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12月6日(2008年)おセンチになってる場合じゃないぜ

 終盤に4点5点6点とたて続けに失点し、涙が出てしまいました。
迷走の一年間を象徴するような試合で、この醜態を、この情けなさを深く深く胸に刻みつけておこうと思ったのです。
 気持ちで走れたのは初めの14分間だけ。マリノスの前線からのプレスに力を削がれ、後半細貝選手が意地の一発を押し込んだものの、ワントップの高崎選手(初先発)に全くボールが入らなくなりました。浦和の選手たちは90分間走れません。
 

 今シーズン、クラブはオジェック監督に何をリクエストしたんだろう。数年間は良い結果を残してきましたが、選手の年齢も上がり、チームに戦術的な積み上げが必要になって来ていました。しかしあいまいなままの途中解任。引き継いだエンゲルス監督は、選手側に重きを置くスタイルで試合をこなしてきました。怪我がちだった闘莉王選手をFWに起用した時はビックリしましたが、やりくりだけでは限界があったと思います。
 昨シーズンまでの好調の夢に浸って来たクラブ、そして自分たちにも甘えがあったのかな。
 後半残り15分、岡野選手登場・・・戦力外となった「レッズの顔」をホーム最終試合でピッチに立たせたい・・・3点ビハインドでそんなこと言ってる場合?!これも甘えなのかも。
小宮山選手が岡野選手をアッサリとかわして4失点となると、あとは総崩れとなってしまいました。
 埼スタは岡野選手の激走に沸きますが、メロドラマを見に来てるんじゃないんだ。


 試合後、退団する岡野・内舘選手のセレモニーがありました。内舘選手はサポーターになるというようなことを語りましたが、岡野選手は他チームで会ったら大ブーイングを浴びせてくれと元気の良い言葉でした。
 二人の前に挨拶に立った社長の時は、ブーイングで声が聞き取れないほど。一方エンゲルス監督には拍手が起こります。リーグ2試合を残して、フロントが本人に説明もないまま、次期監督候補と接触していることが暴露され、「可哀相なエンゲルス」になったせいかも知れません。しかし、ギクシャクしたチームを立て直す力は、彼には無かったんだと思います。
 裏表なく、常に全力プレーでチームとサポーターを奮い立たせる岡野選手が大好きでした。また、ナビスコカップを掲げたヒョロいウッチーの姿は忘れません。レッズが最初のタイトルを手にしたキャプテンで、大ファンである相方が、セレモニーの間中うるうるしていました。 
 スタジアムを包む温かい、ファミリーな心地良い空気がどんどんセンチメンタルに傾いていって、酷かった試合結果を薄めていってしまう。でもね、こんなんでいいのかなあ・・・・・いやいや俺たちはここからステップアップしていくんだぜ。




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