20230623-0.5倍速
毎日劣等感に押しつぶされている。世の中はそういうのに優しいようでいて、冷たい。「人それぞれだよ」。そんなわけない。その実績に至るまでに対するタイムパフォーマンスがすべてにあると私は確信しているし、それが事実であったとするならば私は当の2年前にオワコンなはずであるが、当時は非常に用地で己の価値のなさをあまりに知らず、音楽をただ作り続ければ成長し、そして評価にもつながるだろうと思っていた。惰性で人生のすべてを大きく引っ張るであろう2年のタイムパフォーマンスを私はただの高校生として消費した。今も後も今日も来年をそれをずっと後悔し続ける気がしてならないし、きっとそうなのだろう。
Twitterがロックされて、それでスマホのアプリケーションからメインアカウントをログアウトしておいた。だからweb版でしか見ることはできず、それでよいなと思い過ごしていると、やはりそこは現実の生き写しで才覚溢れる人々や血の滲んだような努力で生み出された成果物が濁流のように流れ込んでくる。これが私には常日頃のクリティカルダメージになっている。毎日曲を作らねばいけないが、大学生という身分上きっちり課題を出すとか、講義に出席するとかそういうことをやらねばならずそこにも私は人より時間をかけてしまう。他の人が2倍速でやっているように感じるが実際の普通のラインはその2倍速が通常、つまり1倍速のラインにあり、私は要するに日々のすべてのタスクを0.5倍速でこなしていることになる。あまりに遅すぎる。この日記も普段30分ぐらいかけて書いているが今日は15分のタイマーをかけた。2倍速が周囲の1倍速なら、私はそれにならなければならない。あと6分。
いろんなところに参加したいし、いい曲を書いて楽しく過ごしたい、という意識はある。むしろそれが本来なのだけど、それをインターネットのコミュニティは許さない。常にいいねやRT、高評価、Like、Repost、再生数…常にそれで冷ややかに戦い続けている。この勝負に私は生まれてこの方勝ったことがない。人生の競争にすら勝てておらずこのちいさな戦いで勝利した程度でそれを誇るなよとも思うが、まずこういうところで勝たなければならない、常に100点中10000点を出さないとお眼鏡にもかなわない世界であることを常に天井に投げかけて、DAWには向き合わない。なにもできない、プレッシャーに負ける、失望されるならもうやめてしまえばよいのに、いつの間にか、DAWをひっそりと開いてプロジェクトファイルを開く。いつだって夢見てしまっている。コロコロコミックみたいな人生逆転を。
15分経った。アラームが鳴った。この間に何ができるのだろう。作曲が上手い人ならサビのメロディなんでとっくに完成しているのだろうか。ライターを夢見る少年なら原稿用紙10枚を真っ黒にしているのだろうか。自分の腕は半分しか関節がないのかもしれない。0.5倍速の人生しか歩めていないのだから。手が止まったから、ここで終わり。