【無料公開】「すずめの戸締まり」が妙に今の自分とマッチしてしまった備忘録。
聞き覚えのある方言。
見覚えのある乗り物。
見飽きたくらいにずっと見ていた学生証。
そして、「あの年」と「あの日」
天気の子は見なかった。
新海誠の映画を見るのは「君の名は」ぶり。
あれは2016年、まだ大学生だったころに、シンゴジラで発声上映なんかをやっていた頃だったけど、久しぶりに見た新海作品はあの頃の情熱とか迷っていたこととかいろいろ思い出させてくれた。
おかげさまで、明日からも元気に生きられそう。
以下、自由気ままに書く。
カエルくん東京を救う
「ミミズ」で思い出すのはやっぱり「カエルくん東京を救う」で、大好きなピングドラムでもキーとして取り上げられていたし、なんだったらそれが発刊されたのが僕の生まれた年だ。
カエルくん東京を救うでは、主人公片桐が東京で大地震を起こすであろうミミズくんと戦うカエルくんに頼まれて、ただそばで応援する話。
カエルくんは阪神淡路大震災の後で起こったかもしれない大地震を人知れず、ただ片桐にだけ知られている状態で都民から救ってくれたのだろう。
しかし、誰も知らないから、みんな忘れてしまう。忘れるという表現が正しいのかはわからないけど。
ただ、当時22歳の新海誠にとって、地下鉄サリンとか阪神淡路大震災とかってかなりショックなことだったのは間違いないはず。
忘れられちゃったカエルくん=猫
今回、西の要石としてミミズくんから日本を守っていた猫・だいじん。
みんな忘れちゃって、廃墟になって、賑わいがなくなったリゾート地の真ん中にある開きかかった?扉の横に要石として鎮座している彼だけど、みんな忘れるし、ずっとここにいなきゃいけないしで退屈していたんだろう。
たまたまやってきたすずめちゃんに声をかけたらありがたいことに引き抜かれて、そのまま彼は猫のように自由気ままに全国あっちこっちを旅するわけだけど、最終的に彼は最初から彼女に「忘れ物」を思い出させるために導いてあげていた。
空白の12年間。猫様はもっと長いんだろうけど、16歳のすずめちゃんには相当長い時間だよなぁと。途中から叔母さんも合流するけれども、彼女もまた「空白の12年」を過ごしてきた。でも、その空白は空白ではなかったよね?そりゃ我慢したこともあったけど、いろいろ楽しいこともあったし、好きな人もできたりいろいろあるよね?と。こちらもそんな「空白の4年間」が明けたばかりだ。何もできた気がしないってときは時々思うけど、やっぱり愛し合ってた時間とか、成長できたこととか、なによりも幸せだったことはずっと残っているからいいよねって思う。
その場所に残る声を聞いて、思いを受け取って、浄化して、戸締まりをしてあげる。いいコンセプトだと思う。最高だよね。戸締りしていこう。
君の名は
「君の名は」って、東日本大震災以降に作られて、まだその傷が癒えていない人もいただろうから、結構いろんなことに配慮されて、架空の街の架空の自然災害がテーマだったけど、今回はモロに東日本大震災だった。
「君の名は」では三葉と滝くんが入れ替わって、お互いがどの時代に生きていたのかを知ったことによって、あの大災害からみんなが生き延びられた世界線をつくったけど、今回のそれは誰も生き返らない。
あの災害の中にいた人は死んでいるし、死んでいるからこその今があるし、その幸せを全て捨ててまであの日に戻るか?って話よね。
たぶん、「君の名は」で本当にやりたかったのが今回の映画だったんじゃないかなって思っている。
天気の子を見てないから、これから見ようと思うけど、この7年で、7年前のそれをまたやり直してもいいんだってのも結構勇気になった。
というのも、当方7年前から自分でワークショップをやり始めて「理想の教育」とか「自分の理想の世界」とかを追い求めていたから。
今は自分自身、理想の世界に来られたんで前に比べたらそれほど熱心ではないけど、夫婦が終了して、また一人で生きていくってなったタイミングでこの映画。また、これから始まるんだって。
最後のすずめの「これからもっといいことあるし、好きな人にだって出会えるし….」って台詞についてはいろいろ傷心していた僕にとってはとってもありがたいエールだった。
そういえば、今年は奇しくもシン・ウルトラマンが公開されていたね。
まだ見てないから来週からスタートするアマプラの配信が楽しみ。
まずは「君の名は」を見て、天気の子を見ようかな。
P.S
久しぶりに自分の大学の学生証見てびっくりした。
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