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ワンランク上の企業に転職する究極の裏技とは何か(実践つき。取扱い注意)

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:きのう言った「インサイダー情報」の続き。情報こそが、現代企業の命であり、それを握っているのはほかならぬあなたである、という事実。企業は攻めから守りの時代に入った、なぜそう言えるのか。インサイダー情報を最強の切り札として、どう駆け引きするかを教える。

なぜ、あなたは絶対解雇されないのか

それは、あなたしか持たない情報を持っているからです。

きのう、「AIよりもあなたを信じろ」と申し上げました。

視点の広さだの、分析の深さなど申し上げましたが、考えてみると

何より大事なのは「情報」ではないでしょうか。

きのう僕にしては珍しくいいことを言っているのですが、ちょっと踏み込みが浅かったですね。

それは、インサイダー情報こそが最重要であるという指摘をわすれていたことです。

ここで言うインサイダー情報は株取引のみならず、仕事を通じ得た知見全体を指す意味で使っています。

https://qr.quel.jp/pv.php?b=3OSt50f

そして、それを握っているのは、他ならぬあなた、なのです。

それも、いい忘れていました。

インサイダー情報こそAIが持ってない、人間しか持ってない強みであり、株で大儲けするために、業界や企業の未来予測をするためにも決め手になる、これは間違いのないことです。

でも、インサイダー情報は、もっと身近なところであなたを助けてくれます。

例えば、あなたがクビになるのを防いでくれます。もっと条件のいい企業に転職するための最大の武器になります。

「情報脱走」を防げ

IT企業がこぞってレイオフ(一時解雇)をしてますよね。レイオフは景気がよくなったらまた戻す、という約束のことですが、クビという言葉を穏便に言い換えただけです。

ツイッターはともかく、フェイスブックもアップルまで2万人規模の解雇を実行しつつあります。

きのう申し上げたように、世界を代表するIT企業らの正体は、2年先の未来しか見えない、経営不在の中小企業にすぎなかったのです。

BusinessWeek2023年1月23日号(p17-18)は、IT企業の経営の下手さはそれにとどまらないと指摘しています。

記事の見出しはWhen employees go, data can leave,too(従業員が辞める時、情報も逃げていく)とあります。

読者の皆様も、このキャプションでおわかりのとおり、ここで言う情報こそ、まさにインサイダー情報なのです。

もちろん、企業は情報脱走(データ・エクスフィルトレーションdata exfiltration)を防ぐために、いろいろ手だてをしています。

データ・エクトリフィケーションはこれだ。https://qr.quel.jp/pv.php?b=3WL4mwO

例えば、予告なしに従業員のパソコンにロックを掛ける、従業員が盗んだ情報をデリートしないと解雇手当や退職金を出さない、などです。

情報脱走のかどで、企業に訴えられている元社員もいます。

攻めの戦略の時代は終わった

IT企業を含め、いま企業は守りの時代に入ったのではないでしょうか。

理由は2つです。

ひとつはデータ(リサーチ結果、コード、顧客情報)が企業の差別化の要になってきたこと。

もうひとつは特にIT企業で超ブレイクスルー的、ゲームチェンジャー的な技術が出てこず、保守的な企業運営こそが差別化になっている現状です。

だから、IT企業に限らず、長期的な視野、現状認識を持ち、堅実な経営をすることが求められているのです。

守りの経営の要は、情報漏洩を防ぐこと、です。

情報は誰のものか

もちろん企業は、従業員のパソコンに入っている仕事関連のデータは、企業のものと信じています。

何よりも企業が恐れるのは、顧客情報が漏れることです。

何億円の賠償案件になることは、目に見えていますからね。

しかし、情報脱走がひきもきらないのは、従業員のほうは「自分のものじゃね?sense of ownership」という信念を持っているからです。

仕事を通じて、自分の働きで得た資産、という認識も、これはこれで言い分がある、といえます。

今後、こういう訴訟は増えていきますよ、この「情報は企業のものか、社員のものか」、っていう。

インサイダー情報を駆け引きに使え

もちろん、すべての解雇された社員が、情報をガメているわけではないですよ。

でも、現実、自分だけしか持ち得ない情報を企業に渡さない元社員はものすごい数に上るのです。

なぜか。

それは、これが転職の際にもっとも使える、「駆け引きの道具」に使えるからです。

BusinessWeekはこの辺のことを詳しく書いてないけれど、容易に想像がつきますよね。

例えば、転職先との面接はこんな感じになります。

https://qr.quel.jp/pv.php?b=3MOIvjv

転職先人事部長:「で、あなたの強みは?」

クビにされた社員:「情報です」

転職先人事部長:「と、いいますと?(半分笑い)

クビにされた社員:「私だけが持っている情報です。ご心配なく、私は働いていた企業のインサイダー情報を転職の道具にしようなんて、倫理なきやからではありませんよ。それはあくまで私が「仕事を通じて得た情報」です」。

転職先人事部長:わかりました。合格です。

読者ご賢察のように、アメリカにも「腹芸」というのがあります。

https://qr.quel.jp/pv.php?b=3OT9Ofl

決してはっきりした言葉を使わないで、相手の言いたいことを読み合うコミュニケーションのことで、日本と同じくこれが使えることこそ、一流のビジネスパーソンの証でもあるのです。

どうでしょうか、あなたもこの例にならって、憧れのあの企業に転職を試みたら?(でも万が一失敗しても責任はおえませんが(笑)

いや、でもこういうやりとりができるあなたを、今の会社は手放したりしないから、無理でしょうけど。

ただね、どうも記事を読んでいると、社員は「解雇」という企業の裏切りに、情報を持ち去ることで復讐しているように思えるんですよ。

もしそうだとすると、企業の究極の守りは「アメリカの愚かな企業みたいに、人をクビにしないこと」なのかもしれません。

今日もおつきあい頂き、ありがとうございました。

ではまた明日、お目にかかりましょう。

野呂 一郎

清和大学教授




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