし、そのような趣旨のことを再三申し上げている。石井幹事長の発言も趣旨としては同様のことかと思う。

Q、来月予定されている補欠選挙については。
山口)特段のやり取りはしていない。

≪その他≫
Q、物価高対策の話はあったか。
山口)物価高対策、直接の話というよりもやっぱり賃上げを加速しようということで好循環に繋げようという話が主であった。

Q、円安是正の観点で、来週日銀で動きがあるが、その点については。
山口)そういう話はしていない。

Q、自民県連の過激なダンスショーについての受け止めは。
山口)それは自民党の中のことだから、私は詳細は存じ上げていないのでお答えしかねる。

以上

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