叔母夫婦がヤバすぎる件 その2

叔母夫婦は、よく分からない宗教に入っている。その筋の人たちには有名な宗教らしい。名前を聞いても、私には分からなかった。自分の親が入っているお寺の住職には、自称クリスチャンだ と言っているらしい。そのせいで、孫の我々に実の親のお墓の管理を丸投げしてきて、位牌も捨てる と言ってきた(結果我々で守ることになった)。

その言葉自体の衝撃も大きいが、背景も鑑みるとさらにヤバい。

普通、親と住む家を建てるとなった場合、自分たちが建ててあげるものだと思う。しかし、彼らは常識にとらわれなかった。祖父母に建てさせたのだ。しかも、建築の費用を捻出するため、土地の半分を売らせた。驚くのはまだ早い。祖父母は年金暮らし。全額出して建てた(そして土地を売っても多少のローンは残った)ので、生活に余裕がない。叔母夫婦に、家賃という形で月々入れてもらうことになった。しかし、もちろん決められた額を支払わない。そもそもが信じられないほど安く設定された家賃を、値切り、また値切り、ついに祖父が孫である我々に相談してきた。このままでは固定資産税を支払えない と困惑していた。我々が表に出ていっても良かったのだが、以前祖父入院中にお見舞いに行ったら「金目当てか」と平然と言ってきたり、祖母がまだ生きている段階で「お前たちに相続に関しては文句言わせない」と言ってきたり(そもそもなぜ、登場人物の中で唯一、祖父母と血が繋がっていない叔父にそんなことを言われなければならないのか?何様のつもりなのか?)する叔父である。我々が表に出ていったことによって、万が一にでも祖父母に危害を加えられるようなことになったら困る。仕方なく、祖父を励ましアドバイスする程度しか出来なかった。当たり前だが祖父は叔母夫婦を全く信用しておらず、重要な家の登記が保管してある場所やその鍵の場所なども、孫である私にこっそり教えていたほどである。

祖父が亡くなった後、更なる衝撃的な事件が起こる。認知症が進行してた祖母に、無理やり遺言を書かせていたのである。しかも祖母が亡くなるまでその存在を隠していた。もちろん、祖母が存命の間に公表したら我々が異議を申し立てると踏んでの行動である(私は母の成年後見人であり、母の権利を守るのは当然である)。遺言の内容としては、「叔母7割:母3割で相続させる」と言うものだった。散々経済的に支えてくれた母には3割しか渡さない と言うのである。理由は介護していたからだと言うが、施設や病院にぶちこむだけなら中学生にでも出来る。私は母の成年後見人であり、母の権利を守る義務がある。が、母は争いを望まないだろうと思ったことと、私自身も叔父叔母との関係に正直疲れていた。もういいから全てを終わらせて関係を絶ちたかった。結果、叔父叔母の思惑通りにことが運び、相続が終了した。もちろん、叔母が7割相続しようが母への借金は返済されるはずもない。ちなみに祖父母が生前に年金を受け取っていた口座は叔父叔母が管理していたが、それらが表に出ることはなかったことは言うまでもない(母からの話では、叔父叔母は消費者金融にも借金があったようなので、おそらく自分たちの借金返済や生活費に充てていたのだろう。祖父が生前、口座に全くお金がないことに疑問を持ち、それを私にこぼしていたこともあった。)

生前、(叔父と叔母が正体不明の宗教に入っているせいで)自分たちは将来望むような供養をしてもらえないのではないかと懸念していた祖父。その懸念は見事に現実のものとなったのである。いい歳して祖父母の脛を齧り続け、土地まで売らせて、ついに齧る脛もなくなったほどお世話になった祖父母の供養をしないと言い出したのである。「我々の宗教はお墓や位牌がいらない」と謎な発言を繰り返し、お墓も位牌も捨てると言い出し、それを阻止するために孫である我々が表に出て行く事態になった。とにかく血も涙もない宗教らしいことだけは分かる。


続く

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