『後輩の小悪魔ちゃんにこれからの人生狂わされそうな気がするのですが...』
○:やべぇ…遅刻だぞ…
俺は○○。普通の高校2年生だ
この日○○は人生が変わってしまうかもしれない出会いをすることになるのだが…
○:先生遅刻にめちゃくちゃ厳しいんだよ…!
もちろんそんなことは知らずに遅刻しないよう時間と戦っている
○:何とか間に合ったぞ…
膝に手をついて息を切らしながら言う
○:よし、教室向か…
??:キャッ…!
どてっ
少し休んで教室に向かおうとすると目の前で豪快にこけてしまった女子生徒がいた
??:いてててて…
○:(あの子大丈夫か…?)
自分と同じく遅刻を恐れて急いだ結果転んでしまったのだろうと思いながらその女子生徒に近づいてみる
○:あ、あの~…大丈夫…?
??:これが大丈夫に見えますか!?痛いです~…
心配になって声をかけてみると唇をとんがらせながら「まあたしかに大丈夫じゃないだろうな…」と思わず納得してしまう様な返答をもらった
○:こ、これ…よかったら使って?
そういって○○は持ち歩いているポケットティッシュを手渡した
??:あ、ありがとうございます。優しいですね…笑
そうするとその女子生徒はポケットティッシュを受け取り、少し小馬鹿にした様な笑顔で言ってくる
○:ま、まあ、困ってる人がいたら助けるよ…
??:かっこいいじゃないですか~笑
女子生徒はまた小馬鹿にしたような言い方で言ってくる
○:は、はぁ…
そんな女子生徒に○○は少し困惑してしまう
??:あ、それじゃあそろそろ行きますね~
ガシッ
○:うおっ…
そんなことを言いながら○○の肩を掴んで立ち上がった
急なスキンシップに○○は驚きつつも少しドキッとしてしまった
??:じゃあまたどこかで~笑
そう言って女子生徒は先に行ってしまった
○:なんだったんだろうなあの子…
女子生徒のことが妙に気になってしまう○○
キンコーンカンコーン…キンコーンカンコーン
○:うわ、マジかよ…!間に合ってたのに…あいつ…
○○はまだ名前も知らない女子生徒に少しイラっとしながら教室に向けて走り始めた
教師:は~い、じゃあ今日の授業はここまで~。
○:はぁ~やっと昼休みだ…
午前中の授業を終えてお待ちかねの昼休みを迎える
○:めちゃくちゃ怒られちゃったな~…
今朝の遅刻の件で教師に𠮟られてしまった
○:あいつがな~…
遅刻の原因となった女子生徒のことを思い出す○○
○:変な奴…
少し小馬鹿にしたような喋り方、急なスキンシップのことを頭に思い浮かべてそう言い捨てた
○:さ、飯行くか~…
そう言って○○は食堂へと向かう
○:今日なに食べるかな~…
そんなことを考えながら歩いていると…
??:あ、朝の人だ~!笑
○:ん?あぁ…
声のした方を見ると朝のあの女子生徒がいた
??:どこ行くんですかぁ~?笑
○:食堂行こうかなって…
??:あ、いっしょですね~!ついて行ってもいいですか?笑
女子生徒は少しニヤニヤしながら言った
○:まあ別にいいけど…
断る理由もなく、○○としても少し気になっていたので了承した
??:やったぁ~笑じゃあ行きましょ~!
ガシッ
そう言うと○○の腕をガシッともって歩き始めた
○:ちょ、ちょっと…
??:ん?どうしたんですか?
○:そ、その、どういうつもりなの…?え、えーっと…
蓮:あ、私1年の岩本蓮加って言いま~す!
○:あ、あぁ岩本さんね…俺は2年の○○
心の中で「後輩なんかい」というツッコミをいれつつ自分の紹介も行った
蓮:あ、先輩か~!なんかごめんなさ~い笑
先輩とわかっても蓮加の話し方は変わることはなかった
○:まあいいけど…
蓮:それでさっきなんて言おうとしたんですか~?
○:いや、なんか引っ付いて来たり話し方とかめちゃくちゃフレンドリーな感じだけど初対面だったのになんでだろって思ったんだよね~…
蓮:あ~蓮加そういうの無意識でやっちゃうんですよね~笑
○:あ、そ、そうなんだ…
○○はそんな人いるんだと思いつつそう答えた
蓮:いやだったらごめんなさい
○:い、いや…!全然嫌とかではないから…!
真剣な表情になった蓮加に少し焦って嫌がっていないことを強調する
蓮:おっけ~!じゃあ変わらず行くね~!笑
蓮加は真剣な表情とは打って変わって満面の笑顔で言う
○:あ、お、おう…
ついさっきまで真剣な表情だったなのに今ではもう無邪気な笑顔…いや女優じゃん…怖いよ
○○はそんなことを思いながら言った
蓮:あ、着いた~
そんなことを話していたら食堂に着いた
蓮:あ、ここ空いてる~
二人は各々食べたいものを注文し食べる席を見つけた
○:じゃあここにしよっか
そうして二人は席に着いた
蓮:先輩って彼女とかいるんですかぁ~?笑
○:いきなりそんなこと聞く?
食べ進めようとしていた箸を止めて言う
蓮:え~いいじゃないですかぁ~!気になる~笑
○:いないよ、そんなの
○○は少しそっけなく言う
蓮:え~いないんだ~笑
○;なんだよ、別にいいだろ…
蓮:いや、狙えるな~って思って…笑
○:ね、狙えるって…なに言ってんの…
○○は少し顔を赤くしてしまう
蓮:先輩なに動揺してるんですか~?笑 冗談ですよ!笑
蓮加はいたずらに笑いながら言う
○:からかうなよ…
蓮:ごめんなさいって~笑
○:俺食べちゃったからもう行くわ
蓮:え、怒っちゃいました…?
○:いや別にそういうのじゃないよ
そう言って○○は蓮加を置いて食堂をあとにする
蓮:○○先輩好きにさせちゃおっかな…笑
そう言い残し蓮加も○○にずいぶんと遅れて食堂をあとにした
○:は~今日はいろいろと大変だったな…
蓮加の顔を頭に思い浮かべて言う
○:早く帰って休も…
蓮:せんぱ~い!
○:ん?あぁ蓮加か…
蓮:蓮加ってなんですか~!食堂でのこと怒ってます?
○:いやあれは本当に怒ってないから
蓮:それならよかった~…
○:じゃあ、俺今日ちょっと疲れてるから行くね
○○はそう言って学校をあとにしようとする
蓮:せんぱ~い!
○:ん?
そうすると蓮加が○○を引き留める
ギュッ
蓮加は○○の両手をしっかりと握った
○:え…?
蓮:私…先輩とい~っぱい一緒に居たいなって思うんでこれからよろしくお願いしますね?
蓮加は○○の目をしっかり見つめて言った
○:お、おう…
蓮加に少しドキドキしてしまいながらそう答える
蓮:それじゃあまた明日~笑
そう言って蓮加は帰ってしまった
○:あいつなんなんだ…
○○はドキドキした気持ちを抑えながら言う
○:よくわかんないやつだけど…まあ一緒にいると楽しいしいいか…
○○は自分の中でそう自己完結させた
○:まあいいや、帰ろ
そして○○も学校をあとにした
こうして○○と蓮加は出会った
そして、ここから○○と蓮加の物語は始まる
To be continued…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?