死ぬまであと

死ぬまであと

たくさん楽しいことを教えてくれた人が、いつか必ず自分のもとを去ってしまうと知っているので。
どうにか傷付かないように、身を守っていると思っていたのですが。

残念ながら取り返しのつかないほどに好きになってしまったみたいです。初めてといってもいい、こんなに他人に深入りして、深入りされて。かつてないほど、愛を注がれていた気がします。

わたしにとっては初めての経験でしたが、あの人はいままでの人と同じように、接していただけなのでしょうか。生まれてはじめて、自分が特別なのではないかと思えました。思ってしまいました。

ところで、世の中の人たちはこんな思いを何度もしながら大人になっていくのでしょうか。
深く愛し、傷つき、傷つけられて、離れてしまっても次に進む勇気を持てるのはなぜでしょう。
わたしはもうこの一度きりで十分です。早く死んでしまいたい。死ぬ前にこんな思いを感じることができて幸せでした。はやく。はやく。

叶うなら目の前で死んでやりたい。