『僕のことを狙ってくる先生がヤバいんです...』
〇:やべぇ…間に合うか…?
俺は〇〇。普通の高校生だ
今は遅刻しないように全力で走っているところだ
〇:はぁはぁ…いける…
ガラガラ
美:あれ〜?〇〇くん遅刻だよ〜?笑
〇:え…マジすか…
美:あとでおいで…笑
〇:またすか…
この人は山下美月。俺のクラスの担任だ
生徒との距離感も近くみんなからは美月先生と呼ばれている
その中でも俺はなぜか特に気に入られている
美月先生は雰囲気を見てもらえばわかると思うが教師なのにも関わらずとてもあざとい
教師としてはかなりグレーな人だ
美:は〜い、じゃあとりあえず座って〜笑
〇:はい…
美:はい!今日も6限目までしっかりとやって行きましょう〜!じゃあ日直あいさつお願いしま〜す!
気をつけ、礼!
ありがとうございました!
こうして朝の会を終えた
美:はい、それじゃあ〇〇くん生徒指導室おいで〜
〇:は、はい…
俺としては先生から怒られるのがいやというのはそこまでない
美月先生が相手だからこそ緊張してしまうのだ
ガラガラ
〇:失礼します…
美:あ、やっときた〜笑
〇:美月先生…今日は遅刻してすみませんでした…
美:まあそのことはもういいよ笑ただ〇〇と話したかっただけだし…笑
僕と二人の時美月先生は呼び捨てで呼んでくる
〇:話したいだけで呼ぶのやめてくださいよ…
美:え〜別にいいじゃん笑この時間暇なんだもん笑
〇:授業の準備とかあるでしょ…
美:〇〇私と話すのそんなにいや?
美月先生は上目遣いで言ってくる
〇:い、いや…嫌とかではなくて…
その上目遣いに思わずドキッとしてしまう〇〇
美:じゃあいいじゃん笑
〇:ま、まあいいですけど…
美:ふふ笑〇〇そろそろ彼女できた?
〇:いや全然っすよ…
美:あれ…祐希ちゃんとはなにも進んでないの?
祐希とは与田祐希という俺が少し気になっている女の子だ
〇:いや先生が頻繁に呼び出してくるから進められるわけないでしょ…
美:わざとじゃないんだけどなぁ…笑
〇:絶対わざとでしょ…祐希と話そうとした瞬間に割り込んでくるんだから…
美:割り込んでくるって…言い方悪いなぁ…笑
〇:だってそうじゃないですか…
美:まあ〇〇を取られたくないって気持ちはあるけどさ…笑
〇:な、なに言ってるんですか…///
美:あ〜!笑〇〇顔真っ赤にしちゃって…笑
〇:し、してないですって…///
美月先生は教師という立場も関係なくああいうことを言ってくる
美:ふふ笑ほんとに〇〇っていじめたくなっちゃう…笑
〇:僕たち生徒と教師ですよ…
美:別に変なことしてるわけでもないんだしいいでしょ?笑
〇:それはそうですけど…
ピンポンパーンポーン
そうしていると授業の始まりを知らせるチャイムが鳴った
〇:あ、やばい行かなきゃ…
美:あ、私も時間やばい笑
〇:じゃあ、も、もう行きますね…
美:あ、あとでLINEするから〜!
〇:え、あ、もう…
またかよ…という気持ちがありつつも授業に行かないといけないため渋々言及することをしなかった
〇:はぁ〜…本当に美月先生って俺をどう思ってるんだろ…
〇〇としても美月先生が自分をどう思っているのかまったく分からない
〇:普通に言ってたけど生徒のLINE持ってるのもおかしいしな…
LINEは美月に成績に関して脅されて交換したものだった
〇:あの人警察に見つかったら普通に捕まるだろ…
そんな愚痴をいいながら授業に向かった
〇:ふぅ…今日も授業疲れたな…
一日の授業がすべて終わったものの美月からLINEは結局来なかった
〇:なんか嫌だけどちょっと待っちゃってる自分もいるんだよな…
美月に対して不満はあるものの少し楽しみにしている部分もある〇〇
〇:まあ帰るか…
通学バックを持って帰ろうとする
ピロリン
〇:ん?
美L:別館 A教室
美月からのLINEだった
〇:どういう呼び出し方だよ…
場所だけを言ってくるという乱暴な呼び出し方に少し不満を垂らす〇〇
〇:でも別館のあそこって誰にも使われてないし人がほとんどこないとこだよな…呼び出し場所怖すぎだろ…
別館とは本校舎から離れた場所に作られており文化部などが稀に利用することがあるがその中でもA教室はここ数年で一度も使われていない教室だった
〇:あの人なに考えてんだろ…
そんなことを言いながら指定された場所に向かった
〇:なんか雰囲気暗いな…
光がほとんどついていないため暗い雰囲気の校舎だった
〇:あそこか…
校舎内に入るとすぐに光の付いた教室を見つけそれがA教室だと気づいた
ガラガラ
美:あ、〇〇やっほ〜
〇:あ、お疲れ様です…
A教室に入るともちろん美月先生がいた
美:今日もお疲れ様〜笑
そう言うと美月先生は抱きついてきた
〇:ちょ、ちょっと美月先生…
美月先生は放課後になるとスキンシップが激しくなる
美:え〜いいじゃん!笑だれもいないんだし…笑
〇:せ、先生って僕のことどう思ってるんですか…?
〇〇はついに気になっていた疑問を美月先生にぶつけた
美:ん〜好きだよ?
〇:へ?
あまりにも簡単に好きだよなんて言葉を言われたため呆気にとられる〇〇
美:自分から聞いてきたくせにどうしたの?笑
○:いや美月先生があまりにも軽く好きなんて言うから…
美:だって好きなんだから仕方ないじゃん笑
○:あの何回も言ってると思うんですけど僕たちって生徒と先生の関係ですよね…?
美:ん?そうだけど…
○:この人何も思わないのかよ…
美月の教師らしからぬ対応に少し引いてしまう○○
美:○○は私のことどう思ってるの~?
○:え?どうって…
美:いや生徒と先生の関係とか言ってる割には毎回ちゃんと来るから嫌じゃないのかな~って笑
○:い、いや、それは…
美:ん~?どうしたの?笑
○:嫌ってわけではないです…
美:それってどういう意味~?笑
○:悔しいですけどちょっと楽しみになってる自分がいるんですよ…
美:え~それって私のこと好きってこと?
○:いや、なんでそうなるんですか…
美月の思考回路を疑問に思う○○
美:ふふ…まあでもこれからも呼んでいいってことだよね?
○:もう…ほどほどにしてくださいよ…
美:やった~!
○:あ、あとライン越えはしないようにしてくださいよ…
はしゃいでいる美月を見てくぎを刺すように言う
美:え~なにそれ~!
○:さすがにやっちゃダメなことがありますからね
美:え~じゃあこれは?
チュッ
○:ちょ、ちょっと…!
美月から不意にキスをされた○○は思わず動揺してしまう
美:これもダメ?
親におねだりする子供のような表情で美月は言う
○:ぐっ…
○○はその表情にやられてしまう
美:どうなの?
○:も、もういいですよ…
この人には敵わないと思った○○は考えることをやめた
美:はい~私の勝ち~!
美月はそう言いながらいたずらに笑う
○:くっ…!
美月に終始やられっぱなしの○○
美:それじゃあ今日はもう遅いから帰りな~
○:自分が呼んだんじゃん…
美月に聞こえないくらいの声で呟きながら教室を出ようとする
美:○○~!
○:な、なんですか…?
美:またね
美月はウィンクをしながら言った
○:は、はい…
結局最後まで美月にやられていた○○
○:あの先生やっぱヤバいな…
一人っきりの帰り道でそう呟く
○:でも、なんか意識しちゃうんだよな…
美月のことを意識してしまう○○
○:ダメだダメだ…生徒と先生だぞ…
ふと我に返る○○
○:気を付けないとな…
そんなことを思いながら帰る○○であった
しかし、この先も○○は美月先生に狙われ続けるのであった…
end…?
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