コナン映画 ウケ-満足 分布

はじめに

配信サイトで公開されていたコナン映画(時計じかけの摩天楼~黒鉄の魚影まで、"ルパン三世vs" 除く)を全て観たので、印象・感想をまとめる。
私はコナンファンではないので、コナンファンにとって違和感の残るお話になると思うが、私自身の記録として残す。
ネタバレもする。

一気に見た都合上、各作品に対する思い入れはあまりなく、映画シリーズ全体へのぼんやりとした印象を得るにとどまった。
基本的に、コナンへの暴力や建物の破壊が行われると派手で嬉しかったし、狂った犯人や好きなキャラクターが活躍するとキャラクターを眺めて喜んで。
以下、派手で嬉しかったことを「ウケる」、狂人を眺めて喜ぶことを「満足する」と呼ぶ。
ウケる・満足するの 2 軸を用いた映画の印象分布は以下。

ウケて満足したやつら

ウケるしわかるものは当然良かったッスということになる。
特にウケて満足したものは上図の 群青の拳・ハロウィンの花嫁・時計仕掛けの摩天楼 の 3 作だった。

ウケ満足ポイントとして、個人的な怨恨や利益のために街を丸ごとぶっ壊すような人間が出てくるのが良い。
こういうやつらは完全に狂っているので見ていて満足するし、こういうやつらのお陰でハチャメチャな破壊が行われるのでウケる。
中でも紺青の拳は京極さんがカラテによって人間離れした暴力を振るうので、(ある種お決まり・マンネリになってしまった)市街地破壊に新鮮な食管が加わり、良かった。
単純に園子が好きなのもあって、全体的な満足も高かった。

ウケないが満足したやつら

そんなにウケないが満足したものについては、キャラクターの描写・深掘りに対して個人的に納得できたという感覚だ。
つっても「天国へのカウントダウン」と「水平線上の陰謀」くらいですか。

これらは灰原や小五郎がちゃんと人に歩み寄っていく過程を重視している感じがあり、人間のお話として納得感があった。
また、「天国へのカウントダウン」の方は富士山カチ割りジジイや髪を下した園子に加え、シェリーひとりを殺すためにビル丸ごと爆破する破壊エンジョイ勢のジン兄貴も出ている。
私がコナン映画でおもろいと思う要素が詰まっておりかつ良いお話だったんで、大変良かったと思います。

ウケたが満足できなかったやつら

ウケたが満足できなかったものたちも、なんか街や建物がぶっ壊されたりコナンがいきなりボコボコにされたりという破壊のオモロは中々良かった。
特に14番目の標的で名前に数字が入る人が突如一堂に会するシーンは滅茶苦茶おもしろかった。

一方、そういう派手な暴力に対して犯人側の人格のオモロがついてきておらず、出オチ感のある暴力になってしまったと感じる。

おわりに

映画シリーズを一通り観てわかったこととして、私は明らかにコナン映画にマッチしていない。
コナン君は半端ない暴力を振るう狂人ではないんで、コナン君が大活躍してしまうと私にとっては「キャラクターを見ていても物足りないし、暴力もコナンがすぐに解決してしまっているのでションボリです」ということになる。
じゃあなんでマッチしていない映画シリーズをこんな数見たんですかという話だが、これはもう「三十にもなって "俺世間とは違うっすわ笑" みたいな態度を取り続けるのは無理があるから」ということに尽きる。
私なりに世間で流行っているものを理解しようと涙ぐましい努力をしたということです。
実際、コナン映画に対する私なりの楽しみ方みたいなもんも見つかったし、そんなに悪くなかった。
皆さんもコナン映画一気見、やってみてはいかがでしょうか。


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