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そうだ、カルタしよう。③

こんにちは、予告していたとおり「読み人の違い」について書きます。

まず下の句カルタでは

下の句(57577の77の所)

しか読みません。むしろ北海道の人はかの有名な「ちは○ふる」とかそういうのを「上の句カルタ」とまで言います。

具体的にどうやって読むのか、試合開始の読み上げでご説明します。

まずはじめに空札を読みます

「わがころもではつゆにぬれつつ、わがころもではつゆにぬれつつ〜〜」
(二回繰り返す読み人が多いです)
最後の「〜〜」の部分に次の札のアクセントを入れます
そして間髪入れずに次の札を読み上げます。

ではここで空札の次に何が読まれるかによって変わるアクセントを説明していきます。

○「あ」行の札
読まれる直前に小さい「っ」が入るように切れます。
この切れは「あ」「か」「た」などに当てはまります。
小さい「っ」のあとに小さい「ぁ」や「ぃ」「ぅ」「ぉ」が入り、続きを読みます。
自重札が「いまひとたびの」であります。
では例として僧正遍照の「乙女の姿暫し止めむ」が読まれた場合をご紹介します

「わがころもではつゆにぬれつつ〜っ、ぉおとめのすがた〜しばし〜とどめむ〜」

となります。字ではわかりづらいですね。すみません
しかしこれも読み人ではかなり変わってきます。実際に聞いてみるのが一番かも知れません。

○「か」行の札
あ行と同じく切れますが、あ行よりも強く切れます。
た行よりは弱いですね、図解するとこんな感じでしょうか。

あ行<か行<た行

読み上げ方には関係ありませんが選手の人気札が多いのがか行だと思われます。

○「さ」行の札
「あ、か、た」の札に見られる切れは薄く、まろやかに「し(s)」音から始まります。読み人によっては無駄に伸ばしたり、薄い切れを強めたりする人もいます。ただ統一して見られるのは前歯の隙間から漏れるような「シッ(スー)」音が特徴的です。

○「た」行の札
多分最も切れてから読み始める札だと思います。
「っ」という強い間から読み始め、はっきりと発音する方が多いです。力強い読み方をする読み人が多いです。

○「な」行の札
濁り札と呼ばれていることが多い札です。
特にな行は「あ、か、た」で小さい「っ」が入る所に「ぬ」が存在する事がおおく、「N」の音が強く発音されます。

○「は」行の札
一番読み人のなかで特徴が違うのでは?という札です。
「s」音から始める人もいれば、まろやかにそのまま流れるように始めてしまう人も……
読み人によって激しく変わるので、注意すべき札だと思います。特に「人」が使われている札は見間違いやすく、ここも取りづらい札だと思われやすい点なのかなと思います。

○「ま」行の札
こちらも濁り札と呼ばれる事があります。
あまり濁らずに読み上げる方もいらっしゃいますが、濁りが強い場合は「ん」音からはじまり「んま」「んむ」などと聞こえることがあります。

○「や」行の札
やゆよ行の札は少なく、読み人によっても様々な読まれ方をします。あ行に似て始める間に小さな「ゃ」「ょ」を入れる方が多いような気もしますが少ないだけあってしっかり聞いてから取っても良いかもしれません。

○「わ」行(というか「わ」しかないよね!)
濁り札に近い発音が多いです。自重札があるので落ち着いて取
りましょう!

アレ?「ら」行が無くない?
そうです!ら行の札は存在しません。らりるれろから77を読むのって難しかったんですかね……それとも定家が入れなかっただけ?

終わりが消化不良な感じがしますが今回はここで一旦終わりです。
次号!「選手人気札10選!」お楽しみに!

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