secret number 1 現場の仕事を頑張ってたら“代表“を失った話

まあまあ生々しい話ですので、限定公開でお話ししようと思います。

この記事は、これから事業やプロジェクトを起こそうとする人で、目の前のことを必死に取り組もうとする方に読んでほしいです。

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僕は去年の5月に自分である団体を立ち上げました。

そこで僕は団体の“代表“をしていました。しかし“代表“といっても、その団体は数人のみんなの力を合わせて作った経緯があり、実質は代表権限というのはは均等に各人に割り振られていて、少し僕の方に優位があるという程度のものでした。

その団体で何か決める時には、みんなで相談し、ぶつかり合い、方針を決める形を取っていました。僕の望みとしても皆の立場を揃えて、皆の合議の元で方針を決定していきたいというものがあったため、納得してその形を取っていました。団体の活動が始まって、しばらくの間はその団体全体でやることも少なかったため、大きく団体そのものを揺るがす分岐路に立たされることはありませんでした。

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しばらくして、団体の活動が1つから3つくらいに増えました。僕は、もともとあった1つの活動であり、その団体の根幹になる活動の担当を自ら引き受けました。僕は、その1つの事業をいかに良くしていけばいいのか、試行錯誤し色んなことを現場で必死に取り組んでいました。

そんなある日、その1つの活動に対し、共同で団体を立ち上げたメンバーが不満を言うようになって来ました。というのも、彼は「3つの活動の全体を見て、それをやっているのは不合理だ」と主張し、僕の方針を変更しようとしていました。確かに、その主張は正しい部分があるのかもしれませんし、一部受け入れるべきなのかもしれません。

しかし、僕としては自分が担当していることに現場で必死になってやっているのをただ頭だけ動かして言ってくる彼の主張に納得がいきませんでした。彼の主張が彼の感覚ベース(「自分の方が広い視野を見れている」など)だったのも納得がいかなかった要因でした。

「現場の担当をしているのに、頭だけのヤツになんでいちいち口を出されなきゃいけないんだ」

こんな思いが僕の心にずっしりと沈殿していました。

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少し時間は流れ、団体に協力してくれるメンバーが増え始め、20名くらいの規模になりました。

僕は、相変わらずもともとの1つの活動に対し、熱意を持って活動していました。というのも本当に価値のあるいいものを作るには相当の時間がかかると思っていたからです。それゆえ、他のことには手を出さずに(出せるキャパもなかったが)継続して現場で頑張る日々を送っていました。

しかし、日に日に団体の活動が3つから4つ、5つと増え、メンバーや持っているお金に見合わないほどの活動の数になっていきました。現場では活動をしてない彼やメンバーが頭だけを使い、新しい活動をどんどん生み出していました。

僕は、1つの活動で必死にやっていたこともありなかなか他の活動までの理解が追いつかず、他の活動の責任者を立てて、ある程度分業する形で対応しました。ただ、相変わらず対立してた彼は、現場で働くのではなく、新規の活動を机上で作ったり、それらの活動の補助みたいなことをしていました。

僕はそのやり方にとても不満がありました。現場の大変さや汚れ仕事をせずに、安全な場所から文句を言われることが多々あったからです。その上、どんどん活動の数だけを増やしていき、挙げ句の果てに団体の今やるべきことから離れた活動まで出来てくる。僕は、現場の責任もあったことから、今の団体の規模に見合わない増えすぎた活動の全容を把握することもできなくなりました。

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そんな日々が続き、ある日、メンバーの中の1人が意思決定を早くするために意思決定者を誰か決めるべきという話を持ち上げました。そこで僕は、合議で決めるスタイルは維持しつつも、ずっと団体の基幹の活動の現場を支えていた自負もあり、最終は僕の意思決定で決まるのだろうと思っていました。

一応、団体の“代表“ということでもあったので。

それを誰にするかと決める時に、例の彼が、

「自分の方が全体を見えているから、自分が決定する」と言い出しました。

僕は

「いやいや待てよ。現場のことや団体の“代表“として頑張ってきたのは僕なのに、なんでお前に意思決定権だけ譲らないといけないんだよ。」と思いました。

そう思い自分が最終決定権を持つことになるんだろうなと思っていました。


しかしメンバーに多数決を取った結果「彼の意見に賛成」が多数派になりました。


僕は混乱しました。


「現場の頑張りが視野の広さに負けた。」


そう感じました。


僕は、団体の外部だけに“代表“と認識され、内部では意思決定権のない「お飾りピエロの“代表“」になりました。


僕の意見は、彼の承認を通らないと実行されなくなってしまいました。

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「現場の仕事を頑張ってたら、“代表“を失った」

この言葉の経緯をお伝えしました。少し生々しくてごめんなさい。

でもこれを文字で残しておくべきだと思ったので書き記しました。

この経験がこれからリーダーやトップに就任する人で、かつ目の前のことを必死に取り組みがちな方に何かしらの知恵として活きることを願っています。


僕のような「お飾りピエロ」にならないことを祈って。


では。

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