2023年阪神JF⑤(距離延長組が勝つには?)
前の稿(前走距離)では、以下の表から前走1800メートル組について整理しました。
前走距離別の馬券内率は表のとおりですが、このうち前走1400メートル組は着回数にすると、過去10年で1着3回、2着1回、3着4回と、計8頭が馬券に絡んでいます。
さらに、この8頭の前々走以前の戦歴をみると、なんとなく傾向というか、前走1400メートル組(ファンタジーS、京王杯2歳Sのほか、からまつ賞)が本番で馬券に絡むための条件が見えてきました。
その条件というのは、
①前々走以前〜新馬戦の間で1400未満のレース(1200メートル戦)を一度も使っていなかった馬(8頭中6頭)か、
②前々走以前〜新馬戦の間で1400未満のレースを使っているが、そのうち1戦は1200メートルの2歳重賞(函館または小倉2歳S)で、かつ同レースを勝った馬(残る2頭)、
というものでした。
今年の出走馬の中にも前走1400メートル組が複数いますが、重賞勝ちのある有力どころとしては、ファンタジーSのなかなか強い勝ち方を含めて新馬戦から2戦2勝のカルチャーデイと、新馬戦でボンドガールの3着だった後は、京王杯2歳Sで唯一の牝馬ながらレースレコードで快勝し、戦績を4戦3勝としたコラソンビートがあげられます。
両馬とも調教の様子からは仕上がり良好な様子ではありますが、まだレース経験の未熟な牝馬ですので、少ないながらも経験値の差というのは、結構効いてきそうな気がします。
カルチャーデイに関しては、残念ながら①、②ともクリアできませんでした。
一方、コラソンビートのほうは、①をクリアしているのですが、前走の距離とは別に、ひとつ気がかりなデータがあります。
それはキャリアです。阪神JFというレースは、経験がありすぎても、なさすぎても、よろしくないようで、コラソンビートが該当するキャリア4戦以上の馬に関しては、過去10年で【0、1、0、51】でした。
さらに、馬券に絡んだ1頭はコラソンビートと同じ関東馬でしたが、前走が中5週のアルテミスS(5着)でした。対して、コラソンビートは中4週の京王杯2歳Sをレコード勝ちです。
失礼ですが、開業6年目の厩舎の管理馬ですので、功を急いでいるというか、馬本位ではなく、人の思惑が先行しているような感じもあります(あくまでも個人的見解です)。
マイネルの馬らしく使い込まれているといえばそれまでですし、これまでのレース内容については、前の稿でも書いたとおり、個人的に高く評価しているのですが、「馬券の買いどき」はここではないような気もします。
かなり上位人気が予想される馬ですので、馬券的な妙味としては、嫌ってみても良いかもしれません。
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