高校生よ、プーチンから民主主義を守ってくれ。
この記事を読んで高校生のキミが得られるかもしれない利益:キミの受けている学校教育の欠点と怖さ。民主主義の意味と重要性。なぜいま民主主義がグローバル化しなくてはいけないのか。キミが「議論をして、海外に行かなくてはいけない」理由。
ロシア問題に関心がないのは学校のせいだ
高校生の皆さん、こんにちは。
僕は今回のロシアの戦争が一方的に仕掛けた戦争について、考えることがあるんですよ。
それは、僕を含めどこか日本人は対岸の火事視しているなあ、ということです。
僕の場合、それはこれまでの世界情勢、歴史などについての無関心のせいです。
もちろん、世界情勢に関心があるかないかは、それ自体はいいとか、悪いとかの問題ではありません。
でもふりかえると、それは、社会の、学校のせいじゃないか。
世界史を教える難しさ
日本の社会が、学校が世界情勢に対して、積極的に関心を持たせたり、考えさせたりすることをしてこなかったせいじゃないか。
学校教育では、日本の歴史は教えますが、世界史はサブ的にしか教えてないですよね。共通試験の扱いをみてもそんな感じだ。
それは、世界の歴史を全体を見渡して講義できる先生などいないから、かもしれない。
大学の研究者だって、ヨーロッパ、中東、アジアと専門が分かれていることが普通です。
いやそれもフランス、ロシア、イラク、中国などといった特定国や、狭い地域を専門に研究している人がほとんどです。
世界史を見渡し、各地域、各国、日本とも絡めて、現代にまでその関連性を論じたり、人類の歴史の普遍性を考えさせてくれる先生が、めったにいないだろうことは、想像がつきます。
仮に世界史の包括的な知識を持つ先生でも、歴史は解釈がつきものですから、教育現場の現実として、できない。
せいぜい、高校生には、事実を教えるくらいしかできない、そういう制約もあるはずです。
ここに、世界史を、世界情勢を教える困難さが見て取れます。
年表的な世界の歴史を覚えさせられても、高校生の皆さんは、それが今の世界にどう関係しているか見当もつかず、大学入って、社会人になっても世界情勢に興味が持てない、そうなるんじゃないか。
学校と家庭で議論をしない日本人
政治や外交の話は、学校ではめったにしないですよね。
それに限らず、難しそうな問題について、議論するという習慣が日本ではありません。
それは、「議論する」という授業が学校にがないせいだと僕は思いますね。
家庭でも「議論」などはない。
お母さんは、口を開けば「勉強しなさい」、というだけ。
なぜ勉強するのか、は教えてくれません。
お父さんはテレビを見ているだけで、「宿題やっとけよ」くらいしか言いません。
家族での議論どころか、対話もない。
「なぜ勉強しなくてはならないの」、親とこういう話ができれば、日本人はもっと議論をするようになり、コミニケーション能力を伸ばすことができ、ひいては社会や、ひいては世界情勢に興味を持つようになるはずです。
でも、学校も、家庭も生徒も受験勉強(暗記だけ)だけにしか、目が向いていません。
「何のため大学行くのか」という議論もありません。
議論がないから、世界の現状は、日本はどうすべき、ということを
考えない。
日本の民主主義の最大の欠陥とは
冒頭、ウクライナをはじめ世界情勢に関心を持つか持たないかは個人的な問題だ、と申し上げました。
しかしこれからは、社会はそして学校は、こういうことに目を向けさせるべきではないか。
それは、国際社会に生きる人々の義務だからです。
我々の義務とは何か、それは民主主義を堅持することです。
「なにを政治的なイデオロギーを押し付けるのか」と、反論があるかもしれません。
じゃあ、プーチンを支持するのですか、と。
民主主義は独裁主義の正反対の概念、と言えばわかりやすいでしょうか。
民主主義は、自由と話し合いという人間の絶対的根本的な価値観を土台にした社会運営の基本形であり、独裁主義者以外はこれに反対できないはずです。
今回のロシアによるウクライナ侵攻は、民主主義の危機なのです。
外に関心を持たないから、日本だけの民主主義になってる。
だから、世界を学ぶ必要がある。でも学校ではそれは、役に立たない受験英語とちょっぴり世界史の年表の暗記を教えるだけでしょ。
高校生よ、外国に行って民主主義を救え
皆さんに世界情勢にもっと興味が持てて、世界的な視野で民主主義を考えることのできる方法を教えましょう。
それは外国に行くことです。
20歳のときに韓国に行って以来、テレビの韓国ニュースに敏感に反応するようになりました。今度の大統領選も興味を持って観てます。
6年前僕はスロベニアに研修に行って、そこで一緒に勉強したウクライナ人と仲良くなりました。
フェイスブックで、「ボロドミア(友人の名前)、キミと家族が守られることを祈ってる」と書いたら、
「なに言ってる、俺がジュードー・ファイターということを忘れたか?」と元気なメッセージが返ってきました。
いつもならば、「プーチンもジュードー・ファイターだぞ」と、ジョークの一つでも返すのですが、さすがにそれは言えませんでした。
今回のロシアの件は、世界的な民主主義の危機です。
民主主義は、もう世界で連帯して守らなければならない時代に入ったのです。
もう、学校にも日本にも期待してはいけません。
高校生よ、コロナが終わったら海外に出よ。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
じゃあ、また明日お目にかかるのを楽しみにしています。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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