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Kaiserreich進捗状況131 国際緊張度

(原文はこちらから)

 あと数時間でアップデートがリリースされる(訳註:2022年6月17日現在)のはもう発表したが、今回はもう少しだけその中身を教えよう。ほぼ全ての国にまたがって大量の変更とバグ修正が行われたが、ここではKaiserreichのプレイを根底から変える2つの変更点を紹介する。

顧問リワーク

 まず一番大きな変更点が顧問システムのリワークで、詳細は前回書いた通りだ。1月の更新(0.20)ではNo Step Backの顧問システムと互換性を持たせたが、パッチ0.21では完全に統合する。最終的に開発チームは数万人の歴史的人物を調査・追加・再評価し、それを既存のコンテンツに組み込んだ。多くの国家で顧問システムを念頭に置いた、新しいコンテンツやメカニクスの追加を実施した。全ての国家タグのプレイ感覚は違ったものになるだろう。

国際緊張度のリワーク

 この報告で扱う2つ目の大きな変更点は、国際緊張度(World Tension)だ。これは数年前からKaiserreichに存在こそしていたが、ほとんど意味のある役割を果たしていなかった。われわれ開発側としても、国際緊張度はKaiserreichのゲーム内容とは縁の薄いメカニクスだと考えてきた。このModシナリオでは地域紛争が世界各地で発生するからだ。だからこれまでは国際緊張度については考えないようにしていたが、これからのKaiserreichではバニラの仕組みに独自の要素を加えて実装する。

 しばらくバニラをプレイしていない人に説明すると、国際緊張度とはある国家が攻撃的な行動を起こした際に上昇する変数だ。緊張度が上がれば、民主国家では更なる対抗策がアンロックされ、世界的にも戦争支持率が上昇する。最初に言った通り、このメカニクスはあって無いように扱われ、2,3のスクリプトを覗いて意味のあるインパクトを与えてこなかった。

 しかしインターナショナル、ドイツ、ロシアの「更新待ちグループ」に先立つ準備として、開発チームは国際緊張度を世界大戦の開戦を左右する要素として再び組み込んだ。これまでは史実で第二次世界大戦が勃発した1939年9月以降に開戦日が固定されてきた。言い換えると、開戦日はほとんど変更不可能で、その日付が来るまではプレイヤーがコントロールできない状態になっていた。

0.21の国際緊張度

 0.21では、第二次世界大戦を直接的に開始する全ての国家方針・ディシジョンに、「国際緊張度が75%以上」の条件を追加した。

 更新作業のため、チームは緊張度上昇のスクリプトと上昇曲線を一から作り直した。必ず発生する上昇原因(ロシア・アメリカ内戦・スペイン内戦・八省連合戦争など)によって、国際緊張度は開戦条件の75%までゆっくりと上がる。しかし、国によっては開戦のタイミングに小規模ながら関与することができる。

 全般的に、ドイツと協商を強化する選択肢は緊張度を下げ、ロシアなどの修正主義国家、あるいはフランス・コミューンやイギリス連合などの革命勢力の行動は緊張度を上げる

 ロシアは今のところ緊張度を引き上げる最大の要因となっており、今後のリワークでその役割はますます強化される。結果的に、ドイツと帝国協定の同盟国は、十分な戦争準備を進めるために大戦の開戦日を遅らせることができる。一方で、ドイツ陣営と敵対する国々は開戦日を速め、ブラックマンデー後のアドバンテージを生かす選択肢も生まれる。

 ヨーロッパの列強諸国以外にも、日本の侵攻を筆頭に、国際緊張度を引き上げる行動をとる国もある。また一部の国の陣営加盟や、特定の戦争関係の国家方針やディシジョンなどの他コンテンツにも影響を与える。

ここでは一例を挙げておこう
中立地帯の占領(条約都市)
ドイツを打倒(フランス・コミューン)
ドイツの覇権を粉砕せよ(ロシア)
協商再加盟(ギリシャ)

 もちろん、国際緊張度と関係のないコンテンツもある。例えば中国の再統一はこれまで通りだ。第二次アメリカ内戦も国際緊張度そのものを大幅に引き上げはするが、これまでと変わらず必ず発生する。

目標

 このリワークの狙いは世界大戦に関連する現在、あるいは将来のコンテンツの結びつきを強める点にある。具体的には以下の三つが目標だ。

1.関連する全ての国がより自然に、より明確な形で世界大戦への道を敷く
2世界大戦に参戦する主要国、関係国に一定の選択肢やコントロール権を持たせる
3.多くの国家が主要な世界イベントの影響を感じられるようにし、現在の「置いてきぼり感」を軽減する

明日にはこの目標が達成できていれば幸いだ。

 チームは次の更新に向かって動いており、こうしたメカニクスがさらに統合されるので期待してほしい。上でも少し触れたように、国際緊張度のリワークは単体でも大きな更新内容だが、同時に将来のロシア、ドイツ、インターナショナル陣営のリワークを相互に関連させ、もっと面白くするための基礎になる部分でもある。

終わりに

 この進捗状況では0.21で実装される2つの大きなポイントだけ解説した。その他にも数百もの変更点や、mod全体にも無数の追加要素がある。
八省連合戦争の全面的リワークや、新しい国家方針ツリーの追加、そして中には完全に更新・拡張されたツリーもある。パッチノートは(行間なしの12サイズ文字で)合計29ページにも及んだ。

連合戦争ディシジョン。士気(Morale)ポイントを高めることで軍を強化し、消費して武器の取得や師団の増加ディシジョンを選択できる。
サルデーニャの国家方針ツリー。現在のものと比べて拡張されている。

明日のリリースをお楽しみに!

おまけ:ノルウェー

 半年前に公開されたノルウェー更新の予告。これまでの立憲君主制ではなくヤコブ・フリース率いる社会主義共和国となっている。公開された情報によると
・32年に労働党が選挙で勝利し与党に。その後イギリス連合との開戦危機が発生、政府の対応を弱腰と見た右派・軍部がクーデターを企てるも、逆に民衆の反感を買って失敗。5月のメーデーに共和制革命が発生。
・ホーコン国王はカナダに亡命中。王政復古ルートもある。
とのこと。

ドイツの更新?

 エイプリルフールに公開されたドイツ更新の予告。公開された時期や「Black Monday Trading card game」のタイトルなどから当時リリースされたばかりの「遊戯王マスターデュエル」に引っ掛けたネタ動画と疑われていた。しかし投稿者のAugenis氏は真偽について明言せず、また最近の投稿で開発チームの一員からイランの更新作業からドイツに移動しているとの書き込みもされており、本物の可能性もある。

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