2023年有馬記念⑩(牝馬3頭を再考のうえ買い目を修正→さらに土曜朝改定版)

稿⑧でいったん買い目を整理し、牝馬に関しては「6歳以下で、芝2200以上の国内G1勝ち(ただし3歳馬は古馬混合G1)」という条件にドンピシャ合致する馬はいなかったものの、それぞれの実績を吟味し、ライラック、スルーセブンシーズ、スターズオンアースの3頭を買う方向でした。

しかし、買い目を工夫して点数を減らすとは言っても、リスクヘッジし過ぎて余計に馬券の点数を増やすのは好ましくありません。

そこで今一度、過去10年で馬券圏内に入った延べ7頭について洗い直してみました。

洗い直した結果は上記のとおりですが、延べ7頭(実質6頭)のうち5頭は、全て「同年または前年において、阪神芝2200メートルの古馬混合G1(すなわち宝塚記念または代替開催のエリザベス女王杯)で3着以内に入ったことのある馬」で、例外の1頭も「中山の芝コースで勝利経験のある馬」でした。つまりは「コーナーが小回りで直線ゴール前に急坂のあるコースでの好走経験」が必須ということです。

さらに各馬の出自をみると、1頭を除き、全てノーザンファームの生産馬(非ノーザンファームの1頭についても社台ファームの生産馬)でした。

ノーザンファームは言わずと知れた日本一の生産牧場です。強い馬を生産するためには、良好な環境や優秀な種牡馬に加えて、上質な繁殖牝馬の存在が大きいわけで、特に上質な繁殖牝馬が重要だと、個人的には考えています。上質な繁殖牝馬ニアイコール強い牝馬なので(もちろん未出走の馬でも上質な繁殖牝馬はいますが)、ノーザンファームを中心とした社台系の牝馬は競争能力が高いことが多いのだと思います。

ですので、この生産牧場別の好走実績というファクターは、牝馬に関してより重要な意味をもつのではないでしょうか。

ちなみに、生産牧場に関しては、牡馬を含めると、過去10年の馬券圏内延べ30頭のうち社台系22頭(ノーザンファーム18頭、社台ファーム3頭、白老ファーム1頭)に対して、非社台系8頭です。

ただし、
 ・社台系 :クロノジェネシス(2回)
       シュヴァルグラン(2回)
 ・非社台系:ゴールドアクター(2回)
       キタサンブラック(3回)
       ゴールドシップ (2回)
と複数年にわたって馬券に絡んでいる馬もいますので、実質的には社台系20頭、非社台系4頭となっています。

さらに、牡馬・牝馬に限らない条件として、

・同年中に国内・海外の芝2200メートル
 以上のG1連対、またはG2勝利(例外は
 3頭のみ)

・前走ジャパンカップの場合は、JCの着順
 にかかわらず、有馬記念が休み明け3戦目
 であること(例外なし)

という条件も前の稿で洗い出しました。

これらの諸条件を厳格に当てはめて今年出走する牝馬をチェックしていくと、「スルーセブンシーズ」しか買えないということになります。

さらに、ここが引退レースであるタイトルホルダーが内枠を引いたこともあり、強気にハナをきって行くか、あるいは途中からでも先頭に立って行くものの、アイアンバローズや今回ブリンカーを付けて臨むディープボンドあたりも前に行くであろうことを踏まえて、以下のような脚質別の好走率も一応考慮しておきたいと思います。

過去10年において、逃げ馬が3着以内に残ったのは2回、2015年(3着)、2017年(1着)、いずれもキタサンブラックなのです。その2回以外、他の馬はことごとく着外に沈んでいます。

要すれば、逃げるタイトルホルダーにとっては、この有馬記念は、ちょっと分が悪いレースになるかもしれないということです。

ということで、改めて色々考えたうえでの買い目ですが、
 【三連単ボックス(6点)】
      ◎ジャスティンパレス
      ○スルーセブンシーズ
      ▲タスティエーラ
 【三連複1頭軸流し(6点)】
   軸 :△ライラック
   相手:◎ジャスティンパレス
      ○スルーセブンシーズ
      ▲タスティエーラ
      ☆スターズオンアース
 【三連複1頭軸流し(3点)】
   軸 :☆スターズオンアース
   相手:◎ジャスティンパレス
      ○スルーセブンシーズ
      ▲タスティエーラ

以上15点。買い目的には、

      ◎ジャスティンパレス
      ○スルーセブンシーズ
      ▲タスティエーラ
      △ライラック
      ☆スターズオンアース

の【三連複5頭ボックス(10点)】と同じですが、自分なりの予想印に応じて券種と買い目で少し強弱をつけてみました。

この買い目で「あれ?結局のところ牝馬3頭とも買うの?」というのが、ツッコミどころです。後は、資金配分についてはトリガミにならないように、当日のオッズ次第です。

まずライラックですが、京都競馬場が改修工事中のため阪神芝2200メートルで代替開催された昨年2022年のエリザベス女王杯で2着、中山コースでの実績も十分、今年の重賞は連対こそ逃しているものの、前々走の府中牝馬S、前走のエリザベス女王杯(京都開催)とも、あわや1着まであるか!?という内容の3着という実績ですし、休み明けの前々走での馬体重プラス18キロは4歳秋になって馬が本格化してきたと捉えることが可能だと思われます。枠順的にも絶好と言って良いところに入りました。生産牧場云々というネタはもはや難癖に近いものですので、馬券に入れておく価値はあるかな(というか切れないかな)と思った次第です。

もう1頭のスターズオンアースですが、確かに複数のチェックポイントに引っ掛かりますので、万一4着以下に沈むことがあるとしたら、この有馬記念かな?と想わなくもないのですが(個人的に、有馬記念はパスして来春のドバイシーマクラシック辺りを使ってほしかったと思いますが)、今までも結構、この馬的には不利な状況でもキッチリ馬券圏内には入ってきた馬ですので、三連系の馬券なら入れておかないとな!と思いますし、何よりも有馬記念というのは、昔から好きな馬、応援している馬を買うレースです。「買った後悔よりも買わなかった後悔」の方が断然大きいので、買っておきます。

なんと言っても「有馬記念」で「ルメール騎手」が「社台RH」の勝負服となれば、ディープインパクトを負かしたハーツクライのイメージですよね。
  
  

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