『バイト先の反則級にかわいい女の子のおうちにお邪魔することになりました...』
○:やばいな、これ…
俺は○○。もうみんな知ってると思うから自己紹介は省略させてもらう
○:もうびしょびしょだって…
俺は今大変なことになっている
今日は珍しくバイトがない日だったから帰宅していたところ突然の大雨に見舞われてしまったのだ
○:今日雨の予報なんてなかっただろ…
元々雨の予報がなかったためもちろん傘は持っていなかった
○:これ絶対風邪ひくって…
ゴロゴロ
○:おいおいおい雷もかよ…
どんどん暗くなってくる空が雷に照らされる
○:早く家帰ってシャワー浴びてぇな…
そう言って○○は家に向けて足を早めた
○:ふぅ、やっぱ落ち着くな…
シャワーで体を温めソファでくつろぎながら言う
○:また停電でもしたらいやだな…
定期的に光る空を見ながら言う
○:まあさすがに大丈夫だろ
そう言って○○がソファに寝転がったそのとき…
ゴロゴロ
ドーン!!!
バチバチバチ…
近くに雷が落ちたことを知らせる凄まじい轟音と共に○○の部屋は暗闇に包まれた
○:おいおい噓だろ…
○○が一番危惧していたことが起きてしまった
○:マジでこれどうしよ…とりあえずスマホ…
暗闇の中手探りでスマホの居場所を探る
○:あ、あった
ようやく見つけたスマホのライトをつける
○:誰かの家に泊まらせてもらうしかないか…
スマホのホーム画面を眺めながら言う
○:って言っても泊まらせてって言うほどの関係性の友達もいないんだよな…
LINEの友達一覧を見つめながら言う
○: …。
画面に映し出される遠藤さくらの文字を見つめる
○:さくらしかないか…
バイト先の推しの家に泊まらせてもらうということに少し躊躇しながら言う
○:今度さくらの家も行ってみたいな~…笑
さ:いや○○はまだそんなに仲良くないからダメ…
○:おい!笑
さ:冗談だって笑いつでも来ていいよ?笑
○:いや、大丈夫だ。さくらもああ言ってくれたんだ
そう言ってさくらにLINE電話をかけ始める
○:緊張するな…
○○宅でのデート後話すのは初めてだった
○:あっ出た…
LINE電話の呼び出し音が消えそのことを知らせる
さ:○○久しぶり~!どうしたの?
あぁ久しぶりに聞く推しの声お耳が幸せです
○:あ、さくら久しぶり!いや実はさ…
○○はさくらに家が停電してしまったことを伝えた
さ:それは大変ですね…これからどうするんですか?
○:そう、そのことなんだけどさ…そ、そのさくらがよかったらさ…今日と、泊めてくれないかな…
ついに言ってしまった…!俺ごときが推しに泊めてくれとおこがましいことを頼んでしまった…!
さ:あ、全然いいですよ~!この前○○の家行かせてもらったし!笑
あぁ女神様…あなたはなんてお優しい方なんですか…
○:マジで助かる…!準備して向かうね
さ:うん!住所送っとく!
そう言って電話を切った
○:はぁ…よかった…
電話を置いてほっと胸をなでおろす
○:準備して行こう
着替えや充電器など必要なものをまとめ始めた
○:全然弱まる気配ないな…風も強くなってるし…
今度はしっかりと傘を持って出てきたものの先程より風も強まっていた
○:これ大丈夫か…
そんなことを思っていると…
バキッ
○:おいマジかよ…
強くなった風により○○の傘が折れてしまった
結果的にまた雨に降られることになってしまった
○:また濡れちまうよ…
雨で体を濡らしてしまいながら言う
○:急ごう…
そう言ってさくらの家へ足を早めた
○:ここか…
びしょびしょになりながらようやくさくらの家に着いた
○:え~っと番号は…
ピンポーン
さ:は~いどうぞ~
○○が顔を見せるとインターホンを快く開けてくれた
○:なんか緊張するな…
さくらの家のドアの前に立って言う
ピンポーン
ガチャ
さ:あ、○○~!ってびしょびしょじゃん!傘持ってきてなかったの?
○○の姿を見てさくらは言う
○:いや、実は風で傘壊れちゃってさ…
さ:そうだったんですね…あっタオル持ってくるんで待っててください!
○:あぁうん
僕のためにタオルを持ってきてくださるなんて…
さ:はい!これ使ってください!
そう言うとかわいらしいピンク色のタオルを手渡した
○:あ、ありがと
こんなこと絶対声に出して言えないけどタオルめっちゃいい匂いするんですけど…本当にこれ合法なんですか…?
さ:あ、よかったらシャワー入ってください!
○:あ、使わせてもらおうかな…
さ:どうぞ~!
そう言って○○はシャワーに向かった
○:あぁ最高だ…
雨で冷えた体に推しの家で浴びるシャワーは格別だった
○:なんか夢みたいだな…
体をしっかり温めながら言う
○:あ、てか服びしょびしょだろうな…
傘が壊れ雨に降られてしまった為持ち物も濡れてしまっていた
下着はビニール袋に入れていたため辛うじて安全だったがそれ以外はほとんど濡れてしまった
○:どうしよ…
さ:タオルここに置いておくね~
さくらが外側から言ってくる
○:あ、ありがと
さ:あ、あと服結構濡れてそうだったから私のパジャマ置いとくね~!多分大きめだから○○でも着れると思う~!
○:あ、あぁ…
さ:じゃ、また~
そうしてさくらは行ってしまった
○: …。
いや神様いくらなんでもこれはやりすぎでしょ!?推しの服を着ることなんて許されていいんですか?どこかの国の法律に触れていたりしません???
これ彼シャツ(かれしゃつ)ならぬ彼シャツ(かのしゃつ)ってやつですよね???
○:いや彼女扱いは調子乗りすぎだろ
自分の考えに対して自分でツッコミを入れる○○
○:そろそろ出るか
十分温まったのでシャワールームから出る
○:あ、これか…
あたりを見渡すとかわいらしいキャラクターがデザインされたパジャマ上下があった
○:全然入りそうだけどこれ着るのか…
普段着るはずのないようなものを着ることを少し躊躇しながらもさくらが用意してくれたので着る
○:意外といいな…
そう行って○○はさくらのいるリビングに向かった
○:シャワー助かったよ
そう言ってさくらに話しかける
さ:あ、似合ってるじゃ~ん!笑
そう言ってパジャマを指さしながら笑う
○:ちゃんと入ったんだけどちょっと恥ずかしいな…笑
さ:全然いいじゃないですか~!笑こういうかわいらしさも取り入れていかないとダメですよ~?
○:そ、そうなのか…
さ:あ、○○お腹空かない?
○:うん、空いてはいる
夕飯時だったためお腹が空いていた二人
さ:今からなんか作ろうよ!
○:え、材料とかあるの?
さ:うん!結構自炊するから結構買ってるんだ~
○:じゃあ俺が作るよ!家入れてもらったお礼したいし
さ:そういうことじゃなくて!いっしょにやりたいの!
推しからいっしょに料理がしたいと言われるこの世界…あぁなんて素晴らしいんでしょうか…
○:じゃあいっしょに作ろう
さ:よし!がんばるぞ~!
○:お、お~!
こうして二人の初めての共同作業が始まるのであった
To be continued…
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