ぶんぶんチョッパーは鉄の処女
いつ買ったかわからないカットトマトの缶詰めが棚から出てきた。賞味期限を見ると2022年6月と記載されていたが、「こんなもの参考に値しないくせに」と思うのは私だけだろうか。たかが2、3年で、加熱殺菌され、真空状態を保っている缶詰の味が落ちるものか。世紀末を描く作品の中で、苔まみれの缶詰レーションを美味そうに頬張る彼ら彼女らの笑顔は、嘘だというのか。いや、そんなはずがない。缶のポテンシャルは私たちが思っている以上に高く、缶はいいものである。缶はいい。私は今日、このカットトマト缶