『サークルの先輩に狙われてるんですが...』
チリリリリリンッ
〇:ん…起きなきゃ…
まだ眠気が残る中目を覚ます〇〇
〇:まだ眠いけど今日からの憧れの大学生活の始まりだ…!
俺は辛く、厳しい大学受験を切り抜け都内の有名大学に入学した
元々地方に住んでいたということもあって上京し今では一人暮らしをしている
〇:えーっと…まずはこの電車に乗ってから次はこれに乗り換えて…
まだ上京してきたばかりで東京の入り組んだ路線に苦戦する
〇:よし…ちゃんとお金も入ってるし…持ち物も用意できたし…行くか…!
準備を万全に済ませ〇〇はいよいよ家を出た
「この教室どこだろ…」「お、同じ学部じゃん!よろしく〜!」
そんな初々しい会話があちこちから聞こえてくる
〇:やっぱこの大学デカいな…今日からここでやっていくんだ…
受験期にオープンキャンパスでもこの大学を訪れていたため〇〇がここに来るのは二回目だった
〇:えーっと… 46号館に行かないとだから…
大学に設置されているキャンパスマップを見ながら自分がどこに行くべきなのかを確認した
〇:結構歩くな…
目的地に向け歩を進めていた
「うちのサークル入りませんか〜!」「うちは毎日飲み会やってるし楽しいですよ〜!」
しばらく歩いているとサークルの勧誘が行われているエリアにやってきた
〇:そっかサークルとかもあったな…どうしよなんかいいのあったら入ろうかな…
??:キミうちのサークル来ない〜?
勧誘エリアは通り抜けようとするとサークルの勧誘を受けた
〇:え!?ぼ、僕ですか…?(この人めちゃくちゃ綺麗だ…)
誘われたことの嬉しさから意味のない質問を返しながらそんなことを思う
??:そうだよ〜キミ!キミかっこいいしうちのサークル絶対馴染めると思うよ〜!
〇:い、いや…かっこよくないですよ…笑
お世辞でも美女からかっこいいなどと言われてとても嬉しかった
??:かっこいいって!笑まあ今日先輩たちとの交流会みたいなのやるからよかったら来てよ〜!
〇:あ、わかりました…
そう言ってサークルのチラシを受け取った
〇:絶対飲みサーじゃん…
受け取ったチラシを見ながらつぶやく
〇:でもあの人綺麗だったな…
勧誘してきた人の顔を浮かべながら言う
実際〇〇が東京に来て驚いたことランキングのかなり上位に綺麗な女性が多いことが入る
〇:1、2歳違うだけであんなに大人っぽくなるんだな…
自分とそこまで変わらないであろう年齢を考えながらそう言う
他にもいくつかサークルのチラシを受け取りながら目的の46号館につく
〇:ここ座るか…
無事46号館に到着し指定された教室に行き適当な席に腰を掛けた
〇:今日は履修登録の説明とかだけだから楽だな
まだ入学してそこまで日が経っていないため今日はまだ授業が行われるわけではなくオリエンテーションみたいなものだけだった
〇:どのサークルがいいかな〜
先程もらったチラシを見比べながら言う
〇:やっぱこれかな…
最初に綺麗な女性からもらったチラシを見て言った
〇:やっぱあの人忘れられないな…
〇〇は人生で初めて一目惚れ的なやつを体験したのであった
〇:ふぅ〜意外と長かったな…
想定よりも長く続いたオリエンテーションに対して少し不満を垂らす
〇:よし行くか…
行くと決めたサークルのチラシを見ながらそう意気込む
〇:めっちゃ大学に近いじゃん
やはり学生の集まりということもあり会場は学校の近くの居酒屋だった
〇:どういう風に話していけばいいんだろう
そんなことを考えながら歩いているとあっという間に指定された居酒屋に到着した
〇:ふぅ…
一度深呼吸をして居酒屋に入っていった
〇:絶対あそこだ…
店に入ると明らかに盛り上がっているテーブルを見つけた
〇:うわぁ入りずれぇ…
そんなことを言っていると…
??:あ、キミ!今日私が勧誘した!
〇:え…?あ、あぁ!
どう入ろうか考えていると今日勧誘された女性から見つけられた
??:ほら、こっちおいで〜!
〇:あ、は、はい…!
そう言ってその女性のとなりに座った
真:そう言えばまだ名前聞いてなかったね〜!私は田村真佑!よろしくね〜!
〇:あ、〇〇って言います…よろしくお願いします…
真:〇〇ね!てか遅かったね〜笑もう自己紹介とか終わっちゃったよ〜笑
すでに盛り上がってる様子を見るとそのことがわかる
〇:あ、そうなんすね…ちょっと人見知りなんで逆に良かったかもです…笑
〇〇は人と話すのがそこまで得意ではないため逆によかったと考えた
真:あ、そうなんだ〜!じゃあよかったか〜笑
〇:て、ていうかいっしょに盛り上がらなくていいんですか…?僕なんかと話してないで…
真:いいの!笑 私今日はキミ目当てで来たんだし笑
〇:え…?そ、それはどういう…
綺麗な女性からキミ目当てで来たなどと言われたことがなかったため思わず動揺してしまう
真:ん〜?そのままの意味だよ〜笑
真佑はいたずらに笑いながら言う
〇:あ、あぁ…
その笑顔に思わず見とれ顔を赤らめる〇〇
真:〇〇大丈夫〜?笑なんか顔赤いよ?笑
〇:い、いや…ちょ…ちょっと暑かっただけですよ…
真佑に気持ちが悟られぬよう強がる〇〇
真:ほんとかな〜?笑てかさぁ…〇〇って彼女とかいるの?笑
真佑は〇〇の腕に抱きついてきてそう聞いてくる
〇:ま、真佑さん!?い、いきなりどうしたんですか…?それに他の人に見られちゃいますって…
真:大丈夫だって…笑あんだけ盛り上がってたら気にならないって…笑
他の人達の方を指差し耳元で囁いてくる
〇:ちょ、ちょっと…真佑さん…酔ってるんですか…?
真:まあちょっと酔ってるかもね…それでどうなの?笑
〇:い、いませんけど…
真:ふ〜ん…じゃあ狙ってもいいってことだよね?笑
真佑はとても大人びた表情で言ってくる
〇:な、なに言ってるんですか…真佑さん…
真:なにって…私は本気だよ?笑
そういいながら真佑は〇〇に顔を近づけてくる
〇:ちょ、ちょっと…!真佑さんそれはまずいですって…!
そう言っても真佑は止まらなかった
〇:(もうどうにでもなれ…)
そう思って〇〇は目を閉じた
真:〇〇口になんか付いてるよ〜笑
そういうと真佑は〇〇の口に付いたものを取って顔を遠ざけた
〇:あ、あぁ…
キスされると思っていた〇〇は呆気に取られたような表情をする
真:〇〇どうしたの?笑もしかしてキスできると思った?笑
真佑が〇〇をからかうように笑いながら言う
〇:お、思ってないですよ…!
顔を赤らめて〇〇は言う
真:私しっかりと恋愛したい人だからさ笑
〇: …。
〇〇は恥ずかしすぎてなにも言えない
真:でも狙ってるのは本当だからね
〇:え…?
真:だから今度はちゃんとキスできるようにがんばってね
そういうと真佑はLINEのQRコードが表示されたですスマホを見せてくる
〇:え、これ…いいんですか…?
真:もちろん!
そういうと〇〇は真佑を自らのLINEに追加した
真:今日は楽しかったありがと〜私はそろそろ支払いのこととかしないといけないから向こう行くね
〇:あ、僕も楽しかったです…
真:また遊ぼうね
真佑は笑顔で言ってきた
〇:は、はい…ぜひ…
そういうと〇〇は集団よりもだいぶ早く居酒屋をでた
〇:結局サークルっていうか真佑さんに会いに行っただけだったな…笑
ピロリン
最寄りの駅まで歩きながら今日の会について振り返っているとLINEの通知が鳴る
真L:今日はありがとね〜!狙ってるぞ〜笑
そのメッセージとともに可愛らしい動物がスナイパーライフルで狙いをすましているスタンプが送られてきた
〇:どんなスタンプだよ…笑
そんなことを言いながら駅へと歩を進めた
これからも真佑に狙われる〇〇の学生生活は続く…
end…?
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