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八重山商工高校サッカー部の強化が今風のトレンドに近かった。

第101回全国高校サッカー選手権大会 沖縄県大会の準決勝が10月30日(日)に行われた。そこで八重山商工高校のサッカー部が戦っていた。

八重山商工高校は沖縄県の石垣島の高校。スポーツ好きで知っている方は多いと思うが、16年前、春夏の甲子園に出場したあの「八重山商工」。

その八重山商工高校のサッカー部、チームが強くなった背景を確認すると、今風の高校サッカー部の強化、育成のトレンドと似ていたのでまとめてみたい。


今風の高校サッカー部の強化は、中学生年代から自前の下部組織を持ち中学3年間と合わせて計6年間掛けて、チームの理念のもと強化を進める。

前年度の優勝校である青森山田高校(青森山田中学)を始め、

日章学園高校(日章学園中学)
静岡学園高校(静岡学園中学)
浜松開誠館高校(浜松開誠館中学)
帝京長岡高校(長岡JYFC)
矢板中央高校(矢板SC)
昌平高校(FC LAVIDA)

などと全国の強豪高校サッカー部は、下部組織を持ち強化につなげている。
上記の高校は実際、インターハイや高校サッカー選手権、各リーグ戦で好成績を収めている。

昌平高校は、今年のインターハイのほとんどの試合でスタメンが全員下部組織の出身だった。


八重山商工高校のサッカー部は、どのようにして強化されたのかみていきたい。

現在、八重山商工高校のサッカー部の指導者は外部指導者であるとのこと。群馬県桐生第一高校のサッカー部の出身で、自身も高校サッカー選手権を目指していたそうだ。

監督、指導者が優秀でチームが強化されることは多くあるが、そこでプレーする選手も当然ながら中学生年代から優秀であることが多い。

少し前の高校サッカー部の強化のイメージは、優秀な監督を招聘し、優秀な中学生を集めて強化。というイメージ。

それが、前述した通り、中学生年代から自前の下部組織含めて6年間での強化へ移行されている印象。

で、現在の八重山商工高校のサッカー部は、現監督が小学生年代から9年間掛けて指導してきたそうだ。

全国の強豪校の6年間を超える9年間。
今風のトレンドに近い形で強化が進められていた。
その集大成が新人戦で準優勝、選手権で準決勝進出だ。

現チームの主力が石垣島に残った経緯や公立高校側の外部指導への理解等、様々なポジティブ事象も重なった結果でもあると思うが。

今風のトレンドに近い形の強化で好成績に繋がった。奇しくも16年前の八重山商工高校の野球部も同様に、伊志嶺監督が9年以上、同じ選手を指導して春夏の甲子園をつかんだ。

今風の強化も今年の年代に限る話になる。来年度以降は、現監督との関わりが少ない選手が増えていくだろう。
そこからは現監督の手腕と石垣島の小学生、中学生年代の育成次第だろうか。

全国の強豪高校サッカー部の様に6年間を継続的に進めることは、環境、資金面含めて難しい。八重山商工高校の野球部も部員が充実していないと聞くが。


今風のトレンドに近い形で強化され勝ち進んだ八重山商工高校のサッカー部は、準決勝でどうだったのか。

結果は、前年度の王者である西原高校に3-3(PK4-5)で準決勝敗退。
点を取って取られての熱い戦いだったと現地観戦した友人は語っていた。

聞くと試合終了間際に同点に追いつかれ、PK戦となったそうだ。

この経験や結果を石垣島のサッカーに関わる方々、沖縄県のサッカーに関わる方々がどの様に感じるか。

生意気にも、変わらず沖縄県のサッカーを関東から応援したいと思う。




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