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他人を褒めることの効果の話

誰かを認めることは尊いことだし、褒められると嬉しい気持ちになる。

私は褒められて嬉しい人間だから、社交辞令でも皮肉でも褒め言葉をいつでも受け止める用意ができている。
カッコいいと言われたら嬉しいし、かわいいと言われても褒められているものだと必ず前向きに解釈する。

だからほめられサロンとか大好きなサービスだった。

私は交流がある人なら必ず長所を探すようにしている。
肯定思考」風に言えば、どんな人間からも学ぶことがあるし、自分を成長させるためには相手の強みを盗むことが必要だ。
ズルいエンジニア」風に言えば、相手を褒めることで自分が得をするネタとして武器になるからである。

今回はどちらかといえば後者の観点から考察する。
たとえば仕事でめちゃくちゃ頑張って成果を出して、上司から褒められたとする。「全部僕のおかげなんですよ」と思っていても日本社会ではそのまま表に出してはいけない。いや、自分の功績を上手にアピールする方法も有効かもしれないけど、今日のテーマは褒めることである。「○○さんの協力がなければ、これは実現しませんでした」と、他者を持ち上げることが大事なのである。しかも、なるべく評価の高い人間が望ましい。すると、上司は聞いていた話と違うので驚く。あなたはしきりに他者を褒めればよい。
これは謙虚になれと言いたいのではない。偉い人の太鼓持ちをしろというのでもない。ズルいエンジニアの私がそんなことを言うはずがない。むしろ、謙虚なようで他人を褒めるというのは上から目線と紙一重の行為である。だが、あなたが自分よりも上の評価の人間を褒めると、不思議なことにあなたの評価もそこに近づくのである。当然、褒められた側の耳にも入るので、あなたは感謝もされる。仕事は今までよりもやりやすくなるだろう。これを繰り返すと、あなたの発言の影響力も変わる。

人というものは、誰かが褒められると、自分も褒められたくなるものである。

拙著で「どんなに完璧な資料を作っても、相手の好き嫌いで無下にされることがある」と書いた。
こういうことは、どんなビジネス書でも絶対に書かない。資料を上手に作ることや上手に段取りするためのノウハウ本はあっても、その素晴らしい仕事が感情的な理由で台無しになる可能性に触れている本は見たことがない。だが、人間同士が仕事をする以上、好き嫌いは避けては通れない。
そんなときにどうするのかは著書で既に書いたので脇に置く。

この褒めるという行為は、自分を有利にさせる効果が高い。仮面ライダーWで「優しさは君の最大の長所だ」というセリフがあった。私はそれがものすごく心に刺さった。感動した。なかなかこうも気持ちよく言い切れるものではない。以来、私は周りの人の最大の長所を探すようになった。そして、大いに相手を喜ばせることにも成功した。しかし、これは意外と難しい。

人を褒めることで、大事なことがある。相手を上手に褒めるためには、自分自身を褒めることを怠ってはならない。自分を素直に褒めることができないと、相手を自然に褒めるのは難しい。

褒めることの注意点

僕は変わった人間なので、怒られるときは二人きりのときよりみんなの前がいい。自分より立場が上の人と二人きりになるのは苦手だ。今まで何度も何度もそうして怒られてきたからである。「またか」という気持ちになる。しかも、密室で怒られてると、その私の苦しみは周りには見えない。
営業マンをしていたので、みんなの前で大声で怒鳴られることはなんでもない。しかし、呼び出されると距離が近いし、そのタメの時間が嫌なのだ。

しかし、誰かを褒めるときは、二人きりか小人数の方が思い切って褒められる。しかも、こんな経験は僕だけだと思うけど、女性の爪があまりに素敵でそれを褒めてネイルサロンの話で盛り上がってたら、それを聞いていた他の人が数年ぶりに会っても僕を「ネイルを褒めてた変な人」扱いしてくるのだ。いや、確かに僕は変だ。反省はある。

容姿を褒めることは結構難しい。たとえば、職場の女性がものすごくおしゃれなスカートをはいてたら、それを褒めたらセクハラになるかもしれないので思いとどまる。しかしそうやて逡巡するものの、努力しておしゃれをすることは褒めたたえられるべきことではないか。

なんだか僕が変態であることを自白しているみたいになってるのでこの辺にしておく。
とにかく、変態に褒められても相手は嬉しくないので、相手の立場や関係を熟考の上で迷惑にならない褒め方をすることが、褒め殺しのコツなのである。

なんか話が散らかって着地してないけど、僕が力を抜いて適当に書いたらこんなものである。

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