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時代遅れの日本のMBA(大学生向け

この記事を読んで大学生のキミが得られるかもしれない利益:MBAとは何か。日本のMBAの弱みは時代性のなさ。

MBAはいいけど・・

大学生の皆さんには、基本MBAを勧めてはいる。

学部を終えたら、機会があれば次はそっちに進んだらどうかな、という提案だ。

でも最近、それは間違っているんじゃないかと思うことがある。

カリキュラムが時代遅れだからだ。

誤解を恐れずに言えば、経営学って環境変化のことだ。

刻々と変わっていく、ドラスティックに変化する環境に、適応するのが経営学であり、MBAのカリキュラムはその象徴だ。

ところでMBAって何。

いまさらだけれどMaster of Business Admiistration、経営管理のマスターっていう意味だね。

日本語にすると経営学修士号だけれど、そもそもはアメリカで始まったビジネススクール(経営大学院)という)を修了して与えられる学位がMBAだ。

一般的なMBAは財務、戦略、マーケティング、生産管理といった基幹科目に、選択科目としてIT、変化への対応、コミュニケーションなどを学ぶことになる。

ケース・スタディをやらないMBAなんて

アプローチは、有名な「ケーススタディ」が多い。

ケース・スタディとは、企業のリアルストーリー(ケース)をもとに、学生がチームを作り、企業が様々な問題をどう解決したのかをディスカッションを通じて分析するという手法だ。

https://qr.quel.jp/pv.php?b=3uVPGOs

このやり方は単に講義を聞いているだけ、という一方通行の教育ではなく、いやでも能動的にプロジェクトに参加しなくてはならないから、考える力、調べる力、批判する力、ディスカッションで相手を論理的に問い詰める力、コミニュケーション能力など、経営に必要な様々な力がつくんだ。

僕が教えている清和大学では、ゼミでこのやり方を採用しているよ。

大学レベルでケーススタディをやっているのは、おそらくうちだけじゃないかな。

英語でもやれる。それは僕が独自に企業を取材して作ったケースがあるからだ。下のOmokawa Timber Companyってやつだよ。世界のケース認定団体からそれを使う許可も得てるし。

まあ、英語でやりたいという学生はまだないんだけれど、いつでもできるよ。

MBAはもう20年も前から、日本の大学や教育機関でもコースが開発され、取得ができるようになっている。

日本語でも取得できるMBAを僕は、欧米のそれと区別していない。やったらいい、と言っている。

ただし、ケース・スタディ方式中心が望ましいとは思う。

環境変化に対応してない日本のMBA

しかし最近、日本のMBAに文句を言いたくなってきた。

それは一つ、時代に追いついてないんじゃないか、という点だ。

欧米では80年代から急にビジネスに倫理が求められるようになり、MBAにエシックス(ethics 倫理)という科目が加えられるようになってきた。

マーケティングもこの30年でワン・トゥ・ワン・マーケティング、ウェブマーケティングなどが登場して既存のマーケティングは影が薄くなっている。

またここ数年で更なる変化が来ている。(これに関しては野呂のnoteにたくさん出てるから参照してほしい。例えば下)

今、欧米のビジネススクールでは、カリキュラム革命とでもいえる動きが進行中だ。

ビジネススクールに以下のような科目を入れるところが急速に増えているんだ。

BusinessWeek2022年3月14日号P35-38のまとめ

MBAはイメージビジネスだ

世界のMBAは、宣伝がうまいよ。

環境への流れを、ちゃんとアピールしている。

マーケティングとは、イメージなんだ。

常に時代の最先端をゆく、っていうイメージを潜在購買者にアピールしないとダメなのに、日本のMBAときたら会計専門MBAがせいぜいだ。

サスティナビリティMBAとか、デザイン専科MBAとかなぜ出さないんだろう。

まずいのはMBAを謳っているのに、現代という時代を定義してないことだ。

MBAは常に最新というワードを体現した存在であることが、ビジネスとしての戦略のカギだと思うんだけど。

今日も最後まで読んでくれて、ありがとう。

じゃあ、また明日会おう。

                             野呂 一郎
                清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー




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