『マドンナってクールじゃないの!?』
人がほとんどいなくなった放課後の教室
○:どうやって距離感縮めればいいんだろうな~…
俺は○○。普通の高校生だ
美:いや~気持ちを伝えちゃえばどんな人とでも縮められると思うよ?
この子は一ノ瀬美空。小さい頃からの幼馴染だ
○:まあそれが難しいんだけどな~…
美:○○小学生のころ結構振られてたもんね~!笑
○:う、うるせぇよ…!否定はできないけど…
今俺は美空にある相談をしている
美:しかもあの井上先輩が相手となるともっと厳しいだろうしね~笑
そう、俺は井上和という先輩が好きになってしまった
○:そうなんだよな~…
井上先輩は容姿端麗でクールいわゆる学校のマドンナってやつだ
成績も優秀、スポーツも万能でまさに完璧人間で俺には到底手の届かないような人だ
美:しかもあの人スカウトとかもめちゃくちゃされてるらしいよ~?笑
○:あんだけ綺麗だったらそうだろうな…ますます自信なくすわ~
美:まあ一回ぶつかってみれば?当たって砕けろってやつ?笑
○:まあ何もせずに終わるのはいやだしな…今度話しかけてみるか…
美:まあ応援してるよ笑
○:ありがとな笑そういえば最近彼氏とはどうなんだよ
美:めちゃくちゃ愛し合ってるよ!毎日毎日夜中まで電話してるし、週末はデート行くし、理想のカップルって感じだよ!
自分の彼氏の話になりとてつもない熱量で語る美空
○:理想のカップルって自分で言うかよ…笑
美:だって本当だも~ん!ダーリンと私はずーっとラブラブだから!
○:ははは…それはよかったな…笑
美空に少し引いてしまう
美:○○も恋人できたらこの気持ちがわかるよ~笑
○:こ、恋人くらいできたことあるわ…!
美:はいはい笑それじゃあがんばってね~笑
○:あいつ…
美空は○○を馬鹿にするだけ馬鹿にして去っていった
○:話しかけてみるか~…
そう言って○○も教室を後にした
○:ここで待ってれば来るかな…
和に話しかけてみることを決意した○○は校門の前で和を待つことにした
○:話しかけないでとか言われたらどうしよ…最悪無視あるぞ…
クールな和に冷たい対応されないか心配な○○
○:まあそれでもいいから話しかけてみることが大事なんだ
和:またね~!
そんなことを言ってると友達と別れ校門を通ろうとする和の姿が見えた
○:(意外と普通に笑うんだな…)
普段はクールな和の笑顔に少し驚く
○:よし…行くか
そう決心し○○は和に話しかけることにした
○:あ、あの…
和:は、はい…!な、なんですか?
和は少しびっくりしたような顔をする
○:あ、あの…えっと…(やべぇ…こっから何言えばいいんだ…)
ノープランで話しかけたためなにを言うか決めていなかった○○
和:ど、どうしましたか…
和は困り顔で言う
○:え、えっと…ぼ、僕と友達になってくれませんか…?
なにか言わなきゃという気持ちでいっぱいになってしまった○○は友達になってくれませんかというドストレートな文言を言ってしまった
和:え?私なんか友達となってくれるんですか?嬉しいです!
○:え、え?
想定していたような返しじゃなかったため○○は動揺してしまう
和:え?なってくれないんですか…?
○:あ、いやいやいや!ぜひ!ぜひなりましょう!
和に言われて焦った○○はそう答えた
和:やった~!お友達少ないから嬉しい~!
○:え?井上先輩って友達少ないんですか?
和:井上先輩ってキミ後輩君だったんだ笑うん友達少ないけどどうかした?
○:あ、はい後輩です!いや井上先輩は学校のマドンナ的な存在なんでめちゃくちゃ多いと思ってました…
和:マドンナって…笑そんなんじゃないよ!笑
○:は、はぁ…
○○は驚いた顔をしながら呟く
和:なに驚いた顔してんの?笑
○:いや井上先輩クールなイメージがあったのですごい気さくに話してくれてびっくりしてます…
和:あ~確かにクールってよく言われるんだけど全然そんなことないんだよね~笑
○:そうだったんですね…
イメージとは違う和の姿に驚く○○
和:そうそう…あっ…!
どてっ
和は相槌を打ちながら急に転んでしまった
○:だ、大丈夫ですか!?
和:うん全然大丈夫…笑ほら全然クールじゃないでしょ…?笑
○:た、たしかにそうですね…笑
和の体を張った証明に思わず笑ってしまう○○
和:あ~後輩君笑ってる~!笑もう~!笑
和はプク顔をしながらそう言ってくる
○:ご、ごめんなさい…!
○○は和のプク顔に顔を赤らめながら言う
和:そういえばキミ名前なんて言うの?
○:あ、○○って言います!
○○はずいぶんと遅い自己紹介をした
和:へ~○○って言うんだいい名前~
○:それ本当に思ってます…?
和:え~どうだろ~笑
○:どうだろって…笑
和:ニコニコしてどうしたの?笑
○:いや、さっきも似たようなこと言ったんですけど井上先輩ってなんか勝手に全てが完璧ってイメージがあったので意外と適当なところもあるんだなって思って…笑
和:なにそれ~!笑あとさ井上先輩ってなんか堅苦しいからやめてよ笑
○:え?じゃ、じゃあなんて呼べばいいですか…?
和:う~ん…和さんとかいいじゃん!笑
○:え、そんな呼び方していいんですか?
和:え?いいよ?だって私たち友達でしょ?笑
和は微笑みながら言った
○:あ、ありがとうございます…
○○はその言葉に完全にやられてしまう
和:何照れてんのよ!笑
和はそういいながら○○の肩を叩いた
○:あ、痛!痛いですよ和さ~ん!
和:ふふ笑なんかいいね笑
○:なにがですか?
和:わかんないけどなんかいいの!笑
二人はじゃれあいながら帰る
和:じゃあ私こっちだから
○:あ、わかりました
和:○○~また学校でね!
○:あ、は、はい…!
そういって○○と和は別れた
○:ふぅ~緊張した…
一人になった○○は呟く
○:でも全然イメージと違う人だったな…
話す前のイメージと比べる○○
○:また話したいな
そう言って○○は再び帰路につくのであった
そして○○とクールじゃなかった和の関係はこれからも続く
To be continued…
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