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Ground Moleでの一夜


「こいつらまだ起きてんだな。」


さすがにこんな時間にこの音はうるさそうだ。

泥棒もよろしくと言わんばかりに夜風を向かい入れていた窓を閉めて

どうしてここにないものかと思っている隣の部屋の扇風機のことをただ思う。


喉が乾く。


たまたま手元にあった浄水ボトル。


乾いた喉を潤す水を流し込んだら汗で濡れる。


もう、この体を冷やす汗すら足りなかったのかもしれない。



「俺は大好きな北さんやアキオさんとかがいるこの空間があって幸せだ。」


僕が眠れない夜を過ごしているのは単にうるさいからというわけではない。


部屋の中で行われている会話がなんとなく面白く、ついつい耳をすませてしまうのだ。


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今日は人の相談をよく聞いていた日だった。


何か書きたいことがあったし、整理したいことがあった。


思えば、やらなきゃいけないことが山ほどあるのに、人に時間を渡してばかりいる。


自分に一人の時間がほしいなと思うけれども、ここ最近はその時間すら活かせずにいる。

考える時間が足りないのか、考えるための頭の容量が足りないのか。

きっと両方だ。


僕はどうしても他人の心配をしてしまって、他人のために行動してしまう。

別にやりたいとおもっているから、やっているわけではなく、ただ反射的に体が、頭がそう働いている。


そんなことばかりしていると、いざとなったときに自分のことが何も進んでいないことに気づく。

そんなときにはたまらなく死にたくなる。

たまらなく死にたくなって、どうすればいいかわからなくなって、ただただ押しつぶされそうになる。



今までやっていなかったけれども、家賃を直接polcaで集めることにした。

実に申し訳ない話で、月に500円を入れてくれている人がいるのにもかかわらず、僕はどうにもこの場を活かせずに悶えている。

きっと、「北くんの作る空間は本当に価値がある」と思ってくれている人がいるんだろうけれども、どうにもこうにも信じられない。たぶん、自信がないのだろう。

だけど、自信がないからといって、何も言わないとたぶんこのまま僕は死んでしまいそうだ。


ただ、親に「俺(私)よりも早く死なないで」ということだけは言われているので、ここで死んでしまうのはあまりにも申し訳ない。


同業者・大阪のセーブポイントの人たちがpolcaで家賃と光熱費を集めている。

もう、本当に羨ましくて仕方がないのだ。

あの人たちは僕と違って一人でやっているわけではないし、時間も僕以上にある。

だから、人のために使える時間が圧倒的に多く、僕なんかより多くの人の役に立っている。


...なーんていう、妙な劣等感を抱いてしまった。

いやいや、そんなことはないよ。僕のやっていることもきっとそれ以上の価値を持っているはずだよ。


そう言ってくれるのは自分じゃなくて、だいたい誰かの見えない声だったりする。


そう思ったら、僕はそんな誰かのためにできることをやっていく以外に他はない。


今僕ができること。


自分が作った価値、自分が与えてきた価値を夏の星座が空に帰って来るようにここに引き寄せることがきっとできるはずだと。



そう信じてつくったのが今回のpolcaだった。


信じてみよう。自分の作り上げた価値を。


集めてみよう。僕が流してきた価値を。


成増学園のワークショップから始まって、東北留学でちょっと大きめなお金を人から動かし、二回のクラウドファンディングで今までもらったことがないような期待とお金と人が集まってくれた。


僕はその人たちに何か価値を与えてこれたのだろうか。


たぶんいろんなものを与えてきたんだろうなと思う。


だから、もう信じるしかない。




どうやら、こんな僕も何か人の役に立っているらしい。

だからこそ、ずっと応援してくれている人でずっと僕が応援し続けたい人に16000円のお金を渡してまで、最高のプロダクトを購入できたのだ。




進もう

生きよう


たとえ、どんなに体が震えていても


まだ生きているのなら


まだ一歩進めるのなら。


さあ、価値よ。

今ここに。我らを救いたまえ。


家賃が払えなくて家を追い出されそうになっている僕が16000円のハッピを買ったわけ


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