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『プライベート・ライアン』を見てきた。

 『プライベート・ライアン』を見てきました。僕の地域の映画館では、昔の名作を放映しているのですが、それで見ました。以前読んだ『同志少女よ敵を撃て』で戦争に対する興味が沸いたので、ちょうど戦争の映画という事で見に行った次第です。

 1998年の映画なので、ネタバレとか何も考慮せずに語っていきます。まあ戦争映画なので、別にネタバレも何もない気はしますけどね。

 ざっくりあらすじを言うと、戦争で上の兄貴3人を無くしたライアンっていう人を、戦地から本土へ帰還させる、っていう映画です。
 なんでこのライアンをわざわざ選んで帰還させるのか、という疑問が沸くと思うのですが、『戦地から3人の兄を無くした、死んだと思われていたライアンが帰還』というアメリカさんのプロパガンダの為に帰還させるためですね。少なくとも盛り上がるでしょう。
 それで、その帰還をさせる為に部隊が結成されるのですね。勿論その部隊は不満しかないですね。なんで1人の為に命の危険をさらさないといけないんだ、と。命令なので仕方ないですけど。

 率直な感想として、良かったです。戦争の生々しさというか、犠牲の上に今の状態がある、と改めて感じさせられました。
 今作、R-12なのですが、R-12にしてはグロテスクな描写が多々あります。腕は吹っ飛ぶし、顔はぐちゃぐちゃになるし、内臓は出てくるし、血なんてずっと見えている。なので、R-12だからと高を括ると怖いかもしれません。
 ですが、その描写がより戦争の残酷な、痛々しさが表されている。

 そして、この映画3時間あるのですが、結構すんなり見れました。以前『オッペンハイマー』を見た時は、これも3時間ほどあるのですが、結構長いな、と感じたのですが、今作は案外あ、終わった、くらいの感じで見れる。
 オッペンハイマーと比較するのも何か変だとは思いますが、オッペンハイマーは、最後のトリニティ実験の爆音を際立たせるために、結構ずっと静かに進むのですね。なので割と退屈してしまうところは多いのです。でも、プライベート・ライアンは、戦地にいる時間が長いので、どのシーンでも基本銃声が聞こえたり、部隊の休息のシーンも、ジョークを言い合ったりしていて、退屈だな、と思うシーンは無かった。

 あと、好きな描写で、意図していたのか分かりませんが、最初の方で部隊の会話で「小隊長に敬礼をすると敵に見つかるぞ」と言うシーンがあるのです。セリフ若干間違っているかもしれないけど、大体こんなセリフだったと思う。ですが、ラストの戦いの終わったシーンで小隊長が死んでしまうのですが、そこにライアンが敬礼をするのですね。もう敵はここにいない、という描写なのかな?と思うと伏線回収的な熱さがあった。まあ…小隊長が死んでしまったのでその熱さも熱くはなっていけない、と思いますけど。
 でも敵に見つかる、と会話をしていた部隊の人が敬礼をしたわけでなく、ライアンが敬礼をしているので、多分意図していない描写ですけど。

 総評として、良い映画でした。僕がこうやって日記を書いたり、絵を描いたり、そうゆう事を出来る事がどれだけ幸せなのか、と思い知らされます。今の現代人に見てほしい映画です。戦争に行かない事の幸せ、どれだけラッキーな時代に生まれたのか、戦争映画の感想としてありがちな感想ではありますが、本当に感じます。
 グロテスクなモノが大丈夫な人は、見てください。何で見れるのか分かりませんけど。

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