2023年ジャパンカップ③(逃げ馬)
今年のジャパンカップには、それぞれ体部は微妙に異なりますが、パンサラッサ、タイトルホルダーという2頭の強力な逃げ馬が参戦します。
以下は、①両馬の直接対決となった2022年の宝塚記念(タイトルホルダー1着、パンサラッサ8着)、②パンサラッサが大逃げして3歳時のイクイノックスの2着に粘った2022年の天皇賞秋(タイトルホルダーは未出走)、③パンサラッサ、タイトルホルダーとも出走していませんが、ジャックドールが逃げた今年の天皇賞秋のラップ推移です。
①2022年宝塚記念
②2022年天皇賞秋
③2023年天皇賞秋
パンサラッサは逃げられるだけ逃げて、後は粘り込めるかどうかという、溜めのきかないタイプ、タイトルホルダーは単騎逃げだと前半の1000メートルを1分前後で行って、ある程度の末脚も使えるタイプです。
パンサラッサは現時点で出走確定ではありませんが、出てくれば枠の内外に拘らずハナを主張するでしょう。他方、タイトルホルダーのほうはパンサラッサを先に行かせて番手で競馬をすると思われます。コースレイアウト等は違いますが、2022年の宝塚記念のような乗り方をするのではないでしょうか。
イクイノックスに関しては、パンサラッサこそ出走していなかったものの、ジャックドールが前年のパンサラッサと同じくらいの逃げをうった今年の天皇賞秋で圧巻のレースを見せつけましたので、完調であるならば、最後の直線、坂を上りきったところ(残り300くらい)で逃げ馬2頭をパスするものと思われます。
パンサラッサやタイトルホルダーが馬券圏内に残れるかどうかは、当たり前ですが、イクイノックス以外にパスできる馬がいるかどうかというところです。
と言っても、稿①、②で馬券圏内に入る可能性のある馬を絞り込んだ結果、候補となる馬は、リバティアイランド、スターズオンアースの牝馬2頭だけです。
両馬ともオークスは1000メートルの通過タイムが1分前後の平均ペースでしたが、私は両馬の比較ではスターズオンアースのほうを上位にとりたいと思います。理由はひとつは今年の大阪杯です。
今年の大阪杯は、1000メートル通過タイム58.9秒とパンサラッサが作り出すであろうペースよりは遅く流れましたが、今まで経験していなかったペースを追走し、直線は馬込みの中で進路を探しながら末脚を使い、完全に前残りレースだったところの2着にまで入りました。
さらに、この馬はゆったりした馬体の作りに加え、以前、関係者が「2400がベスト」と言っていたのを記憶しています。
一方、リバティアイランドのほうはどうかと言うと、阪神JFや桜花賞で1000メートル57秒台の競馬は経験しているものの、あくまでもそれはマイル戦であって、中距離の競馬での淀みのない流れというのは経験したことがありません。
馬体の作りもマイラー寄りですし、休み明けとは言え、前走の秋華賞では3〜4角を自分からマクり気味に動いていった結果、ゴール前では脚がやや上がっていたように見えました。
イクイノックスと4キロ、スターズオンアースとは2キロ、負担重量が軽いというアドバンテージもありますし、操縦性が高く、折り合いには苦労しないタイプのように見えますが、道中、前を深追いしたような場合には、ゴール前でガス欠する可能性がなくはないのではないかと思います。
ですので、私の見立ては、リバティアイランド、スターズオンアースとも逃げ馬をパスできると思うが、そのうえで先着するのは、スターズオンアースです。
なお、スターズオンアースに関しては、イクイノックスが前を掴まえに行くのが早すぎ(直線の坂下辺り)だったときには、1着まであるかもしれないと思っています。
最後にタイトルの「逃げ馬」へ話を戻しますが、タイトルホルダーは仕掛けのタイミングが難しいですね。自分が逃げ切るためには4角くらいではパンサラッサをつかまえたいと思いますが、そのタイミングが早くても遅くても後ろから差されるので、はっきり言って全く勝ち筋が見えません。
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