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ビジョンとかミッションってのは、部署単位のものがあっても良いんじゃない?

ビジョン、ミッション。これらは働く上で、よく耳にする言葉になってきました。名の知れた会社では必ずといってよいほど言語化されていますし、これから爆速の成長を試みるスタートアップ企業においても、ほぼ確実に明文化されている印象です。

個人的にも、これらを言語化し浸透させることは、とても大事なことだと思っています。いや、組織を作る上では、いまの時代もはや必須なのだろうと思います。

ただ、このビジョンとかミッション。会社単位だけでなく、チームや部署単位でも言語化しているよ、というケースは多くない印象です。

ボクとしては、「絶対あった方が良いと思う」ということを記事に書いてみました。

ビジョン・ミッション・バリュー・理念...など沢山ある。

これらの類の言葉はたくさんあります。

ビジョン、ミッション、バリュー、理念、社訓、行動指針、etc...。

厳密にはそれぞれの意味に明確な違いがあり、これら全てを言語化している会社もありますが、会社の多くはこれらのうち一つないし二つだけ定義しているケースが殆どではないかと思います。

色々述べると長くなりますし、私も理解が曖昧な部分もあるので、この記事ではこれら言葉の意味の違いに関する整理・説明はしません笑。一つの例として、ユニクロやGUを運営するファーストリテイリング社のミッションやバリューをご紹介します。

ファストリテイリングのミッションとバリュー

このように、目指すもの・ことをステートメント示し、そのための具体的な行動をミッションで表し、その行動の際の判断軸をバリューで示す、みたいなことをされています(ボクの勝手な解釈です笑)。こういうことを示しておくことで、何をどうやるか、どっちを選ぶか、などの選択が生じた際にそれを決定する指針になっているんだろうと思います。

オンデーズの経営理念はこれ

もう一つご紹介します。そんなこんなで自分が所属しているオンデーズという会社は、どう定義しているかというとこれです。オンデーズの場合は以下を理念として掲げています。

関わる全ての人を豊かにする

社員、お客様、お取引先、これらの人々の友人や家族が、オンデーズと関わることで豊かになる。そんな会社であろうとしています。ミッションやビジョン、バリューなどは明文化されておらず、現時点では「理念」という言葉に集約されています。

社内で行われる理念研修で必ず出てくる言葉ですし、この一文をきちんと浸透させることにしています。

このような理念をもとに、目的ではなく手段や結果としての売上や利益、企業価値の最大化を目指しているわけです。

ところで、自分のチームは何を目指すんだっけ?

そんな中、ある日ふとこう思ったんです。

会社はそうだけど、自分のチームはその中で何を果たすべきなんだっけ?
チームとしてやるべきことは人事評価制度に書かれてるけど、何を目指してこれらをやってるんだっけ?」

つまり、自分たちの部署はなんのために働いているのかな、と思ったんです。なにを目指してその部署で働いているのか、という感じでしょうか。

それを短い言葉で言語化できたら、業務の内容やタスク、プロジェクトで迷いが生じた時に振り返られるし、チームとして目指すべきものが明確になる気がしたんですよね。

ということで、自分の部署は何を目指しているのか、どんな使命を持っているのかを考えてみました。

経営企画室のミッションはこうした

そんなこんなで、私なりに勝手に書いて、チームに共有してみたのはこの二つです。チームメンバーがどう感じてくれたかはあれですが、CFOからは良いんじゃないか、というフィードバックは貰えました笑。

1健全な成長を支える

まずはこれです。経営企画室は、経営陣を企業価値向上に向けてサポートすることです。企業価値向上は、単なる売上増加だけではなく、健全な利益成長が大切です。

この投資は妥当なのか、リスクはないか、ガバナンスや統制は効いてるか、など見込める売上に対してリスクや投資額は妥当なのか、などに目を向ける必要があります。

「健全な成長を支える」という言葉を頭に置いておくだけで、経営企画室として何に着目すべきなのかが明確になりますし、他部署や経営陣に対して意見する際も、自信を持って取り組めます(経営企画室はいわゆる「口うるさい部署」と思われる傾向にありますので笑)

2経営企画室が不要な組織にする

次にこちら。とても簡単にいうと、属人化の排除や仕組化の実現です。具体的には、経営企画で担う仕事を仕組化・システム化し、自分たちの手から離していく、ということです。

自分の仕事を自ら無くしていく。そんな感じです笑。

例えば、数値分析や報告は、経営企画が集計・加工するのではなく、自動で基幹システムから配信される。見たい時に見たい人が見れるようにする。

タスク管理は、個別にスプレッドシートで経営企画室がプロジェクト毎に管理票を作るのではなく、タスク管理ツールを全社的に導入し、一元管理・可視化する。

予算作成を誰かのExcelスキルに頼りExcelで作成するのではなく、システム化し他部署と協働で作り上げる。

このように何か経営企画が一度担当したタスクや業務を二度と担当することがないよう(極論ですが)、また、その特定個人のノウハウに頼ることがないよう、仕組化・脱属人化するということを掲げてみたのです。

できてないことも多いですし、全てそのようにできないが現実ですが、これを意識することで、目指すべきことが明確になった気がします。「この仕事はどう仕組み化するか」という観点で常に動けるようになりました。

チームのビジョンやミッションはありますか?

以上、オンデーズという会社、そして私が所属する経営企画室の事例をご紹介しました。

「関わる全ての人を豊かにする」(会社の理念)ために、経営企画室では「会社の健全な成長を支え、自部署が不要な組織にする」ということを目指す。

このように、オンデーズ経営企画室における全ての業務はこの2つのどっちかに関わる、と整理ができて、ボク個人的にはスッキリしました。

実はこれは、全社会議で発表した内容なのですが、自分の部署だけでなく全社的に理解してもらえる取り組みも大切なんだろうなと思います。どんなミッションを担っているかを社内へ明確にできれば、「それを軸にこの人は話しているだけ」と他部署の方々へ認識してもらえるきっかけになります。仕事を通して腹が立つことがあっても、人間関係に影響しづらくなる効果もあるんじゃないかと、感じています。

よろしければ、みなさんも自分の部署やチーム単位で、ビジョン、ミッション、バリュー、なんでも良いので、是非考えてみていただけると良いと思います。

最後に、参考図書のご紹介

ちなみに、元ミクシィ代表の朝倉さんが書かれているこの本の中に、ビジョン、ミッション、バリューについて触れられています(下記の太字の章)。是非ご参考ください。

はじめに
第1章:職業としての経営者とリーダーシップ
第2章:集団・起業が陥る自己矛盾
第3章:起業・スタートアップの環境変化
第4章:成熟・衰退期を迎えた企業の処方箋
第5章:既存企業のイノベーションに対する渇望
第6章:資本市場に翻弄されないために
第7章:個として独立するための原則と心意気
おわりに

ではでは〜!

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