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リーダーに求められるものとはなんじゃろな

 あなたはリーダーに求められる資質はなんだと思いますか?

 先日参加したサイバーエージェントの説明会で担当されていた人事の方は「俺はいい奴を上にあげる」と言っていた。こいつのことを悪くいう奴はいない、こいつの努力を馬鹿にする奴はいない。という人を上にあげるのが、サイバーエージェント/藤田晋氏の方針だそうだ。実力主義を謳うサイバーエージェントにおいてその考えは意外だった。

 リーダーに必要なものと言われて、僕が一番に思いつくものは決断力だと思う。最終的に組織の指針を決めるのはリーダーだ。その決断ができなければ組織を動かない。また、僕は「自分は決断力がある」と思っていた。何か新しいことを始めて人を呼び込むのが好きだし得意だ。行動力もある。だからリーダーに向いていると思っていた。周りからもそう言われることが多かった。しかし、そもそも決断力とはなんだろうか。大きく勘違いしていたように思う。

 自分はただ選択をしていただけで、決断力が高い訳ではなかった。ただ自分がいいと思ったことを、自分がいいようにしているだけだった。幾度となく失敗してようやく気がつけた気がする。

 幾つかの組織のリーダーを自分が務めてみて思うに、決断力とは周りの意見を聞き組織のとって最良の選択肢を選ぶための力であると感じる。そりゃそうだを思うかもしれないがこれが難しい。誰しも一番初めに自分がいいと思ったものがあるとそこに固執してしまうものだ。さらに、周りの意見を聞くことは大事であるが、周りの顔色をリーダーが伺ってはいけない。馴れ合いになってはいけない。周りの意見を聞かねばならないが、周りに流されすぎてはリーダーを置いている意味がない。この塩梅が非常に難しいと思う。

 組織にとっていい選択。というのが難しさを加速させるように思う。これは必ずしも論理的に、数学的に最適であるということを意味しない。例え効率が0.5倍の方法をとってもそれで組織のやる気が3倍になるのであれば、それが最適な方法だ。

 ここで始めの話に戻る。つまるところ「いいやつであれ」と言うのは「お前がその選択をしたのなら私はそこについて行きますよ」と思わせる人であれ、ということなのかなと個人的には思った。仮にその選択が始めは間違ったものであっても誰かが助けてくれるだろうし、助けてたいと思う周りの努力で正解に変わるだろうから。

 最も仕事ができる人間が上に立ったほうがいいと思っていた自分としてはこの能力が足りていなかったと思う。ひとりで仕事をするならそれでいいし、一人の能力が高いことはどんな場合でもそのほうがいいのだが、全体で仕事をする以上それではまずい。協調性と主体性の無さを履き違えないように足りない点を補うよう今後も努力していきたい。


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