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『エイリアン:ロムルス』を見てきた

 『エイリアン:ロムルス』を見てきました。ジャンルはSFホラー。率直な感想としては、シンプルに面白かったです。元々のエイリアンシリーズは全く見ていないので、ロムルスがエイリアン初見ですね。
 面白かったので、見たい人は、割とネタバレを挟むと思うので、映画を見てから僕の日記は見てください。ネタバレ上等、もしくは見る予定のない人は見てください。



 僕自身、あんまりホラー作品は見ないのですよね。理由はビビっているだけだけど。でも今回は、予告ですっげぇ面白そうだから、っていう理由で見てみた次第なのです。いやぁ、面白かった。

 僕はこの映画、結構最初の方が好きです。というのも、僕の中のホラーの怖さって、やっぱり主人公たちが何も出来ずに逃げるしかない、っていうのが怖さだと思っているのですね。ほら、バイオハザードヴィレッジの、赤ちゃん。あれって、なんであんなに怖いかって、見た目の恐怖と、叫び声とかの怖さも勿論ありますが、イーサンが何も出来ない、逃げるか隠れるしかない、っていうのが怖さの秘訣だと思うのですね。銃が使えてしまったら、キモ!って言いながら撃って終わりだと思うのです。それが、逃げるしかない、となれば、対象の恐ろしさにしか焦点が向かず、怖さ、っていうのが引き立つ、と思っています。
 この映画、見た人は分かると思うのですが、最初は倒し方がほぼ無い。あのちっちゃい奴、動きは速いし、飛びつかれたら首絞められるし。そしてどうすれば良いんだ…!!!となるのが怖い。そして、剝がしても卵が植え付けられている。体を食い破ってエイリアンが出てくるシーンはグロテスクで、いい意味で気持ち悪かったです。

 別に、最後が嫌いなのか?と言われると全然そんな事なく、やっぱりエイリアンの恐怖、っていうのは常に張り付いていたし、良かった。でも、究極生物!みたいな持ち上げされている怪物が、銃乱射したら死んだのには、案外あっけないな、となってしまった。しかも沢山エイリアン出てきたからメタルクウラ的な感じの恐ろしさか!と思えば全員銃乱射でお陀仏。おい!死んじまったぞ!と心の中で叫んでた。
 とはいえ、銃の無い最後の最後のクソキモエイリアンとの戦いは、見た目のキモ怖さも相まって怖かった。しかも、妊婦の赤ちゃんに寄生して出てくるとか、マジで人の心ないんか!?と政策陣に良い意味で引いた。見た目も、結構人の形で、人の顔で、気色が悪すぎる。不気味の谷を使っているのかな、と思う。良い使い方ですキモイ。

 そして、この映画でテーマとなっているのは人間の情とかその醜さ、なのかなーとは思う。まあ分かりやすくはあると思う。主人公サイドにアンドロイドがいて、合理的な判断として、寄生された人間を船に入れるのをやめるように促したり、ドア越しに人がいて、助けようとしてもそのドア越しにエイリアンがいて、開けたら入ってきて皆死ぬだろう、とドアを開けなかったり。でも人間は、結局寄生された人を船に入れて、胸から化け物が食い破って出てくるし、ドアを開けなかったものの、アンドロイドに強く当たる。まあ…でも僕らがそこにいたとしてもそうゆう行動になってしまうな…という人の感情の解像度が高い映画だと思う。
 ゲームとかで、もうこいつはダメだからさっさと切ろう、となることはあると思うのですね。HP1だから何も出来ないし一旦見捨てよう、みたいな。そうゆう判断を、現実で出来るのか?と言われると僕らは人間なので出来るわけがないのですね。そうゆう事を色々考える良い映画だと思います。

 あと、今更ではあるけど、エイリアンシリーズを見ていなくても楽しめる映画です。見ていたらより面白いらしいですが、見ていなくても、内容の理解は容易でしたし、何よりちゃんと怖かった。グロとか怖いのがある程度大丈夫なら、見に行ってください。面白い、SFホラー作品です。

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