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言葉 -silent-

2022年12月22日、ドラマsilentが最終回を迎えた。
嗚呼、終わってしまった。悲しい。
そんな気持ちを未だ胸に残しながらこれを書いている。
silentを見ずに訪れる金曜日を信じたくない私と必然的に訪れる金曜日で戦う今日、、、


脚本家の発言等で最終回直前にやや荒れた今作品であったが、総括してとても深い作品だったと思う。
まずキャスティング、青羽紬というキャラクターに川口春奈があまりにもハマり役だった。
紬といえば青のニットがチャームポイントになっていたがこれがもう良く似合う。
そして佐倉想役にSnowManの目黒蓮。
この1年の話題作に度々出演している。
中途失聴者という難しい役柄を見事に演じ切り視聴者は想くんの虜になっていたことだろう。
実に私もその1人である。


春尾先生を演じた風間俊介と奈々ちゃんを演じた夏帆。
放送初期から2人の関係は?と言われていたがとても聴者とろう者の関わり方について考えさせられる過去だったと思う。
奈々ちゃんは凄く自分が心を許した相手に教えた手話の在り方にこだわる子だった。
想くんが紬に教えた時にも"あげたプレゼントを包み直して違う誰かに届けられた気分"だと言っていたし、春尾先生が大学の手話サークルの人達と手話を使っていた時にもとても複雑な思いを抱えていた。
春尾先生だったから、想くんだったから教えた手話を自分の想いとは違う方向に利用されているようで許せなかったのではないだろうか。

そして【主成分優しさ】の湊斗を演じた鈴鹿央士。
26歳という役柄をこなすには若く感じるが、親友と思いを寄せる人に挟まれて最後まで優しい湊斗を演じるにぴったりな役者だったのでは無いだろうか。
最初は闇堕ちするんじゃないか、、、等と下手な想像をしていたがそんな心配は無用、2人への愛情から離れていく湊斗に涙した人も多かったことだろう。
一体この人はどこまで優しいんだと放送中何度思ったことか。



silentに出てくるキャラクターは皆が優しい。
皆が誰かを想っていてどこかすれ違う節が出てくる。
それでも言葉を、想いを伝え合いながら紡がれていく関係がとても美しかった。
言葉の美しさ、日本語の美しさがより引き立てられたドラマだったのでは無いだろうか。
登場人物全員が幸せな未来になることを望んでいる。

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