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函館市内「ちょう」か「まち」か

 函館市内の町名(字名)には、「本町」のように「ちょう」と読ませるものと、「元町」のように「まち」と読ませるものがあります。

 また、「乃木町」のように、公式には「まち」でも、一般には「ちょう」で通用していて、正式な読み方をすると怪訝な顔をされる場合もあります。

 函館市内「ちょう」か「まち」か、以下のとおり、読みかたの違いについて、まとめてみました。ご覧ください。

函館市史資料集 第九集
(函館市史編纂委員会)

 「函館市史資料集 第九集」には、函館市内の町名についての記載があり、ふりがなもつけられているので、この記載をもとに「まち」と「ちょう」かの区別をつければ良いのかもしれません。

 しかしながら、例えば「千歳町」については、昭和6年の字名改正の箇所では「まち」、昭和32年現在では「ちょう」と両方の記載が混在しており、また、この期間内に読み方を変更した旨の告示もないように思います。

 おそらく、どちらかの記載が間違ったのだろうとは思うのですが、どちらが間違いと判断する決め手もなく…いったい、どちらが正しいのか?と迷ってしまいます。

 とりあえず、これらの資料の記載を以下のとおり、まとめてみましたので、ご覧ください。


旧町名「まち」
浦町、蔭町、片町、上新町、上大工町、坂町、芝居町、下大工町、下新町、新町、新天神町、大工町、茶屋町、寺町、仲町、仲新町、浜町、古築島町、南新町、元新町、山之上町、台場町

S40.7.1 廃止町名「まち」
恵比須町、会所町、鍛冶町、地蔵町、大黒町、台町、宝町、天神町、西川町、東浜町、仲浜町、西浜町、新浜町、山背泊町

S40.7.1 存続町名 従前の読み方不明
弁天町 まち?→ちょう
谷地頭町 まち?→ちょう
東川町 まち?→ちょう
豊川町 まち?→ちょう
栄町 まち?→ちょう
旭町 まち?→ちょう

住居表示の記録(改訂版)
(函館市)

S43.5.1 読み方変更
千代ケ岱町→千代台町 まち→ちょう
五稜郭町 まち→ちょう
柳町 ちょう→まち
松蔭町→松陰町 ちょう→ちょう
川原町 まち→ちょう

S43.5.1 存続町名 従前の読み方不明
梁川町 まち?→ちょう

S43.9.1 存続町名 従前の読み方不明
港町 まち?→ちょう
(「港町一丁目」設定)

S43.10.1住居表示旧新対照表(北部地区)
(函館市)

S43.10.1 読み方変更
千歳町 まち→ちょう
田家町 まち→ちょう

現在「まち」
大手町、大町、亀田町、乃木町、元町、柳町、泊町(旧戸井町)、館町(旧戸井町)


 いかがでしたでしょうか?きっと誤りがあると思います。皆様からのご指摘をお待ちしております。


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