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ウォータジェット切断機のヒミツ


新年あけましておめでとうございます。
年明け一発目の記事は、こちらの記事で少しだけ触れた
「ウォータジェット切断機」のご紹介をさせていただきます。






そもそもウォータジェットって?


名前の通り、「水を用いて切断」する加工方法です。
水を加圧してノズルから噴射、高速・高密度な超高圧水のエネルギーを利用して鋼材を切断します。



ノズルから出ている水が見えますか?なんとその直径、わずかΦ1mm!





どんなタイプがある?

 ウォータジェットだけで切断加工を行うタイプ
 水に研磨剤を混入させ、切断加工を行うタイプがあります。
 能勢鋼材では、「研磨材を混入させて切断するタイプ」のウォータジェット切断機を導入しています。

研磨粉にはガーネットを使用しています!



写真手前が、弊社で使用しているガーネットの研磨粉です。砂浜みたいにサラサラしています。





能勢鋼材のウォータジェット切断機の特長

 ①最大板厚t=150mmまで、ベッドサイズは3100mx7000mm



先日の記事でご紹介させていただいた、弊社ウォータジェット1号機。
 


なんと最大板厚t=150mmまで切断可能で
ベッドサイズは3,100mm × 7,000mmと、大型母材対応可能です!


切断実績の最厚値はt=120mmです。
能勢記録の更新ご依頼、お待ちしております!!

by 営業部F子




 ②切断面に熱の影響がない


ウォータジェット切断機においては、切断面への熱影響がありません。

結果として
・切断面が硬化しないため、後工程を省くことができる
・そもそも切断面がキレイなため、そのまま使用も可能

という利点があります。


SUS304 板厚t=42mmの切断面を例に見てみましょう。


プラズマ(ドライ)での切断面です。
酸化で切断面がマジョーラに変色していることがお分かりに頂けます。



円形に抜いた断面がウォータジェットでの断面です。
もう少し近くで見てみましょう。



ウォータジェット切断面を真横から撮影しました。
変色はなく、切断面もプラズマのようにガタガタしていません。




ステンレスにおいて、板を形状に切断する際の選択肢として
・プラズマ
・レーザー
・ウォータジェット と3つの選択肢があります。

レーザー切断機においては、昨今は窒素ガスを使用して切断するものが多く、酸素ガスと比較して切断面の焼けはなくなりましたが、切断範囲は板厚t=30mmまでが一般的です。

それ以上の板厚ですと、プラズマ切断になりますが
・ドライプラズマ:板厚t=150mmまで、但し切断面に熱影響が出る。硬化してしまい加工が大変
・水プラズマ:熱影響は無いが、板厚t=50mmまで


上記を踏まえて・・・
ウォータージェット切断機は
切断面は硬化せず」「分厚いものも切断でき」「しかも切断面もキレイ」なスグレモノです!




 ③板厚より小さな穴があけられる

 
 

SUS304 板厚t=12mmをウォータジェットで切断した櫛形状

 

①でお話した通り、ノズルから噴射される水は直径Φ1mmとわずかなもので、かつ超高圧なため「直径Φ2mm※」の丸穴から切断可能です!
(※板厚によります)


また「熱影響のない」ウォータジェット切断だからこそ
スリット部分のピッチが小さくとも熱による歪みも起きず、上記写真のようなきれいな櫛形状を保てます。




 ④開先切断が可能


開先加工といえば、機械加工で行うことが一般的ですが、非常に手間と時間を要します。
能勢鋼材のウォータジェット切断であれば、45°までの開先を取ることができます!


例えばこんな開先から

切断面もキレイです★


こ~んな開先まで!!


SUS304 板厚t=50mm 開先45°のすり鉢状


  

「機械加工の手間がなくなり、納期も費用も抑えられた」とのお声も頂いております!




おわりに


いかがでしたでしょうか?
自慢のウォータジェットの切断機についてご紹介させていただきました。


「こんなのできる?」
「この前他社でやってもらったこんな製品、ウォータジェットで切ったらいくらだろう?」
「切断面を見てみたい!」

気になることはなんでもお問い合わせ下さい!



ウォータジェットカフェ のインスタグラムにて
切断風景や、事例を多数ご紹介しています
ぜひこちらもご覧下さい。



それでは、次回またお会いしましょう!


営業部 F子


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