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俺が嚙みついた偉い人たちとの話

心の治安が悪いので、過去に噛みついた出来事を暴露します。この記事もそのうち非公開にする可能性高いです。(そうして下書きに戻されるやつが増えてたまっていく)

営業所長に嚙みついた新卒二年目の俺

秋田で商社の営業マンをしていた俺。IT業界に来てたくさんの理不尽を経験してきたけど、この時はそれらと比較にならないくらい理不尽でした。だけどつらくはない。
なぜなら、すごく体を動かして汗を書くし、外回りで逃げ場もあるし、怒る人も引きずらないからです。ネチネチとオペミスとかの報告書を毎日書かせてくるIT業界の方が理不尽度合いは低いけどつらい。

ただ、秋田って100万人しか人口がいないのに、毎年1万人も人口が減る少子高齢化の最先端市場なんです。そういうところで毎年120%成長の売上目標を要求される。よっほど工夫しても無理です。市場は萎んでるんだもん。

人口問題研究所のデータを使って「ここままじゃ無理です」と所長にプレゼンして撃沈したのが辞めるきっかけの一つでした。
その時に所長に言われたのが「何もしてない風に言うな」ということでした。当時は意味がわからなかった。
でも、後からわかったのは、相手を全否定する言い方をしたのが説得という目的には誤ったアプローチだったということです。否定された相手が相手を肯定するのは難しいです。

僕が噛みつき方がわからなかった若造だっつーことです。
心身ともに限界が来て、貨物列車との衝突事故があった次の日に辞表を出しました。ここの所長や営業の先輩のことは今でも感謝してます。ただ、僕が生き残れる場所ではなかった。

本部長に噛みついた話

IT企業に転職すると、給料以外はまあまあ満たされる暮らしを手に入れました。いくつも不信感がある出来事はあったんですが、それは別の機会に書くとして今回は会社の方針に噛みついた話。

高級車のレンタカー事業をやることになったんです。IT企業なのに。
話を聞くとどうも危ない。この事業は失敗しそうだということを、開始前からひしひしと感じました。営業として数百社と付き合いしてるので、明らかにダメそうな空気というのはわかります。店舗を出せば客が来るわけじゃないし、利益が出る仕組みを作るのは大変なことなのです。

しかし、どう伝えればいいのかは悩みました。普段は客先常駐だから会話するきっかけがありません。それに、上手に伝えないと相手の気分を害して終わるだけだと、以前の失敗の反省もあるわけです。

そこで本部長を飲みに誘うことにしました。なるべく友好的に伝えようとしたのです。
飲み会ではそれとなく事業のリスクや失敗の要因になるようなことを伝えました。しかし、新規事業に受かれている本部長の耳には入りません。
なので思い切って「このままでは失敗するのではないかと心配してます」と言いました。しかし、浮かれてるせいで届きませんでした。終始楽しく飲み会は終わりました。

その後も心配でうろちょとしてたらレンタカーの店長に嫌われたのか、クレームを言われてしまいました。本社に呼び出されて取締役技術部長に説教されました。
僕の直訴は失敗しました。

そしてレンタカー事業はわずか半年で失敗しました。

社長に直電で怒られた話

親会社のイベントのパーティーでグループトップの社長が目の前を歩いてました。
こういうときは挨拶をしなさいと教わっていたので、会社の研修で教わったように挨拶をしました。

「こんど新卒の成果発表会があるから来なさい。後でメールをよこしなさい」
めちゃくちゃ唐突にそういうことを言われました。一代で会社を上場させたこの社長と僕は面識があって気に入られていたのです。

メールをしなさいと言われたのでメールをすると、秘書と名乗る人から参加の案内が来ました。

ある日、僕の私用の携帯電話に着信が鳴ります。
出てみると自社の社長からでした。
「成果発表会に出ることになってるらしいけど、君は関係ないから出ないでもらえるかな」
めちゃくちゃ声が怒ってるので、「はい」と言うしかありませんでした。

若造の僕には恐怖でした。
風通しのいい会社でしたが、社長とか部長とかが一般社員を軽率に怒らないでほしい。
今でも僕は何も悪いことをしてないと思ってます。

人事部長に猛アピールをした話

ちょっと嚙みついた話とは違うんですけど、転職してインフラエンジニアになった後の話です。

海外拠点を作るというのでやりたい人を立候補で募集するというのです。社長は人事部長に直接名乗り出ろと。
当然速攻でメールしました。何往復かアピールのやり取りをしてから、面談の段取りをしますと言われました。しかし、それは叶いませんでした。

上司に、英語ができないだろう、能力やスキルが足りないだろうと言われました。
まあ、その通りです。足りないです。でも、そんなものを満たす人はいません。下請けの中小企業ですから。そんな都合のいい人はいるわけがない。
何年かかけてアピールしましたが無理でした。
まあ、私も英語の勉強もしてないし、技術も平均以下のスキルだったわけなんですが。

まとめ

私くらいのレベルでも、周りに自分以上に主張が強い人間は出会ったことがないです。

自己主張が強いことを悪く思う人はいます。
周りの意見を聞いて受け入れることが大事だと言う人がいます。周りではなく自分を変えるべきだというもっともらしい呪いもあります。

私はそんな人生まっぴらだと思うので、自分勝手なのかもしれません。
何かを成す人って、自分の夢のために周りを振り回したりするじゃないですか。成功へのチケットが一つしかないなら、戦って奪ってでも手に入れるべきだと思います。

思い通りにならない人生だからこそ、描いた夢に近づく努力や、必死になって立ち向かう強さが必要なんだと思います。

最近だとPPAPはダサいとか恥ずかしいとか言いまくって、いろんな角度からいろんな人を巻き込んでルールを変えたのも、こういう経験の積み重ねがあったからこそです。
ルールを変えるのも前例がないとか言われて、変えるための部署も役割も社内になかった。親会社含めれば数千人規模の会社なわけで、普通に訴えれば一人の社員の声で動くわけがないのです。
でも絶対にやるべきだし、取引先に迷惑かけないためにも変えなければなりませんでした。
結果として変えられたので、「周りは変わらない」「前例がなくてできない」という呪いは解けました。

今だと発言すると聞いてもらえるだけの実力とか結果が出せているので、若造の頃よりはちゃんと話を聞いてもらえます。環境自体も良くなって周りの理解力も高いのです。やっぱりいろんな挫折を経験してから上司や同僚に恵まれると、それがどれだけ価値のある財産かってことを強く感じます。

「自分の意見はこうである」「正しいのはこういうことである」「こうすればより良くなる」

こういう主張を通すのって僕は大事なことだと思います。やるべきことをする、言うべきことを言う、それがみんなの利益だと思うことなら成し遂げる、そういう存在は必要です。

周りを変えられないから自分を変えるべきとか、いろんなことを言う人がいますが、実際に行動すれば変えられることはたくさんあります。
前例がないことは不可能の証明になりません。
尊敬するちゃんみなも「前例がないならお手本になりなさい」と歌ってます。

こういう性格だと人と衝突します。自分の強い意見・信念を持つ人はみんな衝突すると思います。今の僕は時間も実力もそこそこあるから衝突以外の道も選べることがありますが、話を聞いてもらえない若造だったら噛みついたらぶつかったりすることは避けられません。
立場や力が乖離しすぎてると、対等な話し合いが成立しないのです。

「そんなことはありません。相手を尊敬して耳を傾ければ衝突しなくてもいいのです」

これも良く言われました。いろんな人が僕に言います。でも大嘘です。
たとえば旅行に行く企画をプレゼンする機会があったとして、私は北海道旅行こそがもっとも素晴らしいものだとプレゼンするとします。ライバルは沖縄旅行をプレゼンしたとします。どちらも命がけで甲乙つけがたい提案をしたとします。
選ばれるのは片方なのでバチバチに衝突するわけです。
真剣勝負でぶつかることを避けるのは無理です。
全力でぶつかって敗れたら、納得できないこともあるでしょう。
修復不可能な傷を負うこともあるでしょう。

だから、ぶつかっていく若造を見ると僕はかつての自分を見るようで手を差し伸べたくなるのです。
実際に人を助けるために衝突することを選ぶこともあります。下請け時代に、元請けのパワハラ上司とぶつかって契約を切られたこともあります。それも未熟だったので負けましたが、今だったらどんなに格上の相手でも刺し違える勢いで挑むでしょう。
今となっては偉い人とケンカするのはすっかり得意です。大騒ぎして両成敗になったときに、ダメージが大きいのは偉い人です。そうでなくても、正しく訴えればパワハラは100%勝てます。でも主張が下手だとそれができないのです。主張にはエネルギーと勇気がいります。

話がそれましたが、正しいことを正しく訴えるためには、それなりに経験値が必要です。今だったら着地点をイメージしてから効果的なやり方を選んで主張を通すことができます。
しかし、それがわからないうちはとにかく主張することしかできないのです。若造が所かまわず噛みつくのは、他に手段を持たないからです。

だから、僕はそういう人を見つけたら可能な限りで手を差し伸べています。解決する手段を困っている人に示すのです。
もし、その人を守るために会社を敵にして戦うことになるのであれば、僕は躊躇なくそうします。たった一人の弱者を守ることが、会社の利益だとか僕の保身より大事です。
ちゃんみなも「彼女を助けなさい」と歌ってます。

会社に借金を背負わされて怖くて泣いていたときに、支えてくれた伊藤さんのことは一生忘れません。

そういうわけなので、これからはこの経験値を人を助けることにたくさん使っていこうと思います。

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