Why should Japan's lifetime employment win in the age of Covid-19?(日本語訳)
読者の皆様へ。この記事は昨日英語で書いた下のnoteを日本語に訳したものです。自分の書いたものを日本語訳などおかしいですが、英語にすると口調や時として論理の組み立て方が変わってしまうところを、ご覧いただければと思います。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:終身雇用、年功序列、企業内組合という三種の神器に賛成という悪魔の提言。
サプライチェーンが窒息している
我々は今、モノと人の両面でリソースが欠乏する、サプライチェーンの不具合の時代にいる。
時給をいくら上げても、十分な人手が集まらない。
ロボットは人間の代わりになんかならない、ことが証明された。
なぜならば、リジリエンスとフレキシビリティが人間に比べ足りないからだ。
ホワイトカラーの職場では、企業は忠実だったはずの労働者に裏切られている。
なぜならば、労働者はより自由の効くワークスタイルを求めて、どんどん会社をやめてしまうからだ。
欧米の読者のあなたは、「それが何か?」っていうんだな。
わかってるって。
そういうレッセフェール、資本主義の自由さこそアメリカを偉大にしたってことは、その通りさ、わかっているよ。
だからこその移動の自由であり、アメリカをアメリカたらしめたってのは、そのとおりだよ。
だけど、俺は恐れるんだ、この自由さがサプライチェーンを窒息させたんじゃないか、と。
そして、そのやり方で、これからの時代、勝てるのかなって。
安定こそイノベーションのシン・ベース
思うにさ、安定ってのがイノベーションの根幹じゃないの。
比較して悪いけど、日本の労働者はこの大変な時に、離職しようなんてのは少なかったよ、なぜならば転職は結局ペイしないことをわかってるからだ。
チョット話がややこしくなっちゃったんで、具体的に話そう。
アメリカの食品加工業界の話をするよ、この業界の最大手はタイソンっていう会社だよ。
タイソンはいま、生産現場を絶賛改革中なんだ、同時に社員をやめさせないようにも必死の努力をしている。
答えはオートメーションと労働者へのご褒美だ。
コロナでやめちゃう労働者が多い、ってことなんだよ。
だから、人手がかかる工程を自動化し、労働者が減ってやる気が出ない社員にボーナスを出すってことだよ。
うまく行ってるようだよ。どうやら。タイソンも業績上がってるしね。
でも日本はさ、コロナでも何でも、急に労働者が激減するなんてことはありえないよ。
急にアメとムチの、アメをたくさん上げる必要もないよ。
なぜならば基本クビがないから、できの悪い社員ですら安泰に一生暮らせる職場だから、居心地がいいからやめないからだ。
そう、終身雇用ってやつさ。
日本の生産現場のいいところは、先輩が敬われて、後輩に師匠と敬われることだ。
タイソンはおそらく下剋上だろ。効率さえよけりゃ、上に行ける。先輩も後輩もない。
当然年上が年下の面倒を見る、なんていう文化があろうはずがない。
年功序列の強みは、安定と家族的雰囲気を醸成しているということだ。
企業内組合も、日本の強みだ。
日本の労組って経営陣となあなあで、ほとんどガチンコでやりあったりしない。
それどころか、コロナみたいなピンチになると、手を組んで逆風にともに立ち向かっちゃう。
昭和のジャイアント馬場とジャンボ鶴田のインターナショナル・タッグ王者チームみたいに。(そんなことは原文に書いてません(笑)
長寿企業はサスティナブルな企業だ
サスティナビリティってよく言うけれども、それは企業でいうと長寿企業って意味なんだよ。
三種の神器、つまり終身雇用、年功序列、企業内組合っていうのは、サスティナビリティを自然に指向しているんだ。
サスティナブルっていうのは、永らえること、だよ。
僕はこう思っている。企業が永らえるってことのほうが、イノベーションより価値があるって。
特にこのコロナの時代みたいに、とにかくモノが不足していることが諸悪の根源という時には、特に。
だけどさ、多くの日本人は、このアンシャン・レジーム(旧体制)こそが、言葉を変えればこの三種の神器こそが、30年も続く経済スランプの犯人だと決めつけてるんだよ、欧米の読者よ。
俺は違うと思うよ。
経済学の話をすると、すべてはインセンティブ、ってことなんだよな。
この三種の神器ってのは、日本人に転職をさせない、ある意味現状維持のインセンティブを与えてるんだよな。
でも、それが日本が30年間賃金が上がらない主犯じゃないよ。
これからじゃない、むしろ、これからの時代こそ、安定が必要なんだ。特に職場の。
言ったろ、安定こそがイノベーションの新しいベースだと。
そもそも、日本が安定ばっかりの、まったくクリエイティブが生み出せない国なんてのは、そもそも事実じゃない。
ノーベル賞の数を見てもそれはわかる。(原文にはありません)
むしろ、世界が欠乏にますます悩むだろう、これからこそ、日本の世紀だ。
三種の神器が世界から、見直されつつある。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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