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2020年9月21日 これと言って欲しいものはない

秋の彼岸である。
空はからりと晴れ上がり、風は爽やかだ。朝、庭に出てみたらトンボの群れが飛んでいた。せっかくの休みだが、どこにも出掛ける予定はない。

差し迫ってやるべき事もないので、ラジオを聴きながらシャツにアイロンをかける。
番組の合間に交通情報が流れる。ひどい渋滞はないようだ。去年とは違う。小仏トンネルも小田原厚木道路も上河内サービスエリアも平穏無事みたいだ。

昼は冷やし中華を作って食べる。買い置きしたインスタント麺がまだ終わりそうにない。今日の具はトマトと茗荷と蒸し鶏。胡麻ダレ。

食器を洗って、夕飯の米を研いでおく。ラジオを聴きながら昼寝をする。祝日昼間のAMラジオはのんびりしている。
茶の間の端近に座布団を敷き、ごろりと横になる。窓を開けていると、木陰で寝ているようだ。庭木が風に揺れ、サワサワと音を立てる。

一時間くらい眠って起きる。網戸の向こうで猫がニャァニャァ鳴いていたので、額のところをコチョコチョ撫でてやった。

買い置きの菓子を適当な皿に盛り、冷蔵庫から麦茶を出して、皆でおやつにする。食べ終わって風呂を沸かし、明るい内に湯船に浸かる。

そんな風に遊んでいる内に秋の彼岸が終わった。少し寂しいような惜しいような気がしないでもないが、悪くなかった。
細かいことを言えば不足がないわけでもないが、総体としては満足だ。

これと言って欲しいものはない。ありがたいことだと思う。