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もはや「アメリカ人」は存在しない、という現実。

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:政治家が「我々アメリカ人は」という違和感。それほどに分裂したアメリカの現実。マリリン・モンローのような国民を一つにする存在も、ない。すこをついてくる勢力が、ある。

アメリカ人はもういない

The Wall Street Journal2023年4月22日号は、「アメリカ人」というのはもうやめよう(Leave ‘the American People’ Alone)のタイトルで、もはやアメリカ人という共通のイメージはなくなった、と主張しています。

それでも政治家たちは、「ハローアメリカ人の同士よ」などと、民衆に声をかけます。もうそれは「キモイsmarmy」というのです。

アメリカ人はもういないので、それは虚偽だという主張です。

でも、それほどまでに、アメリカは二分されています。

例えば:

中絶に関して:賛成vs反対
犯罪に関して:警察を強化vs予算を減らす
気候変動に関して:過激に行動するvs気候変動なんて嘘
変革に関して:今すぐ必要だvs必要ない

前掲The Wall Street Journal

アメリカ人自身が、日々、自分がアメリカ人なのかを自問自答しているのです。

記事は、「もう政治家はアメリカがこれだけ分裂している事実を認め、『アメリカ人の皆さん』、などとご機嫌取りを言うな」とまとめています。

中国はこのチャンスを狙っている

昨日、イエレン財務長官が「中国との交易を一部やめることも覚悟してるわ」、との発言をしたことを書きました。

うがった見方をすれば、彼女は中国がアメリカの分裂に乗じて、アクションを起こしかねないとの懸念があり、米国民の関心を中国に向け、対中国で米国を一つにしたいのです。

2024年の大統領選の共和党候補は、まずいことにトランプで決まりでしょう。最新の世論調査では、トランプが12ポイントも差をつけてトップです。

こうしたトランプ怪物復活の機運も、アメリカの分裂に輪をかけていると申せましょう。

国際関係のカギは言葉の力

先日岸田さんが、バイデンと会談した折り、バイデンさんはやけに親しげに、岸田さんの肩を抱いたりしてましたよね。

https://qr.quel.jp/pv.php?b=3Apgklq

日本のスタンスは、常に米の政権与党の味方をすることです。

安倍元首相の回顧録に、トランプなんて嫌いだったけれど日本のためにご機嫌とることに必死だった、というようなくだりがあるそうですが、それは正しかったと思います。

岸田さんは、ここでバイデンを持ち上げるリップサービスの一つでもすべきでした。

まあその一つが、ウクライナ訪問でアメリカの価値観を代弁したことではあるのですが。

こういう時に、岸田さんはアメリカ国民に対して「親アメリカ」の演説をぶつべきでした。

言葉の力、これこそがリーダーシップなのです。

スピーチ一つで世界を変えられるのになあ。

しかし、子供の頃から批判を表明したり、議論をしたりする教育を受けてないと、おとなになって気の利いたスピーチをしろと言っても無理なんですよねえ。

特に日本は、戦争の手助けはできないのだから、言葉を使えよ、そう言いたいのです。

いや、その前に積極性ですね。

「学生は、なんかよけいなことを言って、よけいなことしろよ」、そう僕はクラスで呼びかけてるんですけどねぇ。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
じゃあ、また明日お目にかかりましょう。

野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー



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